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為替相場まとめ10月18日から10月22日の週

為替 

 18日からの週は、売買が交錯した。原油高が一段と進行するなどインフレ警戒が高まった。これまでインフレ高進は一時的としてきた、各国の金融当局者らもインフレが予想よりも長期化するのかどうか見極めが必要との認識を示してきている。利上げ期待を反映して米国債など主要国の債券利回りが上昇。米10年債利回りは節目の1.70%に達した。英国では短期金融市場で11月、12月の利上げを織り込む動きがみられた。その一方で、米株式市場ではS&P500指数が最高値を更新しており、インフレ警戒の割には活況を呈した。前週末には中国恒大がドル建て社債の利払いを実施と報じられムードが好転した。日米金利差拡大見通しとともにドル円は一時114.70レベルと約4年ぶりの高値水準をつけた。しかし、115円の節目を目前に高値警戒感で113円台へと押し戻される動きがあった。ドル相場は全般にドル安傾向が続いたが、米債利回りの上昇もあってドル安の勢いは限定的だった。ユーロドルは1.16台での上下動。ポンドドルは1.37台から1.38台前半で振幅。クロス円はドル円の上値が重くなる動きとともにやや売りに押された。

(18日)
 東京市場では、ドル円が前週末からの高値圏での推移。先週末に2018年以来の高値となる114.46レベルまで買われたあと、114.30前後で週末を迎えていた。週明けオセアニア市場ではやや下押しで始まるもすぐに114.30台に戻す底堅い動きでスタートした。東京市場では利益確定売りが優勢となり、一時114.02レベルまで軟化。大台割れは回避され米債利回り上昇とともに114.45近辺まで再び買われた。ただ、114円台半ばも重く、高値圏で売買が交錯した。NY原油先物が83ドル台後半へと買われ、原油高の流れが継続。ただ、ドルカナダは1.24台へと反発、ポンドドルは1.37台前半へと反落と調整の動きが入っていた。

 ロンドン市場は、ややドル高の動き。先週後半のドル売りの流れに調整が入る形になっている。ドル円は一時114.45レベルと東京午前の高値に顔合わせした。ユーロドルはロンドン朝方に1.1572レベルまで下押しされたあと、反発の動きは1.16台には届かず。1.15台後半での推移となっている。ポンドドルは一時1.37台前半から半ばを目指す動きがみられたが、上値は重く1.3717レベルまで安値を広げている。ユーロ円は132円台前半から半ば、ポンド円は157円を挟んでの上下動。週明けの欧州株式市場は調整売りに押されているが、それほどリスク回避の円買いの動きにはつながっていない。NY原油先物は83ドル台後半へと上昇、インフレ警戒が再燃している。英短期金融市場では11月や12月の英中銀金融政策委員会での利上げを織り込む動きがみられており、市場に警戒された面もあったようだ。ただ、全般的には為替市場は調整の範疇を出ない限定的な値動きだった。

 NY市場では、ドル円が114円台を堅持した。ドル円はは上昇一服も下げる気配もなく推移。9月後半からの上昇幅は約5円となっており、高値警戒感もでていたようだ。 世界的なインフレ上昇で、FRBや英中銀といった主要国の金融政策はすでに刺激策解除の方向に舵を切り始めている。一方、日本の物価はいまだデフレぎりぎりの水準。米英との金融政策の格差が円を売りやすくしているようだ。9月の米鉱工業生産は予想外のマイナスとなっていた。生産を阻むサプライチェーン問題と労働力不足が悪化しており、加えてエネルギー価格上昇が今後数カ月に渡って米製造業に新たな制約を加える可能性があるとの指摘があった。ユーロドルは1.15台後半から1.16台に戻す動き。一方、ポンドドルは上昇が一服しており、緩やかな戻り売りに押された。しかし、下押す動きまではみられず1.37台を維持していた。市場では先日のベイリー英中銀総裁の発言を受けて利上げ期待を高めている。短期金融市場では、年内に政策金利を0.5%までの引き上げを織り込む動きが出ている。

