本日は不美人投票でドルに資金が集まっている可能性も=NY為替前半

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 きょうのNY為替市場はドルの買い戻しが優勢となり、ドル円は109円台後半に一時上昇した。前日の米消費者物価指数(CPI)は強い内容となり、インフレ警戒感を示した。しかし、市場の反応は逆で、米国債利回りは低下し、ドルも売りが優勢となっていた。市場には、強いCPIにもかかわらず、FRBは慎重スタンスを堅持するとの見方が広がっている。来週のFOMCではインフレ上昇は一時的で、出口戦略は時期尚早との見解が繰り返されるとみられているようだ。ドル円はきょうの上げで21日線でしっかりとサポートされている形となっている。

 前日のECB理事会のハト派な雰囲気や、日本の消費者物価指数(CPI)がデフレぎりぎりの状態にある中で、日銀の行動も期待薄の中、ユーロも円も買えず、本日は不美人投票でドルに資金が集まっている可能性もありそうだ。一部からは中央銀行からの過剰流動性の供給が続く中で、キャリー取引を推奨する声も出ている。その意味では円やユーロは売られ易い環境下にはある。

 ユーロドルは売りが優勢となり、1.21ドルを割り込んでいる。本日の21日線は1.2185ドル付近に来ているが、下放れる展開が見られている。来週以降の動きが警戒されそうだ。

 前日のECB理事会はインフレと成長見通しを上方修正しながらも、超緩和的な姿勢を維持することを強調した。北欧の一部からは、タカ派な主張もあったようだが、ラガルド総裁を始めとするハト派がそれらの意見を抑え込んだようだ。25名の理事のうち3名が債券購入ペースの減速を主張したとの報道も伝わっていた。

 FRBは当面、慎重姿勢を続けるとの見方が有力視されているが、ドルへの強気な見方からユーロドルの下げを見込む向きも少なくない。米国債利回りが欧州債よりも早いペースで上昇することが予想され、ドルは今後12〜18カ月でほとんどの通貨に対して上昇するはずだという。また、米経済が巨額の財政刺激策で他国をアウトパフォームすることや、パンデミックが落ち着けば、商品価格も下落し、ドルはサポートされることが予想されるという。ユーロドルは年末にかけ1.16ドル台までの下げも想定されているようだ。

 ポンドドルは売りが優勢となり、1.41ドル台前半に下落。本日の21日線は1.4150ドル付近に来ているが、その水準を再び下回っている。ポンドドルは21日線を挟んで1.41ドル台での上下動が続いており、次のアクション待ちの雰囲気を強めている。

 来週は5月の英消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。4月は前年比プラス1.5%だったが、予想では1.8%と、英中銀のインフレ目標に接近することが見込まれている。もし、予想および、それ上回るようであれば、英中銀の出口戦略への期待が高まり、ポンドを押し上げる可能性があるとの指摘も聞かれる。英中銀はインフレ率が年末にかけて目標の2%を上回ると見ているが、中期的には2%前後まで緩和すると予想している。それでも、目標に命中すると、英中銀はより強硬な姿勢に傾斜する可能性がありポンドにとってはプラスとの見方もあるようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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執筆者 : MINKABU PRESS

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