【中銀チェック】米連邦公開市場委員会(FOMC)は声明、会見、ドットプロットなどに注目
【中銀チェック】米連邦公開市場委員会(FOMC)は声明、会見、ドットプロットなどに注目
18日、19日の日銀金融政策決定会合に続いて、19日、20日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。
米FOMCでは政策金利の現状維持が見込まれています。昨年末ぐらいまでは3月の利下げ開始期待が強かったですが、その後の米主要経済指標の力強さなどもあって、開始時期に見通しが先送りされており、現状では6月会合での開始が大勢となっています。
そのため、今回の会合での注目は声明と議長の会見、四半期に一度公表されるメンバーの経済見通し(SEP)なかでもメンバーの年末時点での政策金利見通し水準を示したドットプロットになります。
前回の声明では景気判断のところで、経済が「堅調なペースで拡大」と12月会合での表現から上方修正されました。今回同様の強めの姿勢を維持するのかが注目されます。また12月会合まで見られた追加的な引き締めに関する表現が削除されています。一方で、2%に向かっているという確信が深まるまで引き下げは適切ではないと、早期の利下げ開始期待をけん制しました。今回も同様の牽制が見られるかが注目です。
前回の議長会見では今月の議会証言でも見られた今年のある時点で金融緩和の開始が適切との姿勢を示しつつ、早期の利下げ開始期待には牽制姿勢を示しました。今回も基本的には同様の姿勢が見込まれます。
前回12月に公表されたドットプロットでは2024年末時点での政策金利水準見通しの中央値を4.50-4.75%としました。前々回昨年9月時点での5.00-5.25%から大きな低下も、市場の期待と比べるとかなり高い水準でした。
その後市場の利下げ開始期待が後退、利下げによる2024年末時点での金利水準の見通しは短期金利市場で4.50-4.75%と、前回のドットプロットに近いところとなっています。こうした市場の見通しの上方修正もあり、ドットプロットでの金利見通しも上方修正されるようだと、6月の利下げ開始期待が後退する形でドル高になる可能性があります。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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