(19日)
東京市場では、ドル円の頭が重い展開。先週末、週明けと114.50手前脳裏の上値を抑えられてきており、上昇一服感がでた。大きな調整なく上昇が続く展開となり、さすがに高値警戒感がみられた。前日海外市場での安値を割り込んで112.10割れ水準まで反落。ただ、前日東京朝の安値までは届かず、値幅は限定的だった。米10年債利回りがやや低下、ドル円以外ではドル売りが優勢だった。ユーロドルは1.1655近辺まで、ポンドドルは1.3770台まで、豪ドル/ドルは0.7460台までそれぞれ対ドルで上昇した。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。序盤は米債利回りの低下ととにもドル円が114円台割れから113.88レベルまで下押しされた。ユーロドルは1.16台半ばと東京市場からの高値付近で揉み合い、ポンドドルは1.37台後半で底堅く推移。その後、売りが先行した欧州株が下げを消す動きとなると、リスク選好の円売り圧力が加わった。ドル円は114円台を回復。クロス円が序盤の下げを消して上昇に転じる動きとともに、ユーロドルは1.1670近辺、ポンドドルは1.3830近辺へと一段高に。特にポンド買いの動きが目立ち、対円や対ユーロでも急伸した。ドル指数が21日線を明確に下回るなどテクニカルな要因でドル売りが強まった点が指摘されるほか、ポンドにとっては年内の利上げ観測が高まっていることや、根強い原油高の動き、ジョンソン英首相がグリーン投資に積極的に外資導入を主張したことも影響しているようだ。

 NY市場は、ドル円が下げ渋り。ロンドン時間に113円台まで値を落とす場面があったが、NY時間には114円台に戻している。テクニカル指標では過熱感も出ており、戻り売りが出やすい状況ではあるが、下値の堅さも印象的で115円を目指すムードは維持している。ただ、ドル自体は売りが優勢。ユーロドルはリバウンドの動きが続き、1.1670近辺まで一時上昇。ポンドドルは上げ幅を伸ばして1.38台を一時回復した。そのなかで、足元のドル安は短期で収束するとの指摘もあった。あくまで現在の下げは直近までの投機的なドル買いに対する調整の範囲内だという。FRBの来年の利上げ期待を考慮すれば、ドル安は長続きせず、中期的にはドル高の流れが続くとの見方。

(20日)
 東京市場では、ドル円が一段高。午前中に直近で上値を抑えられていた114.50手前の売りをこなして、114.70レベルまで上昇した。2017年11月以来の高値水準をつけた。米10年債利回りが1.67%台まで上昇する動きが買いを誘った。アジア株が上昇基調を見せ、円売りの動きが広がったこともドル円を支えた。午後は114円台半ば前後での推移が続いた。ユーロドルは午前中のドル高局面で底堅さを示したことで下値しっかり感が出て、午後には1.16台半ばに上昇。早期の利上げ期待がここにきて強まっているポンドは1.38台にしっかりと乗せる動き。ユーロ円は133円台半ば手前まで、ポンド円は158.20台まで一時上昇。

 ロンドン市場は、円安の動きにやや調整が入った。ドル円は買い一服となり、ロンドン序盤には114.30レベルまで一時反落。ユーロ円は一時133円台割れ、ポンド円は157円台半ば割れまで下押しされている。ポンド安の面もあり、ポンドドルは1.38台割れから1.3750台まで下押し、対ユーロでもポンド売りが入った。ユーロドルは1.16台半ばから1.1620割れ水準まで一時下げたが、その後はやや持ち直した。ポンド相場はロンドン朝方に発表された9月の英消費者物価指数が前年比+3.1%と前回+3.2%からやや伸びが鈍化した点に反応していた。先の見えないインフレ高進とはならなかったと市場に受け止められたようだ。一方、9月ユーロ圏消費者物価確報値は前年比+3.4%と速報値から変わらず、英国よりも高水準を維持した。また、この日突然、バイトマン独連銀総裁が年末をもって辞任すると表明した。

 NY市場は、ドルの戻り売りが優勢。ドル円は緩やかに軟化したが、114円台は堅持しており、上値追いのモメンタムは維持されていたようだ。ユーロドルはリバウンドの動きが続いており、1.16台半ばに上昇。目先は前日高値1.1670近辺が上値メドとして意識されている。バイトマン独連銀総裁が12月31日付で辞任すると発表した。後継人事についての情報はまだないが、伝統的に独連銀はタカ派色の強い総裁が多いことで知られている。ポンドドルはロンドン時間に1.3740近辺まで下落したあと、NY時間にかけては買戻しが膨らんで1.38台に戻した。ロンドン朝方に発表された9月の英消費者物価指数は予想を下回る伸びとはり、ポンド買いが一服していた。しかし、市場では引き続き年内の英利上げ期待が強く、下値ではポンド買いが待ち構えていたようだ。

