為替相場まとめ5月3日から5月7日の週

為替 

 3日からの週は、ドル売りが優勢。週前半は日本と中国、週明けはロンドン市場も休場となり、市場全体の参加者が細ったことで、やや方向性に欠ける展開が続いた。週後半に入って参加者が出そろうと次第に方向性がみえ、ドル相場はドル売り圧力に押された。米株式市場ではダウ平均が再び最高値を更新。週前半の原油高に続いて、その後も各商品市況に堅調な動きが広がった。一連の経済統計は足元での経済の回復を示すものが多く、ワクチン接種の進展とともに世界的な需要の回復が期待された。ECB副総裁は経済回復が加速すれば、緊急刺激策を段階的に引き揚げること検討と述べた。英中銀は政策変更ではないと強調しつつも、資産購入ペースの減少を発表している。そのなかでG7外相会議では、中国の動向に警戒する姿勢を示しており、当然のことながら中国側も反発している。週末の米国とカナダの雇用統計はネガティブ・サプライズとなる弱い結果だった。ドル円は108円台へと下落。ユーロドルは1.21台へと上昇。そのなかで、ポンドドルは英中銀金融政策発表をめぐって1.39台を軸とした神経質な上下動だった。豪ドル/ドルは中国との摩擦報道をこなして0.78台へと堅調な足取りを示した。


(3日)
 東京市場は憲法記念日のため休場。

 ロンドン市場は、ユーロとポンドが堅調。いずれもワクチン接種の進展による経済回復が期待されているようだ。この日はユーロ関連の材料が多く出ている。デギンドスECB副総裁は伊紙とのインタビューで「ワクチン接種が経済回復を加速させる場合、緊急刺激措置を段階的に引き揚げること考慮し始めるだろう」との認識を示した。また、EUは域内へのワクチン接種済み旅行者への制限措置の終了を提案と報じられている。この日発表されたドイツ小売売上高が予想以上の伸びを示したことも好材料。ユーロ圏製造業PMI確報値は小幅に下方改定されたが、ユーロ売り反応は限定的だった。ユーロドルは1.20台半ばへ、ポンドドルは1.38台半ばへと上昇。ドル円は一時109.70レベルに高値を更新。ユーロ円は一時132円台乗せ、ポンド円は151円台後半へと上昇。ただ、序盤は堅調だった欧州株の勢いが鈍ると円売りの動きは一服している。

 NY市場では、ドル円が反落。戻り売りに押されて一時108円台に下落した。4月米ISM製造業景気指数は60.7と前回から低下。予想は65.0と強い数字が見込まれていた。詳細を見ると新規受注や雇用が低下したほか、サプライチェーン問題で上昇が続いていた入荷遅延も上昇が一服。FRBは先週のFOMCで、インフレ上昇は一時的との見方を変えずに慎重姿勢を強調していたが、今回のISM指数で米製造業の過熱感に一服感が示され、FRBの姿勢を裏付ける内容となった。この発表を受けて米国債利回りも低下しており、米10年債は1.6%を割り込む中で、為替市場はドル売りの反応に。ユーロドルは1.2075近辺まで高値を伸ばした。ポンドドルは1.39台を回復。欧州でのワクチン接種が英米にキャッチアップしてくることが期待された。また、今週の英中銀金融政策委員会では資産購入ペースの縮小を打ち出すとの思惑も。

(4日)
 東京市場はみどりの日のため休場。


 ロンドン市場は、ドル買いが優勢。ユーロドルは一時1.20台割れとなり、安値を1.1999レベルに広げた。ポンドドルは1.3850近辺まで下押しされたあとは1.38台後半で下げ渋り。連休明けのロンドン市場ではユーロ売り・ポンド買いの動きも活発に入っている。ドル円はアジア時間からの上昇の流れが続き、高値を109.49レベルまで伸ばした。ただ、109.50は付けきれず高止まりとなっている。米10年債利回りは1.60%付近から1.62%付近へと上昇。NY原油先物が65ドル台後半へと上昇。欧州株や米株先物は売買交錯も、足元では次第に買いが優勢になっている。ワクチン接種の進展が市場のセンチメントを維持しているようだ。昨日はEUがワクチン接種を完了した旅行者の域内渡航制限を緩和する方針が報じられていた。4月英製造業PMI確報値は60.9に上方修正された。また、6日のスコットランド選挙を控えて、ジョンソン英首相からはワクチン接種進展の成果がアピールされており、ポンド買いを誘った面も。

