ダウ平均は大幅続伸 IT・ハイテク株中心に買い戻し強まる=米国株概況
NY株式31日(NY時間16:20)
ダウ平均 35131.86(+406.39 +1.17%)
S&P500 4515.54(+83.69 +1.89%)
ナスダック 14239.88(+469.31 +3.41%)
CME日経平均先物 27310(大証終比:+260 +0.95%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。終盤にかけて買い戻しが膨らみ、ダウ平均は400ドル超の上昇となった。月末ということもあり、このところの下げが一服し、今月にきつい売りを浴びせられたIT・ハイテク株中心に買い戻しが入ってた。ナスダックは3%超の大幅高。
1月相場はその年の相場を占うとも言われているが、FRBの急速な利上げ期待やウクライナ情勢が圧迫し、IT・ハイテクなど成長株中心に売りが強まった。金利先高観が強まる中で、将来の期待キャッシュフローを現在価値に割り引く形で株価を形成していた成長株は、金利上昇によってその割引率が高くなることから、現行水準は割高と判断されたようだ。
ナスダックは先週末までに10%下落しているが、市場からは米株式市場への下値不安は根強く、きょうの上昇はあくまで月末のリバランスとの指摘も出ている。
米株式市場は1月3日の最高値から急速に調整しており、一段と魅力的になったように見えるが、金利上昇を考慮すれば、バリュエーションを理由に投資判断を引き上げるほど、十分に下げてはいないとの声も聞かれた。
10-12月期の決算シーズンはまだまだ続くが、S&P500企業の3分の1が決算を発表。そのうちの77.4%がアナリストの予想を上回る利益を計上していた。しかし、サプライチェーン問題などの懸念も同時に示しており、見通しには慎重な内容も多い。全体的に株価は冴えない反応が多く見られている。今週はアルファベット<GOOG>やアマゾン<AMZN>、メタ・プラットフォームズ<FB>といった大手IT企業の発表が予定されている。決算に対する株式市場の反応が注目される。
個別にネットフリックス<NFLX>が反発。アナリストの投資判断引き上げが伝わっており、「中立」から「買い」に引き上げた。
テスラ<TSLA>が続伸。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を1025ドルとしている。先週末終値から21%の上昇余地。年初からの成長株の急落でテスラ株は20%下落したが、それが買いの好機を与えたとしている。
植物性代替肉を手掛けるビヨンドミート<BYND>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。目標株価も従来の70ドルから80ドルに引き上げている。
システム開発のシトリックス<CTXS>が下落。投資会社のエリオットとビスタ・エクイティが共同で同社を買収することで協議と伝わっているが、1株104ドルで買収合意に近づいていると伝わった。同社株の先週末終値は105.55ドルで、それよりも低い価格に、市場には失望感が広がった模様。
サイバー・セキュリティのブラックベリー<BB>が保有する特許をカタパルトIPイノベーションズ社に6億ドルで売却すると発表した。
ネットフリックス<NFLX> 427.14(+42.78 +11.13%)
ビヨンド・ミート<BYND> 65.13(+8.59 +15.19%)
シトリックス<CTXS> 101.94(-3.61 -3.42%)
ブラックベリー<BB> 8.23(+0.35 +4.44%)
アップル<AAPL> 174.78(+4.45 +2.61%)
マイクロソフト<MSFT> 310.98(+2.72 +0.88%)
アマゾン<AMZN> 2991.47(+111.91 +3.89%)
アルファベットC<GOOG> 2713.97(+48.18 +1.81%)
テスラ<TSLA> 936.72(+90.37 +10.68%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 313.26(+11.55 +3.83%)
AMD<AMD> 114.25(+9.01 +8.56%)
エヌビディア<NVDA> 244.86(+16.46 +7.21%)
ツイッター<TWTR> 37.51(+2.24 +6.35%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。