リスク回避が広がりドル円に戻り売り セルインメイを警戒する声も=NY為替前半

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 きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間に入って売りが優勢となり、109.10円近辺まで値を落とす場面がみられた。市場でリスク回避の雰囲気が広がり、米株安とともに米国債利回りも下落したことがドル円を押し下げたようだ。

 特にネガティブな材料は見当たらない。バイデン大統領の大型刺激策もあって米景気の先行き期待が高まっており、直近の米経済指標もそれを反映して、センチメント系の指標を中心に強い内容が相次いでいる。一方、FRBは慎重姿勢を堅持し、ピークを迎えた決算は好調な内容だった。株式市場にとっては複数の追い風が吹いている状態で、それを反映して株価指数は最高値を更新していた。

 市場には「セルインメイ」という格言がある。「5月に売って9月初めまで戻ってくるな」という意味の株式市場の格言だが、本日は、好材料をすべて織り込み、セルインメイを警戒した動きが出ているとの声も聞かれる。

 ただ、ドル円は109円台を維持しており、いまのところリバウンドの流れは堅持している。 

 ユーロドルはNY時間に入って下げ渋る動きが見られ、1.20ドル台前半で推移している。ただ、戻り売りが続いており、本日は瞬間的に大きな心理的節目の1.20ドルを割り込むなど調整の動きが続いている。本日の21日線は1.20ドルちょうど付近に来ており、いまのところ、その水準はサポートされている。

 ユーロドルは4月に第1四半期の下げの6割以上を取り戻したが、5月と6月とさらに上昇するには、ユーロ圏の成長見通しを改善させる必要があるとの指摘が聞かれる。それには、EUでのワクチン接種の迅速化が必須と考えられ、それが実現すれば、成長見通しが上方修正される可能性が高まる。ただ、その可能性は高くユーロと欧州債利回りの更なる押し上げが期待されるという。ユーロドル上昇のシナリオには米国以外の地域の成長見通しの改善が必要としている。

 ポンドドルはNY時間に入って下げ渋っているものの、きょうは戻り売りが優勢となり1.3840ドル近辺まで下落する場面がみられた。本日の21日線が1.3845ドル付近に来ており、その水準まで下落したものの、いまのところその水準は維持されている。

 今週は6日に英中銀金融政策委員会(MPC)が予定されている。ワクチン展開の迅速化で英経済は回復期待が高まっており、英企業の景況感指標も強い内容が相次いでいる。今月は金融政策報告書(MPR)も公表されるが、市場では見通しを上方修正すると見方が有力視されている模様。

 資産購入ペース縮小を打ち出すのではとの期待も同時に出ているが、それについては見方が分かれている。ただ、資産購入ペース縮小を示唆したとしても、広範な政策引き締めのシグナルと見なすべきではないという。購入ペース縮小はあくまで、社債200億ポンドと合わせた計8950億ポンドの資産購入枠内で緩和状態を年末まで継続させるためだという。英中銀は2023年までは出口戦略に動かないとみているようだ。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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