 NY市場では、ドル円が反落。NY時間に入って売りが優勢となり、109.10近辺まで一時下落。米株安とともに米債利回りも低下しており、リスク回避の動きがみられた。ただ、特段のネガティブな材料は見当たらなかった。後半にはダウ平均も下げ渋り、米国債利回りも下げ幅を縮小したことから、ドル円は109円台を維持し、リバウンドの流れは堅持した格好。ユーロドルはNY時間に入って下げ渋る動きが見られたものの、1.20台前半と本日の安値圏での推移が続いた。市場では、4月に上昇したユーロドルが今後一段と上昇するためには、ユーロ圏の成長見通しが改善することが必須との指摘があった。米国以外の地域の経済回復が必要との見方。ポンドドルはNY時間に入って下げ渋っているが、今日は戻り売りが優勢となり、一時1.3840近辺まで下落した。6日の英中銀金融政策委員会を控えて神経質な動き。経済見通し引き上げ観測や資産購入ペース縮小などへの思惑がある一方で、2023年までは出口戦略には動かないとの見方も根強い。
 
(5日)
 東京市場は子供の日のため休場。

 ロンドン市場は、ドル相場が振幅したが、方向性はみえない。序盤はユーロドルの下落が主導してドル買いが優勢。その後はポンドドルの反発とともにドル売り方向に動いた。ただ、方向転換の材料は見当たらない。欧州株や米株先物は堅調な足取りを継続。NY原油先物は66ドル台を維持しており、一時66ドル台後半へと上伸。米10年債利回りは序盤に小幅上昇したあとは1.60%を挟む水準で揉み合いとなっている。ドル円は序盤に109.48レベルまで上昇も、昨日と同様に109.50レベルを付けられずに反落。下押しも109.25近辺までと、アジア午前の安値109.20レベルには届かなかった。ユーロドルは1.20台前半から一時1.19台へ下落したが、その後は1.20台前半に戻した。ポンドドルは1.38台後半へ下落したあとは、1.39台に乗せた高値を伸ばす動き。ユーロ円やポンド円も下に往って来い。引き続き方向性を探る相場展開が続いている。

 NY市場は、小幅の上下動。ドル円は109円台前半での狭いレンジでの取引が続いた。米株と米債をにらんだ展開が続いている。前日ほどもリスク回避ムードはみられず。一方、積極的な上値追いの動きもみられず。4月のISM非製造業景気指数は予想を下回り、過去最高を記録した前回からはやや一服した。しかし、景気判断の50はしっかりと上回っており、繰延需要が続いていることを示していた。 この日はFOMCメンバーの発言が数多く伝わっていたが、慎重姿勢を堅持しており、インフレ上昇は利上げに十分などほど安定していないとの発言も聞かれた。ユーロドルは戻り売りが優勢となり、大きな心理的節目の1.20レベルを一時割り込んだ。一方、1.19台を下押しする動きまでは見られていない。ポンドドルは1.39ちょうどを挟んでの一進一退。明日の英中銀金融政策委員会(MPC)とスコットランド議会選挙の2大イベントを控えて様子見が強まった。

