為替相場まとめ1月10日から1月14日の週

為替 

 10日からの週は、ドル売りの動きが強まった。前週にはドル円が116.35レベルの高値を付ける場面があり、米早期利上げ観測を背景とした米債利回り上昇や好調な株式相場などがドル円相場を押し上げていた。しかし、週明けには流れが反転した。米消費者物価指数は前年比+7.0%と前回から一段とインフレが加速した。しかし、一段のドル高にはつながらず、逆にドル売りの反応が広がった。パウエルFRB議長の指名公聴会での発言も市場の想定内としてドル買いには反応せず。これらをきっかけにこれまで蓄積してきたドル買いポジションに調整圧力が続いている。ドル円は113円台へと反落。週末金曜日のNY市場では米小売売上高の弱さもあって一時113円台半ばを割り込むところまで売りが出る場面が見られた。その後は114円台を回復して週の取引を終えている。ユーロドルは長らく続いた1.13付近の保ち合い相場を上抜けて一時1.1480まで上昇も、17日(月)が米国の祝日となる中、週末には1.1400を一時割り込むなどやや調整も。ポンドドルは1.35台から1.37台まで反発、週末は1.36台後半で取引を終了。株式市場も不安定化。米金融当局が3月に利上げ開始、債券購入終了やバランスシート縮小の動きなどが想定されていることが株式市場に警戒感を広げた。週前半は円安方向に振れていたクロス円はリスク回避的な円買いに押し戻されている。ユーロ円は130円台から131円台で、ポンド円は156円付近から157円台での上下動となっている。


(10日)
 東京市場は成人の日のため休場。

 ロンドン市場は、ドル円が軟調。東京勢不在のアジア市場でつけた115.85レベルを高値にロンドン時間に入ると売りが強まっている。115.50割れでストップ注文が発動されたもようで、115.20台へと下押しされた。きょうで4営業日連続の下落。短期サポート水準の10日線を下回る動き。欧州株や米株先物が売りに押されており、先週末からの調整の動きが継続する形。米10年債利回りは1.80%台まで上昇したあとは、再び1.76%台へと低下。ドル円の下落とともにクロス円も総じて軟調。ユーロ円が130円台半ば、ポンド円は156円台半ば、豪ドル円は83円台割れへと軟化している。ドル相場自体は値動きが鈍く、ユーロドルは1.13台前半、ポンドドルは一時1.36台乗せとなったあとは、再び1.35台後半で揉み合っている。

 NY市場は、ドル高・円高の動きが優勢。米株式市場でダウ平均が一時600ドル近く下落する中、リスク回避ムードが広がった。ドル円は一時115円ちょうどをうかがう展開がみられた。金利上昇による株式市場への警戒感が更に広がる中で、ドル円は円高に圧迫されているが、ドル買いと米国債利回り上昇が下値をサポート。115円台割れには至らず。ユーロドルは一時1.12台に下落する場面があったが、1.12台では押し目買いも積極的に入り、1.13台へと戻した。ポンドドルも一時1.3535近辺まで下落。その後は1.3555付近の100日線の水準を回復した。市場では米金融当局が年内3回利上げがコンセンサスとなっているが、3月利上げ開始観測もあり、年内4回の可能性もでてきている。バランスシート縮小に関しても、予想以上に早期に開始するとの見方が強まっている。

(11日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は前日海外市場で115円の大台を維持したことで、東京市場では少し買い戻しが入り、115.30台まで反発。その後は揉み合いに。ユーロ円も130.80台まで買い戻しが入った。豪ドル円は一時83円台を回復した。日経平均が値を落とすなどリスク警戒の動きが継続も、昨日の動きから想定内であり、反応はそれほど目立たず。この後夜にパウエル議長が上院銀行住宅都市委員会で議長再任指名公聴会に出席。今後の金融政策姿勢について発言する予定となっており、発言を待ちたいとの思惑も。

 ロンドン市場は、方向性定まらない展開。このあとNY時間のパウエル議長の指名承認公聴会の内容を確かめたいとのムードに。ドル相場は米債利回りが低下から上昇に転じる動きに反応。序盤はドル円が115.13近辺に下落、ユーロドルは1.1352レベル、ポンドドルは1.3620レベルまで上昇。その後は、ドル円は115.48レベルまで買われ、ユーロドルは1.1320台、ポンドドルは1.36台割れへと反落。欧州株は反発しており、リスク警戒感は一服。ユーロ円は一時131円ちょうど、ポンド円は157円台乗せまで上昇。序盤にはユーロポンドが0.8320台まで下落し、1年11カ月ぶりのポンド高水準となった。市場での英利上げ観測が強い一方で、レーンECBチーフエコノミストは年内の利上げの可能性を極めて低いと述べた。ナーゲル独連銀新総裁が就任会見で、インフレは、現時点で想定するよりも一段と高進する方向に傾くリスク、と指摘しており、従前の独連銀の姿勢を守るとも述べていた。対ポンドでのユーロ売りも一服している。

