本日も大荒れの中、ドル買い戻し加速 ドル円は144円台半ばから147円台半ばまで一時反転=NY為替概況
本日も大荒れの中、ドル買い戻し加速 ドル円は144円台半ばから147円台半ばまで一時反転=NY為替概況
きょうのNY為替市場、本日も市場は大荒れの中、後半になってドル買いが加速し、ドル円は序盤の下げを取り戻している。米株式市場でダウ平均が2000ドル超急落するなど不安定な動くが続く中、ドル円は序盤に144円台半ばまで急落した。トランプ関税に対して中国からの報復措置が伝わったことで市場の緊張が一気に高まった格好。リスク回避の円高がドル円を押し下げた。
しかし、後半にはその下げを取り戻している。一時147円台半ばまで戻す展開。円安ではなくドル高。パウエル議長が講演で追加利下げに慎重姿勢を堅持したことで、改めてドルが買い戻された格好。前日は、トランプ関税は他国よりも米経済への影響の方が大きいとの見方から、ドル安で反応していたが、パウエル議長の講演で改めて買い戻されていた。
ドル円は前日の急落で過熱感が高まっていた。また、トランプ関税の日本への税率が想定以上に高かったことから、日銀の利上げにブレーキがかかるとの見方もドル円の下値を支えしたものと見られる。日銀の植田総裁は本日の衆院財務金融委員会での答弁で、緩やかな回復していた日銀短観に米関税の影響が織り込まれてない可能性に言及したうえで、関税の影響や市場動向を注視し、正常化を慎重に進めていく考えを示していた。
ユーロドルは戻り売りが強まり、1.10ドルを再び割り込んだ。パウエル議長の講演を受けてのドル高がユーロドルを押し下げた。また、ここに来てECBに対する利下げ期待も高まっている。
市場は、トランプ関税が欧州の経済成長に打撃となる一方、物価上昇への影響は緩やかなものになると見ているようだ。市場は年内にECBは少なくとも3回の利下げが行われると見ている。これまでの見通しは2回だった。理事からの明らかなサインはないものの、エコノミストらは4月利下げに確信を強めている模様。
トランプ関税がインフレを押し上げるよりも、景気を損なう方が大きいと見ている。中期的にEUの生産の約1%がリスクにさらされ、物価押し下げ圧力になると見ている。ドルが予想に反して下落していることも、輸入コスト上昇の懸念を和らげている。
ポンドドルも戻り売りが強まった。前日のトランプ関税の発表を受けて、潜在的な貿易摩擦への懸念が高まっている。英国は直接的な悪影響は少ないと見られているものの、世界経済が低迷すれば対岸の火事ではない。
懸念が強まる中、市場は英中銀の利下げへの期待を高めている。前日までは年内2回の利下げ期待だったものの、本日は3回をほぼ完全に織り込む動きが見られている。投資家はこれまで、英インフレが依然として高水準で推移していることから、英中銀の利下げは他国に比べて限定的と予想していた。しかし、短期金融市場では年内計0.73%ポイントの利下げを織り込んでいる状況。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。