ダウ平均は一時400ドル超の上昇 アトランタ連銀総裁の発言に反応も=米国株後半
NY株式2日(NY時間16:20)
ダウ平均 33003.57(+341.73 +1.05%)
S&P500 3981.35(+29.96 +0.76%)
ナスダック 11462.98(+83.50 +0.73%)
CME日経平均先物 27720(大証終比:+200 +0.72%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は一時400ドル超上昇する場面が見られた。午後にボスティック・アトランタ連銀総裁の発言が伝わり、「夏の中盤から終盤までに利上げ休止あり得る」と述べたことをきっかけに買い戻しが強まっている。同総裁は「3月は0.25%ポイントの利上げが好ましいが、支持するかはデータ次第」とも述べている。
序盤は米国債利回り上昇を嫌気し、ナスダックが軟調に推移。世界的なインフレ長期化への懸念が強まる中、この日のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)が予想を上回る数字となったことで米国債利回りが押し上げられた。この日発表の米新規失業保険申請件数が堅調な米労働市場を示したこともサポートした。金利上昇と負の相関関係が強い成長株が軟調に推移していた格好。
米国債は2年債のみならず、10年債および30年債も11月以来の4%台に上昇。
ダウ採用銘柄のセールスフォース<CRM>が決算を受けて大幅高となったこともダウ平均をサポート。一方、テスラ<TSLA>が前日の投資家説明会を受けて売りが強まった。
取引開始前にメーシーズ<M>とベスト・バイ<BBY>、クローガー<KR>といった小売大手の決算が発表になったが、まちまちの反応。メーシーズは高級ブランド、クロ-ガーは食料品などの生活必需品が底堅い需要を維持。一方、ベスト・バイはマクロ環境の圧迫を見込み、予想下回るガイダンスを示していた。裁量消費は警戒感が強い。
なお、本日は引け後にコストコ<COST>、ブロードコム<AVGO>、デル・テクノロジーズ<DELL>などの決算が予定されている。
クラウドを活用したビッグデータの保管分析サービスを手掛けるスノーフレイク<SNOW>が決算を受け大幅安。ガイダンスを嫌気しており、製品売上高の見通しが予想を下回った。
ユーザー管理や分析レポートのソフトウエア開発のオクタ<OKTA>が決算を受け大幅高。ガイダンスも含めて全体的に予想を上回ったほか、営業利益率の改善も指摘されている。
カリフォルニア州で銀行業を営むシルバーゲート・キャピタル<SI>が急落。同社は仮想通貨も手掛けているが、前日引け後にFTXの破綻を受けて、その存続の可能性を検討し、財務管理を見直す時間を設けるため、年次報告書を延期すると発表した。
電気自動車(EV)の充電や効率化の半導体を手掛けるウルフスピード<WOLF>やオン・セミコンダクター<ON>が下落。テスラ<TSLA>がチップの使用量を減らす方法を見つけたと発表したことが嫌気されている。
AMD<AMD>に買いが強まりプラスに浮上。アクティビスト(物言う株主)として知られる投資会社サード・ポイントのローブ氏が同社株を保有したと伝わった。
持続血糖測定器など医療機器のデクスコム<DXCM>が上昇。米保健福祉省の内庁であるメディケア・メディケイド・サービスセンター(CMS)が、同社の持続グルコースモニター(CGM)の基礎インスリン患者への保険適用を拡大する決定を行ったことが好感された。
セールスフォース<CRM> 186.59(+19.24 +11.50%)
シルバーゲート<SI> 5.72(-7.81 -57.72%)
メーシーズ<M> 22.70(+2.27 +11.11%)
ベスト・バイ<BBY> 80.79(-1.75 -2.12%)
クローガー<KR> 45.73(+2.35 +5.42%)
スノーフレーク<SNOW> 135.28(-19.22 -12.44%)
オクタ<OKTA> 80.91(+9.47 +13.26%)
ウルフスピード<WOLF> 69.58(-5.22 -6.98%)
オン・セミ<ON> 76.75(-1.48 -1.89%)
デクスコム<DXCM> 121.24(+10.48 +9.46%)
アップル<AAPL> 145.91(+0.60 +0.41%)
マイクロソフト<MSFT> 251.11(+4.84 +1.97%)
アマゾン<AMZN> 92.13(-0.04 -0.04%)
アルファベットC<GOOG> 92.31(+1.80 +1.99%)
テスラ<TSLA> 190.90(-11.87 -5.85%)
メタ・プラットフォームズ<META> 174.53(+1.11 +0.64%)
AMD<AMD> 80.44(+2.15 +2.75%)
エヌビディア<NVDA> 233.14(+6.16 +2.71%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。