リスク選好の雰囲気の中、ドル買いが再び優勢に=NY為替概況

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 きょうも市場はリスク選好の雰囲気が広がる中、為替市場はドル買いが再び優勢となった。オミクロン株で重症化するケースは少ないとの楽観的な見方が広がる中、市場ではタカ派に傾いたFRBがより積極的になるのではとの見方が強まっている。そのような中でドル円も底堅い動きが見られ、一時113.75円付近まで回復。21日線が113.95円付近に来ているが、目先は21日線の水準まで戻せるか注目される。

 来週15日のFOMC結果発表を前にFOMCメンバーは自主的に発言を控えるブラックアウト期間に入っている。しかし、彼らはもはや現在のインフレ水準に満足しておらず、インフレ圧力に対処するために早期に資産購入を終了させ、利上げを開始する準備ができているとの見方が多い。今回のFRBの突然の変化により、別の問題も発生しているという。それは米国債のイールドカーブのフラット化だ。2年債と10年債の利回り格差は僅か1カ月前の1.13%ポイントから、先週は0.74%ポイントまで縮小した。2020年12月以来の低水準。

 FRBがタカ派に転じたとき、イールドカーブがフラット化すること自体はそれほど驚くべきことではない。中央銀行が政策金利を引き上げることで2年債などの政策金利に敏感な短期債利回りは上昇する一方、将来のインフレ抑制と成長への潜在的圧迫は長期債利回りを低下させ、利回り格差は縮小する。クロスアセット効果もあり、FRBの引き締めが高バリュエーションのIT・ハイテク株を圧迫し、市場にリスク回避の雰囲気を広める。しかし、まだ利上げを開始していない段階での急速なフラット化は特に、FRBを僅かに緊張させる可能性はあるとの指摘も聞かれる。

 ユーロドルは戻り売りが優勢となり、1.1230ドル近辺まで一時下落。チャート的には21日線に到達せずにリバウンド相場を止められた格好となっており、11月安値1.1185ドルを再び視野に入れそうな気配も高まっている。ただ、終盤には1.1265ドル付近まで下げ渋った。

 来週はECB理事会が予定。従来通りにパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の3月末での終了は維持するものの、今回はその後の量的緩和(QE)の対応は表明することなく、来年2月の理事会に持ち越すとの見方が有力視されている。ただ、市場では、ECBはPEPP終了後も何らかの形で量的緩和(QE)策を継続するとの見方が根強い。一部からは従来の資産購入プロフラム(APP)拡大や柔軟化などが見込まれているようだ。今回もラガルド総裁の会見が注目されるが、具体的な緩和継続策を打ち出さなかったとしても、その可能性を示唆し、慎重姿勢を強調してくるものと見られている。

 ポンドドルは下値模索の動きを続け、1.32ドル台前半まで下落。1.32ドルちょうど付近が目先の下値メドとして意識され、維持できるか注目される。市場は来週16日の英中銀金融政策委員会(MPC)に注目を集めている。市場では、当初期待を高めていた利上げ開始は来年以降に延期する可能性が高いと見られている。しかし、既にそれは十分に織り込まれており、利上げ見送りでもポンドは落ち着いた反応を示す可能性が高いという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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