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ドル円振幅、戻り鈍い、リラは東京早朝に急落

見通し 

ドル円振幅、戻り鈍い、リラは東京早朝に急落

エルドアン大統領が利下げの必要性に言及
対ドルで史上最安値を更新

【東京市場】ドル円は午前中に調整ムードも下値しっかり、豪ドルは若干売りが入る

 安値を付けた後、109円50銭台まで値を戻して迎えた東京午前の市場では、
ドル売り円買いの動きが優勢となり、109円33銭までと、海外市場の安値106円36銭をわずかに下回る場面が見られた。
ただ連休明けのNY債券時間外市場で米債利回りの上昇が目立つ中、ドルの下値はしっかり。午後には109円台半ばを回復するなど、堅調な地合いに。

 ユーロドルは1.22台前半でのもみあい。午前中はドル円同様にドル売りの動きが目立ち、海外市場の高値を超えて1.2236まで。
午後に入ってやや調整が入るも1.2220前後までと値幅は限定的に。

 13時半に豪中銀金融政策理事会の結果が発表され、政策金利、量的緩和については事前見通し通り現状維持に。
声明では前回の理事会で示された通り7月理事会で現行の3年物国債利回り目標の対象を2024年4月満期から7月満期に変更するかどうか(変更した場合、事実上の延長)の判断を行うとの姿勢を示した。
また賃金の上昇が鈍いことから2024年まで利上げを実施する環境が整わないとの見通しを改めて示した。
今月のNZ中銀金融政策理事会で声明内での利下げ見通しが外され、来年9月までの利上げ見通しが示された後だけに、声明でもう少し前向きな姿勢が見られるのではとの期待があり、発表後は豪ドル売りに。
NY原油などの上昇もあって午前中に上昇が目立ち、0.7730台から0.7768を付けていた豪ドルドルは0.7740前後に。84円70銭前後から85円手前を付けていた豪ドル円は84円70銭台に値を落とした。

【ロンドン市場】ドル買い優勢

 ドル円が109円台後半を付けるなどドル買いの動きが優勢となっている。
ドル高の調整ムードが後退した格好。
クロス円もしっかりでユーロ円は一時134円台まで。
欧州PMIの好結果などによるユーロ買いも。

【NY市場】ドル売り

 ドル円はロンドン午後からNY朝にかけての109円70銭台から109円30銭台まで
110円手前の売りが意識される格好に

 夕方(東京早朝)にはトルコリラが急落の場面も。
トルコにエルドアン大統領が同国TVでのインタビューで
利下げの必要性に言及、7月、8月には金利が下がっている必要と発言し、リラが大きく値を崩し
ドルリラはリラの史上最安値を更新した。

【本日の見通し】リスク警戒広がるか

 ドル円はもみ合いの展開。110円台を先週付けたことで上値一服感も底堅さが見られる。
今日も基本的には109円台でのレンジ取引となりそう。
上値の重さが続くようだと、直近サポートとなっている109円30銭台を割り込む動きも。
同水準を割り込むとリスク警戒の意識が強まる可能性。

 早朝にパニック的な売りが出たトルコリラ情勢にも要注意。
エルドアン大統領が7月8月には金利が下がっている必要と同国TVでのインタビューで発言。
今月17日、また来月14日のトルコ中銀金融政策理事会への注目が集まるところに。
リラは一気に売りが出たが、パニック売りが収まり、安値から戻している。この後の流れに要注意。

【本日の戦略】押し目買い

 基本的にはレンジ取引が続きそう。
流れ的には上方向を期待。
米債利回り上昇期待が底堅さに。
また金曜日の米雇用統計の好結果も期待につながっている。
109円台前半での買いを意識
デイトレは早めの買いに。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《6/1 火曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  109.58  1.2227  133.97
高値  109.71  1.2254  134.13
安値  109.33  1.2212  133.70
終値  109.48  1.2213  133.71
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/1 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  28814.34 -45.74
DOW   34575.31 +45.86
S&P    4202.04 -2.07
Nasdaq  13736.48 -12.26
FTSE   7080.46 +57.85
DAX   15567.36 +146.23
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/1 火曜日の商品市場》
NY原油先物7月限(WTI)(終値)
1バレル=67.72(+1.40 +2.11%)
NY金先物8月限(COMEX)(終値)
1オンス=1905.00(-0.30 -0.02%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《6/1 火曜日に発表された主な経済指標》
【豪州】
経常収支(2021年第1四半期)10:30
結果 183.0億豪ドル
予想 177.0億豪ドル 前回 145.0億豪ドル(経常収支)

