日銀会合後に円売り一気に強まる＝東京為替概況

日銀会合後に円売り一気に強まる＝東京為替概況

　ドル円は昨日の海外市場で一時143円10銭台まで円売りが入った。日銀金融政策決定会合前のポジション整理と見られた。朝は円売りに対する調整もありじりじりと下げる展開となり142円25銭まで下げた。その後少し戻して142円60銭前後で日銀会合の結果発表を迎えた。
　日銀会合は市場予想通り政策金利やイールドカーブコントロール（YCC）の現状維持を決定。声明では必要であれば躊躇なく追加緩和を講じるとのこれまでの表現が踏襲された。本邦勢の予想通りであったが、海外勢を中心に来年早期のマイナス金利解除に向けて、躊躇なくの表現削除などのある程度の地ならしを目的とした変更があるのではとの期待が強かったため、基本的にこれまでを踏襲した表現に143円78銭まで大きく上昇した。高値を試した後143円20銭台を付ける場面が見られたが、その後143円60銭台を付けるなどしっかりの展開。その後は15時半からの植田総裁会見待ちとなり、143円50銭前後での推移となっている。

　クロス円も軒並み同様の動き。ユーロ円は朝に155円39銭を付けた後155円80銭前後まで上昇して会合結果を迎え157円01銭まで急騰。ポンド円は180円05銭を付け，180円50銭前後を付けた後、181円96銭と182円に迫る動きを見せている。

　ユーロドルは蚊帳の外。円主導の展開の中1.0915-29の14ポイントレンジとなっている。

MINKABUPRESS　山岡