リスク回避のドル売り、ドル指数2週間ぶり100割れ 中東情勢と米中関係悪化

リスク回避のドル売り、ドル指数2週間ぶり100割れ　中東情勢と米中関係悪化

中東情勢と米中関係悪化でリスク回避ムードが広がっている。

イスラエルがイランの核施設への攻撃を計画しているとのCNN報道を受け、安全資産の金とスイスフラン、円が上昇した。原油は一時急騰。本来ならリスク回避でドルも上昇していたが、トランプ氏の一貫性のない発言・政策を受け米国の信頼度が低下しているため、リスク回避でドルは下落する傾向にある。

イスラエル報道を受けドルは対主要国通貨で下落し、ユーロドルは2週間ぶりに1.13をつけた。ドル指数は2週間ぶりに100を下回っている。また、ファーウェイ規制を巡り米中関係悪化もドル売り材料に。

中国商務省は米の中国製半導体に対する規制は一方的ないじめ・脅迫だとして、中国の権利と利益を守るための措置を講じるとの声明を発表した。これにより、米中貿易交渉のさらなる進展への期待が後退している。

トランプ米政権は先週、ファーウェイ製AI半導体使用は「世界のどこであっても」米国の輸出規制に違反するとの指針を発表した。その数日後「世界のどこであっても」の文言を削除したが、中国政府の怒りを収めることはできなかった。