「市場はFOMCハト派期待を強める」 外為トゥデイ 2021年7月28日号
目次
▼27日（火）の為替相場
（１）：中国当局、規制強化 円売り優勢
（２）：米耐久財受注 予想下回る
（３）：米消費者信頼感 高水準を記録
（４）：米国株、下落 円買いへ
27日（火）の為替相場
期間：27日（火）午前6時10分～28日（水）午前5時55分 ※チャートは30分足（日本時間表示） 出所：外為どっとコム
（１）：中国当局、規制強化 円売り優勢
中国当局によるIT関連企業や教育関連企業への規制強化の動きを受けて、上海市場などで株価が続落。中国人民元も対ドルで下げ幅を拡大する中、豪ドル/円は81.00円を割り込んで下落した。他のクロス円も売りが優勢となった一方、ドル/円は豪ドル/米ドルなどストレートドルでのドル高を支えに下げ渋った。
（２）：米耐久財受注 予想下回る
米6月耐久財受注は前月比+0.8％と予想（+2.2％）を下回った。変動の大きい輸送用機器を除いた受注額も前月比+0.3％と予想（+0.8）に届かなかった。
（３）：米消費者信頼感 高水準を記録
米7月消費者信頼感指数は129.1と、新型コロナ・パンデミック前の2020年2月以来の高水準を記録。市場予想（123.9）に反して前回（128.9）から小幅に上昇した。ドル/円は一時110円台を回復したが、米国株が下落し米長期金利が低下する中でほどなく下げに転じた。
（４）：米国株、下落 円買いへ
米長期金利の低下を受けてドルが下落する中、クロス円はストレートドルの上昇に連れて強含む場面もあったが、米国株がIT銘柄を中心に下げ幅を拡大したため、円買い主導で反落した。なお、連日で過去最高値を更新していた米国株主要3指数は6営業日ぶりに下落して取引を終えた。
27日（火）の株・債券・商品市場
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本日の見通し
ドル/円の見通し：FOMCに注目
昨日のドル/円は終値ベースで約0.5％下落。110.00円前後で下げ渋る場面もあったが、NY市場でドル売りが強まるとストップロスを巻き込みながら109.58円前後まで下値を切り下げた。米長期金利も小幅に低下しており、市場は米連邦準備制度理事会（FRB）が本日の米連邦公開市場委員会（FOMC）でハト派スタンスを維持すると見ているようだ。
FOMCがテーパリング（量的緩和の段階的な縮小）の開始時期に言及する事はないと見るが、その議論がある程度進んでいる事を示唆する可能性はあろう。市場はFRBのハト派スタンス維持を強く期待しているだけに、「思ったほどハト派的ではない」場合でもドルが上昇する事になりそうだ。いずれにせよ、FRBが市場の期待を上回るほどのハト派スタンスを示す公算は小さいのではないだろうか。
注目の経済指標
注目のイベント
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