アジア株 上海株5週間ぶりに2900台突破、景気回復期待の買い続く 人民銀さっそくMLF金利引き下げ
アジア株 上海株5週間ぶりに2900台突破、景気回復期待の買い続く 人民銀さっそくMLF金利引き下げ
東京時間11:01現在
香港ハンセン指数 19407.71(+407.15 +2.14%)
中国上海総合指数 2935.64(+72.51 +2.53%)
台湾加権指数 22745.70(+313.92 +1.40%)
韓国総合株価指数 2638.81(+7.13 +0.27%)
豪ASX200指数 8150.00(+8.03 +0.10%)
アジア株は総じて上昇、中国景気回復期待の買いが続いている。
政府目標5%前後の経済成長達成が難しいと判断したのか、中国政府はきのう大規模緩和や株価下支え措置、住宅ローン金利引き下げなど一連の景気刺激策を発表した。これはコロナパンデミック以降で最も積極的な支援策であり、中国政府の経済成長5%達成に対する本気度がうかがえる。中国人民銀行はさっそく今日、1年物の中期貸出制度(MLF)金利を2.30%から2.00%に引き下げた。ただ、長引く不動産不況に消費低迷・デフレからの脱却は難しく、時間稼ぎに過ぎないとの声も。
香港株は大幅続伸。きのう4%超上昇したにもかかわらず、きょうも3%超高で取引を開始。5月20日以来の高値をつけている。その後は高値警戒感から上げ幅をやや縮小。上海株も大幅続伸、約5週間ぶりに2900ポイント台を回復している。
上海市場では全業種上昇。保利置業集団や金地集団、緑地控股、北京万通新発展集団、北京城建投資発展、珠海華発実業など不動産株が大幅高。
香港市場でもほぼ全業種上昇。中国石油化工や中国石油天然気、中国海洋石油などエネルギー関連の上げが目立つ。
豪州株は反発も上値は重い。豪中銀の「タカ派」据え置きが引き続き嫌気されている。ただ、8月にインフレが鈍化したことはポジティブ材料だ。
豪州8月の消費者物価指数(月次ベース)は+2.7%と、2021年以来初めて3.0%台を割り込んだ。豪中銀の目標範囲である2%-3%に戻った。ガソリン価格の下落や電気料金補助制度がインフレ低下の主な要因。トリム平均は2カ月連続で4.0%台割れ。
豪中銀はきのう政策金利を据え置いたが、ブロック総裁が「データ次第ではどちらの(利上げ利下げ)方向にも対応する用意がある」と述べた。市場はこれを「ハト派」的と受け止めたこともあり、8月の月次CPIを受け年内の利下げ期待がやや高まった。次回会合は11月5日。
執筆者 : MINKABU PRESS
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