ダウ平均は4日続落 米雇用統計でタカ派な雰囲気は後退 SVBが破綻=米国株前半
NY株式10日(NY時間12:49)
ダウ平均 32131.85(-123.01 -0.38%)
ナスダック 11239.84(-98.51 -0.87%)
CME日経平均先物 27785(大証終比:-75 -0.26%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は4日続落。取引開始前に2月の米雇用統計が発表され、市場ではFRBへのタカ派な雰囲気が後退している。
ただ、米株式市場は売りが先行して始まった。SVBファイナンシャル<SIVB>を巡る金融不安が市場を圧迫した。大手銀の一部には買い戻しも見られているものの、地銀は前日に引き続き売りが強まっている。
米連邦預金保険公社(FDIC)とFRBの監視役が同銀のカリフォルニア州のオフィスを訪問し、多額の預金引き出しの影響を調査したが、SVBは破綻した。今後は米連邦預金保険公社(FDIC)が管理下に置き、受け皿を指名するとしている。なお、SVBの取引は中断している。
一方、米雇用統計だが、非農業部門雇用者数(NFP)は前回から大きく伸びが鈍化したものの、31.1万人増と予想(22.5万人増)を上回り堅調な雇用情勢を示した。タカ派なFRBを正当化する内容ではあるが、失業率が3.6%に悪化し、平均時給も前月比0.2%上昇に伸びが鈍化し、予想も下回った。
FRBのタカ派姿勢を裏付ける内容ではあったものの、短期金融市場では今月のFOMCでの0.50%ポイント利上げの確率が50%未満に低下するなど、今週のパウエルFRB議長の議会証言を受けた利上げ期待の高まりを後退させている。また、12月FOMCでの0.25%の利下げ期待も復活。
実際に今月22日のFOMCがどうなるのか市場では見方が分かれている。ただ、明日からFOMC委員は金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間に入り、手掛かりは少なくなる。最終的に決めてくれるのは来週14日の米消費者物価指数(CPI)なのかもしれない。
アナリストがアップル<AAPL>の投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も120ドルに引き下げた。ウォール街で「売り」の判断をしているアナリストは全体の5%で、約80%は「買い」の判断をしている。アイフォーンの慎重な見通しを理由に挙げた。スマホの買い替えサイクルの長期化は2024年まで続くと考えられる中、米中関係の悪化で中国での販売に対するリスクが高まると指摘。
オラクル<ORCL>が決算を受け下落。クラウドおよびオンプレミスのライセンスの売上高が予想を下回ったことが嫌気されている模様。
アパレルのギャップ<GPS>が決算を受け下落。値引きにもかかわらず、買い物客獲得に苦戦していることが示された。
オラクル<ORCL> 84.04(-2.83 -3.26%)
ギャップ<GPS> 10.87(-0.72 -6.17%)
JPモルガン<JPM> 133.40(+3.06 +2.35%)
シティグループ<C> 48.69(+0.09 +0.19%)
バンカメ<BAC> 30.61(+0.07 +0.23%)
ウェルズ・ファーゴ<WFC> 41.54(+0.41 +0.98%)
ゴールドマン<GS> 332.06(-10.04 -2.93%)
モルガン・スタンレー<MS> 90.88(-1.32 -1.43%)
アップル<AAPL> 149.55(-1.04 -0.69%)
マイクロソフト<MSFT> 250.81(-1.51 -0.60%)
アマゾン<AMZN> 91.86(-0.39 -0.42%)
アルファベットC<GOOG> 92.53(-0.13 -0.14%)
テスラ<TSLA> 175.44(+2.52 +1.46%)
メタ・プラットフォームズ<META> 182.65(+0.96 +0.53%)
AMD<AMD> 83.74(-0.30 -0.35%)
エヌビディア<NVDA> 232.23(-2.13 -0.91%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。