中銀政策金利(6月)13:30
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.1%(豪中銀政策金利)

【英国】
ネーションワイド住宅価格指数(5月)15:00
結果 1.8%
予想 0.8% 前回 2.1%(前月比)
結果 10.9%
予想 9.4% 前回 7.1%(前年比)

製造業PMI(確報・購買担当者景気指数)(5月)17:30
結果 65.6
予想 66.1 前回 66.1

【スイス】
小売売上高(4月)15:30
結果 35.7%
予想  前回 22.6%(前年比)

GDP(第1四半期)16:00
結果 -0.5%
予想 -0.4% 前回 0.1%(0.3%から修正)(前期比)
結果 -0.5%
予想 -0.2% 前回 -1.6%(前年比)

SVME購買担当者景況指数(5月)16:30
結果 69.9
予想 70.0 前回 69.5

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・確報値(5月)16:55
結果 64.4
予想 64.0 前回 64.0

ドイツ失業者数(5月)16:55
結果 -1.5万人
予想 -0.9万人 前回 0.8万人

ドイツ失業率(5月)16:55
結果 6.0%
予想 6.0% 前回 6.0%

ユーロ圏製造業PMI・確報値(5月)17:00
結果 63.1
予想 62.8 前回 62.8

ユーロ圏消費者物価指数・速報値 (5月)18:00
結果 2.0%
予想 1.9% 前回 1.6%(前年比)
結果 0.9%
予想 0.9% 前回 0.7%(コア・前年比)
結果 0.3%
予想 0.2% 前回 0.6%(前月比)

ユーロ圏失業率(4月)18:00
結果 8.0%
予想 8.1% 前回 8.1%

【香港】
小売売上高(4月)17:30
結果 12.1%
予想 17.0% 前回 20.2%(20.1%から修正)(価額ベース)
結果 10.9%
予想 16.2% 前回 19.9%(19.8%から修正)(数量ベース)

【ブラジル】
実質GDP(2021年第1四半期)21:00
結果 1.2%
予想 0.9% 前回 3.2%(前期比)
結果 1.0%
予想 0.5% 前回 -1.1%(前年比)

【カナダ】
実質GDP(2021年第1四半期)21:30
結果 5.6%
予想 6.8% 前回 9.3%(9.6%から修正)(実質GDP(前期比・年率換算))

実質GDP(3月)21:30
結果 1.1%
予想 1.0% 前回 0.4%(実質GDP(前月比))
結果 6.6%
予想 6.5% 前回 -2.2%(前年比)

【米国】
建設支出(4月)23:00
結果 0.2%
予想 0.5% 前回 1.0%(0.2%から修正)(前月比)

ISM製造業景気指数(5月)23:00
結果 61.2
予想 60.9 前回 60.7
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《6/1 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【英国】
*ラムズデン英中銀副総裁
英中銀は現在の物価上昇圧力が一時的なものであると予想している。
パンデミックからの急速な回復がインフレの持続的な上昇につながるリスクについて英中銀は認識している。
需要が供給を上回り、物価上昇圧力が一般化するリスクがある。
それは我々が絶対に警戒しなければいけないものである。
こうした状況を前に住宅市場など多数の指標を注視している。