(6日)
 東京市場では、ドル円がしっかりとした動き。連休明けの東京株式市場で日経平均が寄り付きから大幅高。リスク選好の円売りが広がった。朝方の109.10台から午前中に109.43レべルまで上昇。早朝のNZ住宅建設許可が大幅上昇したこと受けてNZドルが買われ、NZドル円の上昇が円安につながった面も。昼前には豪ドル売りが強まった。午後にはリスク選好の動きが若干鈍った。。豪州と中国の対立が見られ、中国国家発展委員会が豪州との経済対話下での活動を無期限停止報じられたことが背景。豪ドル/ドルは0.7750台から0.7701レベルまで下落。豪ドル円は84.80台から84.20台へと下落。ただ、豪ドル円はその後84.60台まで下げ渋った。ポンド円は152.10台まで上昇後、151.90近辺まで軟化したが、152円台を回復、英中銀待ちに。ドル円の下げは10銭程度と限定的。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。ユーロドルの上昇、ドル円の下落の動きが主導している。ユーロドルは1.20ちょうど近辺から一時1.2050台まで上昇。ドル円は109.30-40レベルから一時109.06レベルまで下押しされた。米10年債利回りが1.56%近辺へと小幅に低下。欧州株や米株先物は上昇一服となり上値を抑えられるも、値幅は狭い。NY原油先物は65ドル台前半へと小安い。やや模様眺めムードになっている。注目の英中銀金融政策発表は、予想通り政策金利と資産購入枠が据え置かれた。ただ、ホールデン委員が資産購入の減額を主張して反対票と投じていた。また、市場の事前予想にあったように週間の債券購入ペースを34億ポンドに縮小したが、金融政策の変更ではないと明記された。成長見通しは今年を引き上げ、来年を引き下げとした。年内にはコロナ以前の水準を回復へとした。ポンド相場は売り反応で入ったが、すぐに買い戻されている。激しく振幅も方向性は見いだせない。

 NY市場は、ドル売りが優勢。ドル円は109円割れを試す動きも、109円台は維持された。ドル円は米株と米国債利回りをにらんだ動きが続いているが、きょうも米株式市場でIT・ハイテク株は上値の重い展開が続いている。米国債利回りも下げに転じる中で、ドル円もリスク回避の上値の重い展開が続いている状況。ユーロドルは1.20台半ばでの推移。一時1.2070近辺まで買われたあとは、値動きが落ち着いた。このところ欧州債利回りの上昇が顕著。市場の一部からは、ECBの政策方針がFRBよりもインフレ重視姿勢が強いことを表しているのではとの指摘が出ている。ポンドドルは1.38台後半での推移。英中銀金融政策発表の直後に激しく上下動したが、結局はおおむね発表前の水準に落ち着いた。金利は据え置いたものの、債券購入ペースは週34億ポンドに減速させることを発表した。また、同時に発表になった金融政策報告(MPR)では今年の成長見通しを上方修正している。ただ、英中銀は今回の購入ペース減速については、出口戦略の着手ではないことを強調。ベイリー総裁も8950億ポンドの購入枠は変更していない点を強調した。

(7日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は前日NY市場でドル売りが進んだ流れを受けて、朝方には109円台割れから108.94レベルまで下落。しかし、すぐに大台に戻すと日経平均の上昇転換とともに109.10-20レベルに上昇し、揉み合いに。ポンドドルは小高く推移し、1.38台後半から1.39台乗せへ。ポンド円は151円台前半から後半へと上昇。NZドル/ドルは0.72台前半で小幅に振幅。財新中国非製造業PMIの好結果でやや買われたが、すぐに揉み合いに。NZ中銀が2年インフレ予想を4期連続で上方改定したが反応薄だった。ユーロドルは1.2060台を中心とした狭いレンジでの揉み合いに終始した。米雇用統計発表を前に、落ち着いた展開だった。

 ロンドン市場は、ユーロが買われている。米雇用統計の発表を控えた静かな相場展開のなかで、ECBのカザークス氏が、債券購入減速の6月決定は可能、と述べたことがユーロ買い反応を広げた。ユーロドルは1.2060近辺から1.2090近辺へと上昇。ユーロ円は131.60近辺から131.94レベルまで買われた。その後は、短期筋の調整売りが入っているが、発言報道前の水準からはユーロ高に振れている。その他主要通貨は静かな取引。ポンドドルは1.39ちょうど近辺から1.3930近辺へ、ポンド円は151.60台から一時152円台乗せと上昇も、ユーロ相場に連れ高の動き。4月英建設業PMIは61.6とほぼ前回から横ばいだった。ドル円は109.10-20レベルでの揉み合いが続いており、米雇用統計待ちで動意薄。菅首相が正式に緊急事態宣言の延長を表明したが、反応せず。

 NY市場はドル売りが強まり、ドル円も一時108.35付近まで下落する場面がみられた。朝方発表の4月の米雇用統計がショッキングな内容となったことで、市場には動揺が走った模様。非農業部門雇用者数(NFP)は26.6万人増となったが、市場の予想コンセンサスは100万人増で、なかには100万人を大きく超えるとの強気な見方まで出ていた。

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執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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