 NY市場では、ドル売りが優勢。本日はパウエルFRB議長の上院での議長への指名公聴会が行われた。市場では、今年4回の利上げや早期バランスシート縮小などタカ派な期待が高まっている。議長のインフレに関する発言に期待感も出ていたが、今回はそこまでのタカ派なヒントは感じられなかったとの印象で、ドル売りを誘発した。しかし、市場の期待感を後退させる内容でもなく、議長は利上げや早期バランスシート縮小にも言及していた。ドル円は朝方に115.65近辺まで買われたが、パウエル議長公聴会後は115.30付近へと伸び悩んだ。ただ、米株式市場に買い戻しが強まったことで円安の動きもあり、下値はサポートされている。ユーロドルは1.1375近辺まで一時上昇。ただ、1.14台を積極的に試す気配はみられず、ドルロングの調整との見方がでていた。ポンドドルは堅調な動きが続き、1.3625近辺に上昇。英経済は、オミクロン株の感染拡大とEU離脱後の悪影響の問題が潜んでいるにもかかわらず、投資家はその点はしばらく黙認する意向のようで、英中銀の利上げ期待に焦点を合わせている。

(12日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。前日のパウエルFRB議長公聴会での発言を受けてドル売りが進んだあと、東京市場ではドル円は115円台前半での推移が続いた。17銭レンジにとどまっている。議長発言を受けてやや上値に重さも、米早期利上げ期待自体は継続しており、下値もしっかり。10日の米株安などを受けた円高局面で115円台を維持して値を戻したこともあり、大台手前には買いが残っているとの思惑も下値を支えた。この後NY市場朝に米消費者物価指数の発表を控えていることも、様子見ムードにつながった。主要通貨は軒並み落ち着いた動き。ユーロドルは昨日のNY市場で議長発言前につけた1.1310台から1.1370台まで上昇。東京市場では朝から14ポイントレンジとなった。

 ロンドン市場は、小幅の調整の動き。前日のパウエルFRB議長の指名承認公聴会が市場の想定内のタカ派ぶりにとどまったことで、市場はドル売りの反応を広げた。ロンドン市場では、ややドル高方向へと調整が入っているが、値幅は限定的。欧州株や米株先物が堅調に推移するなかで、ドル円は115.30近辺から115.47レベルまでの上昇。ユーロ円は131円台前半、ポンド円は157円台前半で下げ渋りの動き。ユーロドルは1.1360付近と上昇一服しての揉み合い。ポンドドルも1.36台前半での揉み合いに終始している。この日はユーロポンドにも目立った動きがみられず。原油高が進行しており、資源国通貨は堅調。特にカナダドルが買われており、対円では一時92円台まで上昇。対ドルでも一時1.2530台までドル売り・カナダドル買いが進行した。このあとのNY市場では12月の米消費者物価指数が発表される。

 NY市場では、ドル売りが強まった。この日発表の12月の米消費者物価指数(CPI)が前年比で7.0%と予想通りではあったものの、1982年以来の高い伸びとなった。市場はFRBが3月にも利上げを開始し、バランスシート縮小も早期に開始するとのタカ派な見方を強めている。今回の米CPIはその期待を完全に裏付ける内容となった。しかし、市場は逆の反応を見せ、米10年債利回りは低下し、為替市場ではドル売りが強まった。市場では積み上がったドルロングの投げ売りが誘発されたとみている。ドル円は心理的サポートの115.00レベルを割り込むと、一時114.40近辺まで下落。21日線を下回った。ユーロドルは1.14台を一気に回復、1.14台半ばまで上昇。ポンドドルは1.37台へと上昇。1.3735付近にある200日線が意識されていた。

(13日)
 東京市場は、小動き。ドル円は前日のNY市場で米消費者物価指数の発表後にドル売りが強まり、115.50付近から114.30台まで大幅下落した。少し値を戻して114.60台で東京朝を迎えた。東京市場では114.50-70レンジでの揉み合い。ユーロドルは前日に1.14台半ば超えまで上伸したあと、東京市場では1.1436-48の12ポイントレンジにとどまった。ポンドドルや豪ドル/ドルも20ポイント未満の値幅だった。ドル安水準が継続も、一段のドル売りには慎重だった。ユーロ円は上値が重く、131.20付近から131.01レベルまで小安い動き。

