ドル円、明日の独立記念日に向けた調整も=NY為替序盤
きょうのNY為替市場はドル売りが先行しており、ドル円は161円台後半から161.65円付近に伸び悩んでいる。朝方発表になったADP雇用統計が予想を下回ったこともドル売りを誘発している模様。米国債利回りも低下している。
パウエルFRB議長は前日の講演で、インフレ抑制に向けてかなりの前進を遂げたことを認めた。利下げにはさらなる証拠が必要という点も強調していたが、市場では利下げ期待が高まっている。
一部からは「米株式市場の勢いは依然として強く、インフレは鈍化傾向にあり、9月利下げの可能性が高まっている」との声も聞かれる。米経済と労働市場が減速していることは明らかであり、金曜日の雇用統計でそれが確認されれば、9月利下げへの道筋がつくという。
ドル円はロンドン時間に162円台を試す動きも見られ、上値追いの流れを継続している。短期的には買われ過ぎの水準に来ており、介入警戒感も高まっているものの、実弾介入まではまだ余地があるとの見方も多い。
明日の独立記念日に向けた調整も出そうだが、休み明けに米雇用統計を控えていることから、基本的な流れに変化はなさそうだ。今回の米雇用統計はインフレ鈍化への期待は裏付けるとの見方がある一方、それは米景気減速の兆候も示すことから、市場全体がどう反応するか確認したいところではある。
なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は161円に観測されている。
3日(水)
161.00 (7.2億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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