ドル高の調整強まる=東京為替概況
ドル高の調整強まる=東京為替概況
ドル円は昨日の海外市場でドル全面高の流れの中で直近高値を超えて147円80銭前後まで上昇。朝も海外市場の流れが続く中で神田財務官がこういった動きが続くならあらゆる選択肢を排除せず対応と約2週間ぶりに円安けん制発言を行ったことで147円37銭まで下げたが、こういった動きが続くならという表現に、介入実施までまだ時間があると考えた市場は、反応を限定的なものに留め、その後海外市場の高値を超えて147円82銭まで上昇した。
中国人民銀行の元安阻止姿勢が弱いという思惑もあって、ドル人民元が昨年11月以来のドル高元安となる7.32台を付けるなどの動きが見られ、ドル円でのドル買いを支えた面もある。
高値を付けた後はドル高の調整が目立った。昼前に147円50銭前後での推移に戻すと、午後はドル売りが強まり147円02銭を付けた。午前中4.27%に迫った米10年債利回りが4.23%台を付けるなど、米債利回りの低下が見られたこと、元安が一服し、7.30台前半を付ける動きとなったことなどがドル円でのドル高調整を誘った。
介入警戒感も上値を抑える形となった。今後、発言がより厳しい表現に移行し、介入に向かうのではとの思惑が、ドル買いポジションの調整につながっている。
MINKABU PRESS 山岡和雅
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執筆者 : MINKABU PRESS
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