【豪州】
*豪中銀理事会
世界経済はパンデミックからの回復を続けており、今年、来年と力強い成長が見込まれている。
回復は一様ではなく、ウイルスを封じ込めていない国もある
商品貿易は力強く上向き、商品価格は去年よりおおむね高い。
基礎的インフレ率は依然低く中銀目標を下回っている。
豪国債利回りはワクチンに関するポジティブなニュースと、米追加財政刺激策により一時上昇も、現在は安定。
中期的なインフレ予想は中銀のターゲットに近づいている。
豪ドルはここ数年のレンジの上限を維持
豪州の経済回復当初の予想よりも力強い、今後も継続と見込まれている
中心的なシナリオでは今年4.3%、来年3.5%のGDP成長率を見込んでいる
この見通しは財政による支援と非常に緩和的な金融政策に支えられている
不確実性の重要な継続要因は感染拡大だが、ワクチン接種の進展によって抑えられるはず
失業率の低下は予想以上に早く進んでいる
経済と雇用の力強い回復にもかかわらず、物価と賃金上昇圧力は抑制されている
今後の上昇も緩やかなものとなる可能性が高い
中心的なシナリオでは今年1.5%、20023年半ばに2%になると予想されている。
住宅市場は力強い、住宅借入動向を中銀は注視
次回の会合で、現在の3年物国債利回り目標の対象を現状の2024年4月満期から2024年11月満期に移行するかを検討する
9月に国債買い入れプログラムが完了した後、今後の購入についても検討。
タームファンディングファシリティの最終引き出し日は今月末。
これまで1340億ドルが認可され、さらに750億ドルが利用可能。
この対応により、2024年半ばまで低い借り入れコストがサポートされる。
完全雇用とインフレターゲット達成をサポートするため、非常に緩和的な政策を維持。
実際のインフレ率が目標である2-3%の範囲内に持続的に収まるまで、政策金利の引き上げはない。
こうした状況は労働市場が大幅な賃金上昇を生み出すぐらい十分タイトである必要。
これは早くとも2024年まで実現しそうにない

【米国】
*ブラード・セントルイス連銀総裁
米国の労働市場は見かけよりも引き締まっている。
(英FT)

*クオールズFRB副議長
われわれが見ているインフレ上昇は一時的かもしれない。
FRBは持続的なインフレに対処する手段を持っている。
完全雇用には長い道のり。
将来的にはバランスシートの縮小が好ましい。
任期満了の是非は決めていない。(副議長は10月13日に任期切れ)

*ブレイナードFRB理事
経済はインフレ、雇用両面でFRBの目標から程遠い。
今後数カ月で更に進展が期待される。
財政措置は今年は追い風だが、その分、来年は逆風。
インフレと雇用のデータは暫定的な不均衡を反映。
インフレの安定的進展を確認することが重要。
インフレ期待を注意深く監視。
賃金のデータも監視。
向こう何カ月かのデータを評価。
債券購入の構成は政策には効果的。

【英国】
*ベイリー英中銀総裁
不秩序なグリーンシフトは過度なインフレ上昇招く可能性。
第4四半期に社債購入のスキームを調整する。
科学は天候変動への行動の必要性を示している。

*カンリフ英中銀副総裁
英BBCでのインタビュー
英住宅市場は免税期間(タックス・ホリデー)で加速。
英中銀は住宅市場を注意深く監視。

【ユーロ圏】
*独連邦雇用庁シーレ長官
5月に独労働市場は広範な改善に最初の兆候がみられた。
新型コロナ危機による落ち込みは明らかに続いているが、幾分かは緩和されている。
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
消費者物価指数(5月)8:00
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.6% 前回 2.3%(前年比)

【豪州】
GDP(第1四半期) 10:30
予想 1.1% 前回 3.1%(前期比)
予想 0.3% 前回 -1.1%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ小売売上高指数(4月)15:00
予想 -2.3% 前回 7.7%(前月比)
予想 10.1% 前回 11.6%(前年比)

ユーロ圏生産者物価指数(4月)18:00
予想 0.9% 前回 1.1%(前月比)
予想 7.3% 前回 4.3%(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(28日までの週)20:00
予想 N/A 前回 -4.2%(前週比)

【カナダ】
住宅建設許可(4月)21:30
予想 -5.0% 前回 5.7%(前月比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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