ドル買いやや優勢も値幅は限定的
ドル買いやや優勢も値幅は限定的
ユーロドルは独Ifo景況感指数の弱さも重石に
【東京市場】103円台後半でのもみ合い
ドル円は103円台後半でのもみ合い。前週末103円台後半まで上昇したドル円は、週明け前週末とほぼ同水準で始まり、その後ももみあいが続いた。104円手前の売りを崩すだけの勢いにかけ、上値追いが一服。ただ、米国の追加経済対策への期待感に下値もしっかり。上下ともに動きにくい展開となっている。
今週は米連邦公開市場委員会(FOMC)や米第4四半期GDP速報値などがこの後予定されており、週の初めは動きにくさも。
ユーロドルは1.21台後半での推移。前週末ユーロ圏及び独PMIの好結果もあってユーロは対ドル、対円でしっかり。1.22手前の売りに頭を抑えられたものの、ドル円やポンドドルなどでドル高が進む中、ユーロドルは1.21台後半でしっかりとなった。週明け、朝方は少し調整の動きも1.2160前後まで。その後は1.2170台での推移が続いた。
【ロンドン市場】ややリスク警戒
ダウ平均先物が値をおおつぃ、米債利回りが低下するなどリスク警戒の動きが優勢に。
ドル買いの動きが広がる展開でドル円は103円80銭台、
ユーロドルは1.2140前後、ポンドd老は1.3665前後とドル買いが進んだ。
ユーロに関しては独Ifo景況感指数の予想以上の悪化も売りを誘った。
【NY市場】リスク警戒の動き続く
ドル円が一時東京市場及び前週末海外市場の高値を超える103円94銭まで。
104円手前の売りに上値を抑えられるも、その後も103円台後半推移としっかりに。
米債利回りが低下したものの、米株のポジション調整売りなどが優勢でリスク警戒のドル買いに。
ユーロドルは1.21台前半推移、ポンドドルもポンド売りドル買いがやや優勢。
もっとも、26日、27日とFOMCを控える中で影響は限定的に。
【本日の見通し】ドル買い優勢も動きは限定的か
リスク警戒の動きが広がっており、ドル買いの流れとなっている。
ユーロドルは1.21台前半での推移を意識。ドル円は103円台後半での推移から104円をうかがう流れに。
もっとも、今日、明日のFOMC,明後日の米GDPを前に
突っ込んだ動きには警戒感も。
ドル買いの流れを意識も値幅自体は限定的か。
ドル円に関しては104円台での売り意欲を確認したいところ。
【本日の戦略】押し目買い
ドル買いの流れも、ドル円の104円前後では売り意欲が残っていると見られた金での買いには慎重。
押し目を待っての買いの流れか。
デイトレは早めの買いからの回転も、104円近辺で売りが出るようならば無理をせず。
スウィングは103円台での買い下がりを意識。103円割れではいったんストップ。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《1/25 月曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 103.74 1.2170 126.27
高値 103.94 1.2183 126.37
安値 103.67 1.2116 125.81
終値 103.75 1.2139 125.95
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《1/25 月曜日の主要株式指数》
日経 28822.29 +190.84
DOW 30960.00 -36.98
S&P 3855.36 +13.89
Nasdaq 13635.99 +92.93
FTSE 6638.85 -56.22
DAX 13643.95 -230.02
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《1/25 月曜日の商品市場》
NY原油先物3月限(WTI)(終値)
1バレル=52.77(+0.50 +0.96%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1859.00(-0.90 -0.05%)
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《1/25 月曜日に発表された主な経済指標》
【シンガポール】
消費者物価指数(12月)14:00
結果 0.4%
予想 0.2% 前回 0.4%(前月比)
結果 0.0%
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前年比)
【ユーロ圏】
Ifo景況感指数(1月)18:00
結果 90.1
予想 91.4 前回 92.2(92.1から修正)
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《1/25 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【日本】
*黒田日銀総裁
日本経済は新型コロナに大きな影響受けている。
緊急事態宣言の再発令で景気回復弱まる可能性。
現状では、失業と企業倒産を阻止することが最も重要。
財政・金融政策の両輪で失業と企業倒産の増加を防ぐ。
(ダボスアジェンダ参加で)
【ユーロ圏】
*ラガルドECB総裁
天候が急激に変動する重大なリスクがある。
(ヴァーチャルイベントで)
*独Ifo
経済の不透明性が増大している
多くのサービス提供者が運輸・物流を含むロックダウン措置の影響受けている。
小売が落ち込んだ。
製造業は引き続き良い状況、一段と輸出期待の上昇が望まれる。
新年のドイツ経済は低調な信頼感で始まった。
第1四半期GDPの停滞(スタグネーション)を見込んでいる。
*ラガルドECB総裁
2021年は回復の年になると希望。
第4四半期のユーロ圏はマイナス成長。
パンデミック後の経済は違ったものになるだろう。
ECBは相当の間、市場と伴にある。
*レーンECB理事
インフレがオーバーシュートしているとは考えていない。
状況を確認するために幅広いモデルや指標を使用。
パンデミックの拡大は大きな下振れリスク。
【中国】
*習・中国国家主席
世界はマクロ経済の協調を強化すべきだ。
世界経済の成長モデルと構造を変える必要。
多様性なくして人類文明はない。
相互の尊重を呼び掛け、相違を心配することはない。
多国間主義の支持を呼び掛け。
他国の問題への干渉を避けるよう求める。
戦略的な意思疎通を通じて政治的な信頼を強化すべきだ。
中国はウィンウィンの開放戦略を続ける。
(ダボスアジェンダ講演)
【米国】
*米2年債入札結果
最高落札利回り 0.125%(WI:0.127%)
応札倍率 2.67倍(前回:2.45倍)
*サキ米報道官
バイデン政権は中国と忍耐強くアプローチ。
米国は戦略的忍耐で中国との関係に取り組む。
米国は中国と深刻な競争状態にある。
同盟国と相談を続ける。
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《本日予定されている主な経済指標》
【韓国】
実質GDP・速報値(第4四半期)8:00
予想 0.9% 前回 2.1%(前期比)
予想 -1.6% 前回 -1.1%(前年比)
【シンガポール】
鉱工業生産(12月)14:00
予想 -1.1% 前回 7.2%(前月比)
予想 12.0% 前回 17.9%(前年比)
【英国】
ILO失業率(11月)16:00
予想 5.1% 前回 4.9%(3ヵ月)
失業率(12月)16:00
予想 N/A 前回 7.4%
【香港】
貿易収支(12月)17:30
予想 -255.0億香港ドル 前回 -256.0億香港ドル
【米国】
S&Pケースシラー住宅価格(11月)23:00
予想 8.65% 前回 7.95%(20都市・前年比)
コンファレンスボード消費者信頼感指数(1月)27日0:00
予想 89.0 前回 88.6
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員