FX「ドル/円、原油高で堅調維持の公算」 外為トゥデイ 2021年10月18日号
目次
▼15日（金）の為替相場
（１）：エネルギー価格の上昇続く
（２）：ショルツ新政権 年内に発足の可能性
（３）：ドル円 2018年10月4日以来の高値
（４）：米ミシガン大消費者信頼感 低水準へ
15日（金）の為替相場
期間：15日（金）午前6時10分～16日（土）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：エネルギー価格の上昇続く
原油や天然ガスなど、エネルギー価格の上昇が続く中、資源国通貨の豪ドルにも上昇圧力がかかった。なお、この日は北海ブレント原油が2018年10月以来となる1バレル＝85ドル台に上昇した。その後、ロンドン市場では、亜鉛相場が2007年5月以来の水準に高騰した事も報じられた。
（２）：ショルツ新政権 年内に発足の可能性
ドイツの次期首相候補であるショルツ財務相が属する社会民主党（SPD）と緑の党および自由民主党（FDP）は、この日の協議で政権の基本政策について合意。今後は数週間の正式協議に入る事になる。報道によれば、正式協議入りは政権移行プロセスの重要な節目であり、ショルツ氏が率いる新政権が年内に発足する可能性が高まったとの事。
（３）：ドル円 2018年10月4日以来の高値
米9月小売売上高は前月比+0.7％と予想（-0.2％）に反して増加。自動車を除いた売上高も前月比+0.8％と予想（+0.5％）を上回る伸びとなった。これを受けてドルが上昇すると、ドル/円は2018年10月4日以来の高値となる114.46円前後まで上値を伸ばした。なお、米10月NY連銀製造業景気指数は19.8と予想（25.0）を下回った。
（４）：米ミシガン大消費者信頼感 低水準へ
米10月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は71.4と予想（73.1）に反して前月（72.8）から低下。2011年12月以来の低水準となった。これを受けて一時ドルは下落したが、米長期金利の持ち直しとともに切り返した。なお、ミシガン大の調査による1年先の期待インフレ率は4.8％と2008年8月以来の高水準だった。
15日（金）の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し：本日も堅調な展開
15日のドル/円は約3年ぶりに114円台へと上伸。株高、原油高、米債安（利回り上昇）と円売り・ドル買い材料が揃う中、114.46円前後まで上昇して2018年10月以来の高値を付けた。米9月小売売上高が予想に反して増加した事も追い風となった。週末を前に114.20円台へと押し戻されてクローズしたが、週間の上げ幅は今年最大の2円超に達した。
2017年3月以来の115円台乗せが視野に入っており、ドル/円は本日も堅調な展開が見込まれる。ドル/円の買い材料の中でも焦点は原油高の持続性だろう。エネルギーを輸入に頼る日本にとって、原油高は重荷（円売り要因）となる。一方、インフレの高止まり懸念がくすぶる米国では、原油高が早期利上げ観測（ドル買い要因）に繋がりやすい。なお、NY原油先物（WTI）は、今朝方83ドル台に続伸して約3年ぶりの高値を付ける場面があった。
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注目のイベント
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