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米雇用統計さえない数字、先月からは伸びるも、予想に届かず

見通し 

米雇用統計さえない数字、先月からは伸びるも、予想に届かず

求職自体は伸びているとの報道も、コロナを受けての環境変化などが雇用増を阻む
労働参加率低下などへの警戒感も

市場のテーパリング期待は後退

【東京市場】ドル高基調継続も、雇用統計を前に上値追いにも慎重

前日海外市場でのドル高を受けて、高値圏でのもみ合いが続くまま東京市場朝を迎え、
110円33銭とNY市場午後の高値をわずかながら上回る場面も見られた。
もっとも、注目される米雇用統計を控える中で、上値追いにも慎重。上値から調整が入る形で110円14銭まで。
押し目はそこまで。ドル高基調が継続する中で午後はドル買いが優勢となり110円20銭台での推移に。

 ロンドン市場での1.22台を付ける動きからNY市場で1.2110台まで値を落としたユーロドルでもドル高が継続。
1.2130台が重くなる中、ユーロ円の売りなども入って1.2100台までと、午後に入って安値を更新する動きに。
ドル中心の動きで方向感がやや乏しくなったユーロ円は、134円の重さが意識され、雇用統計を前にポジション調整の動きが広がり、133円50銭割れまで。

 ドル高の動きに加え、インド型の感染拡大警戒などからポンド売りも入り、
ロンドン市場の1.42台から1.4080台まで値を落とす場面が見られたポンドドルは1.4100前後での推移が続いた。
朝方1.4112まで買い戻しもそこまで。午後に1.4083を付けてNY午後の安値をわずかに割り込むなど頭の重い展開に。

【ロンドン市場】雇用統計待ち

 ドル高一服も値幅は限定的。
ドル円は110円10銭前後まで値を落とすなど、ややドル売りの動きも
この時間帯は大台を維持しており、動きは限定的。
ユーロドルは朝方の1.2100手前までの下げが一服すると、1.2120前後まで戻してのもみ合いに。

【NY市場】雇用統計に失望感

 注目の米雇用統計は、予想を下回る弱めの結果に。
前回のサプライズな弱さからは回復したものの、直近の関連指標の強さもあって
予想を超える数字もとの期待があった分、失望感が大きかった。
失業率は予想を超える低下も、労働参加率が下がっており、あまりポジティブにはとらえられず。

 市場は早期のテーパリング期待を後退させ、ドル売りの動きに。
 ドル円は109円30銭台まで値を通した。
ユーロドルが1.2185前後を付けるなどドル全面安に。

【本日の見通し】ドル売りの流れ強まるか

 2か月続けての米雇用統計の冴えない動きは市場のテーパリング期待を大きく後退させる格好に。
今年春ごろまでは今月のFOMCでのテーパリング開始示唆を期待する声まであったが、さすがに早すぎるとして
その後8月のジャクソンホールを意識する動きとなっていた。
今回の雇用統計を受けてジャクソンホールでも難しいとの思惑が広がる格好に。

 物価の上昇傾向がどこまで影響してくるのかが注目されるところだが、
少なくとも雇用情勢に関しては政府・FRBともに厳しい見方となりそうで
今月のFOMCでの声明でも出口戦略にはかなり消極的な表現が見られそう。

 ドル円は109円台での推移を中心に下方向の意識か。
5月28日に続いて先週も110円台をしっかり付けたことで、いったん上値に一服感も。
金曜日の海外市場では今月1日に付けた109円33銭を付けきれず。
同水準を割り込むと短期的に調整が入りやすくなる。

【本日の戦略】戻り売り

 戻り売りの流れが続きそう。
先週末の米雇用統計を受けてドル買いにかなり慎重になりそう。
先週前半に付けた安値手前で切り替えしたことで、下値しっかり感も
戻りではしっかりと売りが出てくる可能性。
突っ込んだ売りは避けたいが109円台後半で丁寧に売りに回りたい印象。
110円台を回復するようならばいったんストップ。
1.55%台まで落ちた米10年債利回り動向などにも要注意。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《6/4 金曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  110.29  1.2127  133.76
高値  110.33  1.2185  133.81
安値  109.37  1.2104  133.14
終値  109.52  1.2167  133.21
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/4 金曜日日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  28941.52 -116.59
DOW   34756.39 +179.35
S&P    4229.89 +37.04
Nasdaq  13814.49 +199.98
FTSE   7069.04 +4.69
DAX   15692.90 +60.23
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/4 金曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=69.62(+0.81 +1.18%)
ブレント先物8月限(ICE)(終値)
1バレル=71.89(+0.58 +0.81%)
NY金先物8月限(COMEX)(終値)
1オンス=1892.00(+18.70 +1.00%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《6/4 金曜日に発表された主な経済指標》

【インド】
中銀政策金利(6月)13:30
結果 4.0%
予想 4.0% 前回 4.0%(インド中銀政策金利)

