AIへの投資がますますリスキーになる中、バンカメに注目も=米国株個別
(NY時間15:42)(日本時間04:42)
バンカメ<BAC> 36.01(+0.60 +1.69%)
人工知能(AI)への投資はますますリスキーになっている。人気の高いAI関連銘柄はすでに多くの資金が流れ込んでおり、利益確定売りが出易い。そのような中、1つの解決策は、AIの恩恵を受けられるが、技術系ではない企業を探すことだという。
米大手証券のストラテジストは、AI関連銘柄を15のカテゴリーに分類。しかし、多くのバケットには顕著なリスクがあるため、銘柄を絞り込むには鑑識眼が必要だ。例えば、教育分野は興味深い。アナリストは、EBITDAの年成長率が20%強になると予想しており、これは15グループの中でも高水準に近い。EBITDA倍率も5倍弱で、最も割安なグループに入る。ただし、教育関連企業の多くが、政府の規制リスクのある中国にあることだ。また、高金利のためマルチプルが低いままの危険性もある中南米の企業もある。
別の注目に値するバケットとしては、AI技術を利用して効率化を図る企業を含む「人材企業」グループだという。このカテゴリーに属する企業の多くは金融セクターであり、年約12%のEBITDAの成長が見込まれている。EBITDA倍率も、S&P500の約13倍に対し、12倍以下で取引されているという。
その候補の1つとしてバンカメ<BAC>を挙げている。同銀は自社株買いを重要視している金融機関だ。ウォール街が好む利益指標に1株利益があるが、アナリストは今後3年間、年率8.4%の成長を見込んでいる。景気減速の影響で融資の伸びは鈍化が見込まれるが、トレーディングとウェルス・マネジメントの増収が期待できるとしている。1月の決算報告で同銀が継続させると言及していた自社株買いにより株数が減り、1株利益の成長を可能にするという。
当面はAIを活用することで利ざやを改善し、1株利益を成長させることができる。今年の年次報告書では、同銀が低コストで顧客により良いサービスを提供するために、財務データを分析するAIの利用について言及していた。すでに同銀は決算説明会で人員削減を進めていると述べている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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