ダウ平均は続伸 ジャクソンホール後の流れが継続 エヌビディアが反発=米国株概況
NY株式28日(NY時間16:20)
ダウ平均 34559.98(+213.08 +0.62%)
S&P500 4433.31(+27.60 +0.63%)
ナスダック 13705.13(+114.48 +0.84%)
CME日経平均先物 32305(大証終比:+135 +0.42%)
きょうも米株式市場は買い戻しが優勢となり、ダウ平均は続伸。先週のパウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演で、FRBは9月の次回FOMCで金利を据え置く余地を残し、慎重に政策を進めるとの姿勢を強調していた。また、金利は高止まりし、経済とインフレが冷え込まない場合はさらに上昇する可能性も示唆。
ある程度想定通りだったこともあり、先週末の米株式市場は買い戻しの反応を示していたが、きょうもその流れを引き継いでいる。一部からは「金曜日のパウエル議長の発言からは本当に驚くようなものはなかった。インフレを阻止するプロセスは依然として進行中であることから、今後、ボラティリティの高まりや市場の混乱も予想される」といった声も聞かれる。
また、「パウエル議長が大型の成長株への投資意欲を妨げるような発言をしなかったことだ。消費者裁量とIT・ハイテクはアウトパフォームし、大型株は小型株を上回り、グロースはバリューよりも買われた」といった声も聞かれる。
今週は31日木曜日に7月のPCEデフレータ、そして、1日金曜日に8月の米雇用統計が発表になり、9月相場にⅿ向けて、その結果を待ちたい雰囲気も強い。
また、中国当局が株式取引の印紙税引き下げやIPOのペース抑制などの株価てこ入れ策を発表したことも好感されている。ただ、週明けの中国株は上昇したものの、終始上値の重い展開も見られていた。
エヌビディア<NVDA>が反発し、全体の雰囲気を緩和。序盤は売買が交錯していたが、上げに転じている。先週の決算は予想を上回る強い内容ではあったものの、株価は冴えない反応が続いていた。市場からは、現在の同社株の値動きはこの先の市場の動きを暗示しているといった声も聞かれていたが、バリュエーションはより合理的になっているとの指摘も出ている。
日用品・工業品の3M<MMM>が上昇。米軍と訴訟となっていた欠陥のある戦闘用耳栓の件で、55億ドル余りを払って決着させることで暫定合意に達したと報じられた。
不動産投信(REIT)のRPTリアルティ<RPT>が大幅高。キムコ・リアルティ<KIM>が負債と優先株の引き受けを含めた約20億ドルの評価で買収すると発表した。全て株式交換で実施される。
電力のハワイアン・エレクトリック・インダストリーズ<HE>が急伸。ハワイで発生した山火事に関する声明を発表し「8月8日の午後に発生した火災の際、ラハイナへの送電線には通電していなかった」と発表した。
サイバーセキュリティのクラウドストライク<CRWD>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の178ドルから167ドルに引き下げた。
医療機器のボストン・サイエンティフィック<BSX>が上昇。心房細動患者を対象とした同社の治療法の試験が主要な有効性と安全性の最終評価項目を達成したと発表した。
バイオ医薬品のアケビア・セラピューティクス<AKBA>が大幅高。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の2ドルから3.75ドルに引き上げた。前日終値よりも3.2倍高い水準。
3M<MMM> 104.12(+5.17 +5.22%)
RPTリアルティ<RPT> 11.23(+1.66 +17.35%)
ハワイアン・エレクトリック<HE> 13.97(+4.31 +44.62%)
クラウドストライク<CRWD> 144.03(-5.55 -3.71%)
ボストン・サイエンティフィック<BSX> 53.79(+3.03 +5.97%)
アケビア<AKBA> 1.38(+0.23 +20.00%)
アップル<AAPL> 180.19(+1.58 +0.88%)
マイクロソフト<MSFT> 323.70(+0.72 +0.22%)
アマゾン<AMZN> 133.14(-0.12 -0.09%)
アルファベットC<GOOG> 131.79(+1.10 +0.84%)
テスラ<TSLA> 238.82(+0.23 +0.10%)
メタ・プラットフォームズ<META> 290.26(+4.76 +1.67%)
AMD<AMD> 102.61(+0.36 +0.35%)
エヌビディア<NVDA> 468.35(+8.17 +1.78%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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