(21日)
 東京市場は、ドル円が振幅。午前中は前日NY午後に114.08レベルまで下落した後の反発の動きで114.40近辺まで上昇。昼頃までは114円台前半で揉み合い。しかし、日経平均が午後に大きく下げ幅を広げ、ダウ先物の下落もあって、リスク警戒の円高圧力で一時114円割れまで下落した。ただ、113円台での売りにも慎重で売買が交錯した。ユーロ円も133.37近辺まで上昇したあと、132.70台まで反落。ポンド円は158.20付近が重くなり、157.40近辺まで下押しされた。ユーロドルは1.16台半ばから後半での上下動。ポンドドルは1.38ちょうど付近から前半で売買交錯。

 ロンドン市場は、全般にドル買戻しの動き。欧州株や米株先物が売りに押され、NY原油先物も83ドル台割れと高値から調整されている。ユーロドルやポンドドルは前日海外市場から本日東京市場にかけての上昇の動きが一服。ロンドン時間に入ると反落の動きに。ユーロドルは1.1634レベル、ポンドドルは1.3786レベルまで一時下落。ドル円は東京市場で下落した流れを受けて、序盤に113.91レベルまで下押しされたが、その後は114円付近での揉み合いに。クロス円は東京市場から引き続き軟調。ユーロ円は132.64レベル、ポンド円は157.18レベルに安値を広げた。トルコリラが急落。トルコ中銀が政策金利を18%から16%へと一気に引き下げたことで、リラは対ドル、対円ともに最安値を更新した。市場では17%もしくは17.5%への引き下げを想定していたことで、大幅利下げがサプライズとなった。

 NY市場では、ドル相場が振幅。ドル円は113.65近辺まで下押しされたあと114円手前まで反発、いったん下げたあとで再び114円近辺へと上昇した。神経質な上下動を繰り返した。ユーロドルは1.1650近辺で上値を抑えられると、取引終盤にかけて1.1620近辺まで下落した。値幅は限定的だった。ポンドドルは序盤に1.38台に乗せたが、買いは続かず1.3770台まで下落。その後は下げ渋りも1.38台には届かず。序盤は米株の下落、原油相場反落などリスク警戒ムードが広がったが、次第に下げ渋り、ナスダックやS&P500はプラス圏を回復、ダウ平均もほとんどの下げを戻して引けた。NY原油先物は再び83ドル近辺に上昇する場面があった。米インフレ期待は高まっており、米5年物のブレークイーブンレートが2005年以来の高水準に上昇している。株安局面では円買いに押されるドル円だが、金利高観測が下支えとなっていた。

(22日)
 東京市場で、ドル円が114円を挟んで振幅。前日NY市場終盤に114円付近へと下げ渋った後、東京早朝には再び113.80近辺へと再び軟化。しかし、中国不動産大手、恒大集団が支払い期日目前のタイミングでドル建て社債の利払いを実施すると報じられ、ドル円は114.20近辺まで買われた。しかし、その後は売りが優勢となり、114円割れを示現する冴えない動きに。ユーロ円も朝方に132.30近辺まで軟化したあと、恒大集団報道に132.80近辺まで反発。その後は132円台半ばへと再び下げている。日経平均は上げ幅縮小も、プラス圏を維持して引けた。

  ロンドン市場は、ドル売りが優勢。前日のドル買いに調整が入る形になっている。ドル指数は再び低下しており、10日線と21日線のデッドクロス示現が目前に迫っている。米10年債利回りは前日に1.70%台をつけたあと、今日のロンドン序盤には1.66%へと反落した。欧州株や米株先物は底堅く推移しており、NY原油先物も再び上昇。リスク警戒の後退がドル売りにつながった面がありそうだ。ドル円は114円台をしっかりと下回って、113.75近辺に安値を広げている。ユーロドルは1.1620台から1.1647レベルまで上昇。ポンドドルは1.3771レベルまで下落したあと、1.3815レベルまで反発した。英小売売上高が落ち込む一方で、英PMI速報値は予想を上回る上昇と、ポンド相場は指標結果に敏感に反応していた。ユーロ圏PMI速報値は製造業が予想を上回ったが、非製造業は予想を下回るなどまちまちだった。

 NY市場はドル円は戻り売りに押されており、113円台半ばまで下落した。全体的にドル安が続いており、ドル円の利益確定売りを誘っている。今週は円安がドル円をサポートしていたが、米株は堅調に推移しているものの、本日はリスク選好の雰囲気を高める雰囲気まではなく、円安も一服している状況。米国債利回りが低下していることもドル円を圧迫。ただ、下値を積極的に試す動きまでは見られていない印象で調整の範囲といったところのようだ。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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