 ロンドン市場は、ドル売りが前日からの継続。ロンドン序盤にユーロドルは1.1478レベル、ポンドドルは1.3749レベルまで一段高。ドル円は114.36レベルまで下落。いずれも前日NY市場から一段とドル安水準に進んだ。欧州株がやや売りに押される一方で、米株先物は底堅く推移。NY原油先物は82ドル台で振幅も、前日からの高値水準は維持している。クロス円は買いが先行し、ユーロ円は131.44レベル、ポンド円は157.46レベルまで高値を伸ばす場面があった。ただ、NY市場を控えて、ドル安・円安の動きは一服しており、米生産者物価指数と新規失業保険申請件数の結果待ちとなっている。また、本日はブレイナードFRB理事の副議長への指名公聴会が開催される。

 NY市場でも、ドル売りが継続。ドル円は一時114円ちょうど付近まで下げ幅を拡大。21日線を完全に下回っており、下値警戒感を高める展開となっている。ユーロドルは後半に伸び悩んだものの、1.1480近辺まで上昇する場面があった。1.13ドルを挟んだレンジ取引から上抜けている。ポンドドルも後半には伸び悩んだが、一時1.3750近辺までリバウンド相場を加速させ、200日線に顔合わせした。10月高値1.3835レベルが意識される動き。今年に入ってポンドは対ドルのみならず、豪ドルやカナダドルなど資源国通貨に対しても上昇しており、G10通貨のなかでトップのパフォーマンスを示している。前日の米CPIは前年比7.0%と39年ぶりの伸びを示した。市場では、FRBが3月にも利上げを開始し、バランスシート縮小に関しても早期開始というタカ派な見方が出ており、これを裏付ける強い内容だった。ただ、為替市場は逆にドル売りに反応。昨年からのドルロングの積み上がりの多さが指摘されており、ファンド勢中心にドルロングのポジション調整が加速したもよう。ドル買いの再開には、より力強い米成長を裏付けるだけの強い米経済指標が必要との声も出ていた。

(14日)
 東京市場では、ドル円が113円台後半へと下落。午前の取引で114円を割り込むと、昼過ぎには113.64レベルまで安値を広げた。その後も113円台後半で上値重く推移している。円高の動きを受けて、ユーロ円は130.40付近、ポンド円は156円ちょうど付近、豪ドル円は82.60付近まで下落。前日の米株安を受けて日経平均も値を下げている。日銀が金融政策の正常化検討との一部報道も材料視された。ユーロドルは1.14台半ばから1.1480近辺へ、ポンドドルは1.37手前から1.3730付近へと上昇しており、ドル安の動きも優勢。3月の米利上げ開始など、米金融引き締め見通しをある程度織り込んだことからポジション整理の動きが続いている。

 ロンドン市場は、ドル売りが一服している。今週後半はドル売りの動きが強まったが、週末を控えてやや調整の動きが入っている。ドル円は東京昼過ぎに113.64レベルまで下落したあと、ロンドン時間には買い戻しが入っている。113.99レベルまで反発も、114円台乗せには至らず。ユーロドルは東京午後に1.1483レベルと前日高値をわずかに上回った。その後は上値が重くなりロンドン時間には1.1440台へと下押しされている。ポンドドルは1.37台前半で神経質に振れる中で、一時1.3743レベルと本日の高値をつけた。対ユーロでの買いが優勢で、比較的底堅い動き。欧州株が軟調に推移するなかで、ユーロ円は130.60近辺で上値を抑えられており、130.20付近へと下押しされている。ポンド円は156.00近辺でサポートされており、156.50付近まで一時反発。ただ、足元では再び上値が重くなってきている。ドイツ統計局は第4四半期にドイツ経済が0.5-1.0%縮小した公算が大きいとの見方を示した。11月ユーロ圏貿易収支は予想外の赤字。エネルギー価格高騰が響いたようだ。一方、11月の英GDPは前月比+0.9%と予想以上の伸びを示していた。

 NY市場では朝方ドル売りの動きが強まった。22時半に発表された米小売売上高が予想を大きく超える落ち込みを見せたことが警戒感に。その後の米鉱工業生産や米ミシガン大学消費者信頼感指数などが軒並み弱く、市場の警戒感を誘った。一方で米国の早期利上げ期待は継続。NY連銀のウィリアムズ総裁が早期利上げに前向き姿勢を示したこともあり、米債券利回りが上昇。10年債は朝の1.70%台から10日以来となる1.78%台まで上昇して週の取引を終えている。こうした動きに、ドルは朝の下げ基調が反転、ドル円が114円台を回復して114円20銭台で引けるなどの動きを見せた。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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