【シンガポール】
小売売上高(4月)14:00
結果 -1.3%
予想 0.2% 前回 3.0%(前月比)
結果 54.0%
予想 58.6% 前回 6.3%(6.2%から修正)(前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏小売売上高(4月)18:00
結果 -3.1%
予想 -1.5% 前回 3.3%(2.7%から修正)(前月比)
結果 23.9%
予想 25.0% 前回 13.1%(12.0%から修正)(前年比)

【カナダ】
雇用者数(5月)21:30
結果 -6.8万人
予想 -2.5万人 前回 -20.71万人(前月比)

失業率(5月)21:30
結果 8.2%
予想 8.2% 前回 8.1%

Ivey購買担当者景況感指数(5月)23:00
結果 64.7
予想 N/A 前回 60.6

【米国】
非農業部門雇用者数(5月)21:30
結果 55.9万人
予想 67.5万人 前回 27.8万人(26.6万人から修正)

失業率
結果 5.8%
予想 5.9% 前回 6.1%

平均時給
結果 0.5%
予想 0.2% 前回 0.7%(前月比)
結果 2.0%
予想 1.6% 前回 0.4%(0.3%から修正)(前年比)

民間部門雇用者数
結果 49.2万人
予想 61.0万人 前回 21.9万人(21.8万人から修正)

製造業雇用者数
結果 2.3万人
予想 2.5万人 前回 -3.2万人(-1.8万人から修正)

週平均労働時間
結果 34.9
予想 34.9 前回 34.9(35.0から修正)

労働参加率
結果 61.6%
予想 61.8% 前回 61.7%

耐久財受注・確報値(4月)23:00
結果 -1.3%
予想 -1.3% 前回 -1.3%(前月比)
結果 1.0%
予想 1.0% 前回 1.0%(輸送除くコア・前月比)

製造業新規受注(4月)23:00
結果 -0.6%
予想 -0.2% 前回 1.4%(1.1%から修正)(前月比)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/4 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*黒田日銀総裁
気候変動は世界経済へのリスクだ。
緊密な協調が必要不可欠に。
中央銀行は気候変動に柔軟に対応すべき。
気候変動への対応で画一的な方法は避けるべき。
気候変動に関して引き続き必要な措置とる。
政策はリソース配分のゆがみを考慮する必要ある。
ETF保有高、日本の株式市場に比べてあまり大きくない。
(金融と気候変動巡る会議「グリーンスワン2021」)

【ユーロ圏】
*ラガルドECB総裁
気候変動を無視することはECBの使命達成を失敗に導く。
中央銀行は気候変動に反応しながら役割果たすべき。
気候変動は、資産購入および保有する担保に影響与える。
天候変動がインフレに与える影響をモデル化すること可能。
ECB委員会で幅広いコンセンサス得ること望む、気候変動対応で。
(金融と気候変動巡る会議「グリーンスワン2021」)

【中国】
*中国人民銀行易総裁
気候変動に関する移行がインフレに与える影響を精査している。
気候変動問題についての啓もう活動を強める。
(金融と気候変動巡る会議「グリーンスワン2021」)

【米国】
*パウエルFRB議長
米国はすでにG20において中国と気候問題に関して協力している。
米金融当局の気候変動における役割は、既存の政策使命と結びついている。
気候変動が経済ファンダメンタルズに影響与えること明白。
現時点では気候変動を積極的に金融政策に取り込むこと考えていない。
(金融と気候変動巡る会議「グリーンスワン2021」)

*バイデン大統領
米雇用統計は経済にとって素晴らしいニュース。
米経済はこの100年で最悪の危機から脱しつつある。
米経済は回復に向けて急成長を遂げるだろう。

*メスター・クリーブランド連銀総裁
健康や育児の問題が人々を労働市場から遠ざけている。
賃金上昇が拡大しているとは言えない。
資産購入の変更に関しては忍耐強くありたい。
米雇用統計では更なる進展を見たい。
市場ではバブルは見られない。安定を維持している。
経済雇用の更なる進展を期待。

【英国】
*カンリフ英中銀副総裁
経済に非常に力強い反転がみられている。
一部の企業には労働力不足がみられている。
企業は力強い需要の回復を見込んでいる。
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【中国】
貿易収支(5月)時刻未定
予想 505.0億ドル 前回 428.6億ドル

【日本】
景気一致指数・速報値(4月)14:00
予想 95.6 前回 93.0

景気先行指数・速報値(4月)14:00
予想 102.9 前回 102.5

【スイス】
失業率(5月)14:45
予想 N/A 前回 3.3%(季調前)
予想 N/A 前回 3.1%(季調済)

消費者物価指数(5月)15:30
予想 N/A 前回 0.2%(前月比)
予想 N/A 前回 0.3%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業受注(4月)15:00
予想 0.5% 前回 3.0%(前月比)
予想 N/A 前回 27.8%(前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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