中露首脳、米国への対抗で協力強化 貿易の９０％が人民元とルーブルで決済と指摘

　中国の習近平国家主席はきょう、ロシアのプーチン大統領と北京で２時間にわたり会談し、両国に対する米国の封じ込めに対抗して協力を強化すると表明した。対立する陣営の間で核の緊張が高まっているとも警告した。

　両首脳は共同宣言で、米国が世界各地にミサイルシステムの配備を計画していると非難し、ロシアと中国の安全保障にとって直接的な脅威となると指摘。米国の破壊的で敵対的な路線に対抗し、軍事面を含む協調を強化することに合意した。

　中国の新華社通信によると、両首脳はウクライナ戦争についても議論。中国はロシアとウクライナの双方が認め、あらゆる提案が等しく議論される国際的な講和会議の開催を支持すると習主席は表明し、中国は政治的な解決に向けて建設的な役割を果たす用意があると伝えたという。

　両首脳は協力協定の調印式で、貿易の９０％が人民元とルーブルで決済されていると指摘。これは、われわれの貿易と投資が第三国の影響から効果的に守られていることを意味すると述べた。明らかにドルの圧倒的な役割を念頭にした発言。
　
　プーチン大統領は、両国が銀行業で関係を強化し、決済システムの利用を増やすことで合意したとも説明。ロシアと中国が再生可能エネルギーや人工知能（ＡＩ）、ハイテク産業などの分野で協力を深めていくと述べた。