【今週の注目材料】豪雇用統計 伸びはやや鈍化見込みも、堅調さを維持するか
【今週の注目材料】豪雇用統計 伸びはやや鈍化見込みも、堅調さを維持するか
21日に4月の豪雇用統計が発表されます。豪州では豪準備銀行(中央銀行)が今年に入って3会合連続で利上げを実施。ブロック総裁は3回目の利上げを決めた5月5日の会合後の会見で、一連の利上げを受けて「理事会は金融政策がやや引き締め的な水準にあると判断しており、これにより利上げを一時停止し戦争に関連したインフレと成長のリスクを見極めることが可能になる」と発言しており、次回の会合では据え置きが見込まれています。ただ、市k上では豪州の物価上昇圧力を警戒する動きが見られ、早い段階での利上げ再開の期待が見られます。豪雇用市場が強く出た場合は、利上げの期待を押し上げる形で豪ドル高となる可能性があります。
前回3月の豪雇用統計は、雇用者数が前月比+1.79万人と、2月の+4.96万人から伸びが鈍化しましたが、正規雇用が5.25万人の伸びになるなど内訳に強さが見られました。そのため、豪雇用市場は依然として堅調であるとの見方につながる結果となりました。失業率は同国にとってはかなりの低水準である4.3%で維持されています。
今回の予想は前月比+1.5万人と、小幅な伸びの鈍化が見込まれていますが、プラス圏は維持される見通しです。失業率も4.3%で維持される見込みとなっています。雇用の伸びは米国などに比べると小さく見えますが、豪州はそもそも人口が約2760万人ほどであり、米国の約12分の1、日本の約5分の1であることを考えると、比較的しっかりとした伸びと言えます。予想前後であれば豪州の雇用は底堅いとの印象につながります。
ただ、原油高を受けた豪経済への影響が雇用統計に表れてくるようであれば注意が必要です。前回の雇用統計の段階ですでに、燃料費の上昇を受けてカンタス航空とヴァージン航空の両社が運航便数を減らしており、今後の雇用減につながる可能性が指摘されていました。このように、原油高による経済の下振れ圧力と雇用市場への悪影響への警戒が見られています。今回の雇用統計でこうした懸念がある程度現実のものとなっていれば、予想を超える雇用の鈍化を招き、豪ドル売りとなる可能性があります。
MINKABUPRESS 山岡
執筆者 : MINKABU PRESS
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