【本日の見通し】ドル円は不安定な動きが継続か

【本日の見通し】ドル円は不安定な動きが継続か
　　
　前日の海外市場では、ドル円は目立った方向感なく、１４２円台での振幅に終始した。米10年債利回りの低下などもあって、ドルの上値は重かった。
　　
　ウォラーＦＲＢ理事の発言が「関税導入で解雇が増える可能性があり、労働市場の深刻な悪化が早期利下げを促す可能性がある」との見解を示した。また、ハマック・クリーブランド連銀総裁が、５月ＦＯＭＣでの利下げの可能性は否定したものの、「経済の方向性について明確かつ説得力のあるデータが得られれば、６月にも政策変更の判断が下される可能性はある」との認識を示した。経済の状況次第で利下げの可能性が示唆されたことが、ドルの上値を抑える一因となった。
　　
　注目された加藤財務相とベッセント米財務長官の会談に関して特に目新しい内容は見られなかった。加藤財務相が「米国から為替水準や目標に関する言及は全くなかった」と明らかにした。サプライズはなかったことで、市場への影響は限定的となった。
　　
　今日のドル円は１４２円台を中心に不安定な動きが継続する中、方向性を探る動きとなりそうだ。トランプ関税関連の報道があると、振り回される可能性がある。
　　
　ユーロドルは海外市場で１．１３台半ばから後半の狭いレンジでの取引となった。ドルが軟化すると１．１４台に乗せてくる可能性も出てきそうだ。
　　
　ユーロ円は海外市場で１６１円台後半から１６２円台半ばまで水準を引き上げている。１６２円台を中心とする振幅が見込まれる。
　　
MINKABU PRESS