P&Gが決算受け上昇 コスト増も値上げや出荷量の増加が相殺=米国株個別
P&G<PG>が上昇し、ダウ平均をサポート。取引開始前に1-3月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ビューティ部門は予想を下回ったものの、そのほかの部門が堅調だった。また、ガイダンスも公表しており、通期の実質売上高は予想を上回る見通しを示している。
売上高の増加は、値上げ、出荷量の増加、高価格帯製品へのシフトによってもたらされた。一方、コスト増が利益を圧迫とも警告。エネルギーやプラスチックなどの商品インフレは悪化の一途を辿っており、同社は商品、運賃、為替に関連する今年度の追加コストを32億ドルを見込み、前回のガイダンスよりも4億ドル多くなっていると述べた。
シュルテンCFOは「需給の不均衡、地政学的混乱、サプライチェーンの再構築の必要性、ウクライナ紛争によるエネルギーコスト上昇など、これらの影響はすべてコストを圧迫し続ける」と述べた。一方、「これまでのところ、値上げに対する消費者の需要は、経験則よりも20%から30%も良好だ」とも述べた。「価格上昇に伴い、製品の販売量は圧迫が予想されるが、弊社のポートフォリオの強さを考えると、全体として良好な状態にある」としている。
(1-3月・第3四半期)
・1株利益:1.33ドル(予想:1.29ドル)
・売上高:193.8億ドル(予想:187.3億ドル)
・実質売上高:+10%(予想:+6.2%)
ビューティー:+3.0%(予想:+3.8%)
グルーミング:+8.0%(予想:+5.9%)
ヘルスケア:+16%(予想:+8.7%)
ファブリック&ホームケア:+10%(予想:+7.0%)
ベビー・女性・ファミリーケア:+10%(予想:+6.3%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):5.86~6.00ドルに据え置き(予想:5.86ドル)
・実質売上高:+6~7%(予想:+5.5%)
(NY時間10:27)
P&G<PG> 163.72(+4.31 +2.70%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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