デルタ航空が決算を受け上昇 航空券需要が新常態に移行している兆候=米国株個別
デルタ航空<DAL>が上昇。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、売上高、1株利益とも予想を下回った。海外旅行に伴う売上高が61%急増したことが寄与した。ガイダンスも公表しており、第3四半期の1株利益は予想を上回る見通しを示したほか、通期の1株利益の見通しも上方修正している。
バスティアンCEOは「旅行需要はまだ大きく伸びている。その中でも航空機への需要は裁量的消費の優先順位第1位となっている」と述べた。
航空会社の見通しの改善は、パンデミックの深刻さから抜け出した米国における需要の持続的な強さを浮き彫りにしている。一方、この夏は業界全体で記録的な旅客数が予想されているが、投資家たちは国内線の利用者数の減速と経済の不確実性に目を光らせている。
アナリストは「同社の業績とガイダンスは非常に心強い。航空券需要が新常態に移行している兆候が出ており、継続的で好調な業績により、パンデミック前の正常サイクルのマルチプルに沿った評価を市場が与えることを期待する」と述べた。
デルタ航空の評価は、堅調な業績とガイダンスにもかかわらず、パンデミック前の水準まで回復していないという。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):2.68ドル(予想:2.41ドル)
・売上高:146.1億ドル(予想:144.4億ドル)
旅客:132.1億ドル(予想:127.5億ドル)
貨物:1.72億ドル(予想:2.40億ドル)
・旅客搭乗率:88.0%(予想:86.7%)
・有効座席マイル(ASM):690億マイル(予想:689億マイル)
・有償旅客マイル(RPM):608億マイル(予想:593億マイル)
(7-9月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.20~2.50ドル(予想:2.06ドル)
・売上高:11~14%増
(通期見通し)
・1株利益(調整後):6.00~7.00ドル(従来:5.00~6.00ドルの上限)(予想:6.22ドル)
・売上高:17~20%増
・FCF:30億ドル
(NY時間09:34)
デルタ航空<DAL> 49.19(+1.24 +2.60%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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