東京株式(大引け)=1910円安、石破新政権への警戒感強く一気に3万8000円台割れ
30日の東京株式市場は、主力株をはじめ全面的に売られる展開で日経平均は一時2000円を超える下げに見舞われた。大引けで3万8000円台を割り込んだ。
大引けの日経平均株価は前営業日比1910円01銭安の3万7919円55銭と3日ぶり急反落。プライム市場の売買高概算は26億5万株、売買代金概算は6兆1216億円。値上がり銘柄数は130、対して値下がり銘柄数は1505、変わらずは9銘柄だった。
きょうの東京市場はリスクオフ一色の展開となり、値下がり銘柄数は1500を上回り、プライム市場全体の92%を占める文字通りの全面安商状となった。前週末の欧米株市場は総じて高く、ドイツの主要株価指数であるDAXが市場最高値を更新したほか、米国でもNYダウが最高値街道に復帰するなど強調地合いとなっている。アジアでは中国・上海総合指数や香港ハンセン指数などが急騰をみせ、世界的にも投資マインドは強気に傾いている。しかし、東京市場だけは別世界で、外国為替市場の急激な円高などの影響でリスク回避ムードが強まった。前週末27日に投開票された総裁選で石破茂氏が勝利を収めたことで、これまで買われてきた高市関連銘柄をはじめ幅広い銘柄に売りがかさむ格好に。石破新総裁は金融所得課税の強化など財務省寄りの政策に言及していたこともあってそれを警戒する売りが噴出した。
個別では、売買代金トップとなった日経平均構成比トップでもあるファーストリテイリング<9983>の下げが目立つ。また、レーザーテック<6920>をはじめ、東京エレクトロン<8035>やディスコ<6146>など半導体製造装置関連が軒並み大幅安に売られ、売買代金2位に入った三菱重工業<7011>も軟調。トヨタ自動車<7203>、が下値を探り、ソフトバンクグループ<9984>なども大きく売り込まれた。北海道電力<9509>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>が急落、フィックスターズ<3687>も大きく下落した。三菱地所<8802>、三井不動産<8801>など不動産株も大幅安。
半面、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが堅調、ニトリホールディングス<9843>も買いが優勢だった。楽天銀行<5838>が値上がり率トップに買われ、チェンジホールディングス<3962>が急騰。日本精線<5659>、モリタホールディングス<6455>、メディカル・データ・ビジョン<3902>なども大幅高。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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