為替相場まとめ12月21日から12月25日の週

為替 

 21日からの週は、木曜日がクリスマスイブ、金曜日がクリスマスで世界各国が休場となった。流動性が極端に細ることから、各市場の取引は手控えられることが多い。ただ、今年は新型コロナウイルス感染拡大、英国とEUとの貿易交渉や米国の経済支援策が難航するなど変動材料が多いことが特徴だ。市場は各材料に関する報道に神経質に反応する地合いとなっている。ただ、値動きは単発的で大きな流れは形成されず。前週はドル安トレンドに調整のドル買いがみられたが、クリスマスで方向性は希薄だった。新型コロナ禍については、変異種の出現など不安材料は後を絶たない。ワクチン接種は始まったばかりの段階でその効果は顕在化していない。米経済支援策については予算とともに成立し一段落。トランプ大統領が修正を要求したが、拒否権までは発動しないという。英国とEUとの貿易交渉は最大の難関である漁業権をめぐる対立がようやく妥協に動いた。クリスマスぎりぎりで大枠合意となった。為替市場は前述のように方向感なく推移したが、ポンドだけは買い優勢でクリスマスを迎えている。もっとも高値からはいったん調整が入る動きとなっており、1.3619を付けたポンドドルは1.35台前半へ値を落とすなどの動きを見せた。

(21日)
 東京市場は、週明けからポンドが急落した。感染力が最大7割強い新型コロナウイルスの変異種の感染が英国で広がっており、ロンドンを含むイングランド南東部にTIER4が発令、事実上のロックダウン再導入となった。欧州、カナダなど多くの国で渡航禁止措置がとられたほか、フランスなどは貨物も緊急で止めており、社会的な混乱が懸念されている。ポンドは週明けのオセアニア市場オープン時から一気に下落。ポンドドルは1.35付近から1.34割れへ。その後さらに1.3335近辺まで安値を広げた。ポンド円は139円台半ばから137円台後半まで下落。いずれも反発力は限定的。ユーロはポンドに連れ安。対ドルは1.22台半ばから1.2210付近へと下落。午後には1.22台割れから1.2170台まで一段安。ドル円はリスク回避のドル買いでやや買われたが、すぐに値を戻した。103円台前半から半ばで神経質に振れている。

 ロンドン市場は、ポンド相場が崩れた。週末の報道によると、英国で新型コロナウイルスの変異種が出現し、その感染力は通常の7割増しだという。週明けのオセアニア市場でポンドが下にマドを開けて下落した経緯がある。その後東京市場でも上値重く推移し、ロンドン早朝は1.33台後半で下げ一服、揉み合いとなった。ロンドン勢は再び売りを強め、ポンドドルは一時1.32台割れまで急落。先週末終値水準からは300ポイント超の大幅安となった。欧州株が大幅安となったほか、下げ渋っていた米株先物も再びマイナス圏に押し下げられている。リスク回避のドル買いの動きが波及し、ドル円は103円台後半へ上昇。ユーロドルは1.22台乗せとなったあとは1.21台前半まで下落した。ポンドは全面安となっており、ポンド円は一時137円台割れと先週末から約3円50銭の大幅安に。ユーロポンドは0.91台前半から一時0.92台乗せへと買われた。欧州ではファイザーワクチンの接種が開始している。ドイツ保健相は変異種にも有効だとの認識を示していた。ただ、まだ未知数の部分も多く、市場のリスク回避商状は収まっていない。

 NY市場では、急速に値を戻す展開。ドル円は上に往って来い。一時103.90近辺まで買われたが取引後半には反転下落し103.30付近まで押し戻された。ユーロドルはNY時間に入って買い戻しを強めた。1.2130近辺まで下落したあと1.22台を回復している。ポンドドルはロンドン時間に1.31台まで急落し、高値から300ポイント超下落した。しかし、NY時間に入ると1.35台手前まで急速に反発した。一部報道で、英・EUの貿易交渉で難航している漁業権について、英国側からEUに対して新たな提案が出され、ジョンソン英首相がEUとの離脱交渉で土壇場の努力をしていると報じた。英国からの最新の提案は、英海域でのEUによる年間漁獲量を約3分の1削減するよう求めるというもの。先週、英国側は60%削減を受け入れるよう主張していたが、条件が緩和されている。米国では議会指導部が9000億ドル規模の経済対策で合意した。あとは上下両院の本会議での通過待ちとなる。米経済対策での米与野党の合意が市場の雰囲気を支えているのかもしれない。また、きょうの振幅相場について、市場ではクリスマス前にこれまで蓄積してきたドル売りポジションに調整が入ったとの見方もあった。

(22日)
 東京市場は、ドル買いが優勢。ドル円は103円台前半での取引のなかで、一時103.48近辺まで買われた。米カリフォルニア州の人口密集地域でICUの空きがゼロになるなどの状況を受けていったんリスク警戒のドル買いが広がった。ユーロドルは1.2250付近まで買われたあとはドル買いに押されて1.2215近辺まで軟化した。ポンドドルは前日の大幅な振幅のあとで、上値重く推移。朝方の1.3470近辺を高値に午後には1.3380付近まで軟化した。EUとの貿易交渉に関する期待感などが昨日のポンドの買い戻しを誘ったが、東京時間は新規材料に欠ける中、新型コロナの変異種問題が重石となった。ポンド円もNY午後の139円50銭台を高値に売りが入り138円台半ば割れまで下落。

 ロンドン市場は、ポンドが神経質に振幅。今週も英国とEUとの貿易交渉が継続。そのなかで漁業権が最大の難関となっている。日本時間23日午前零時頃にバルニエEU首席交渉官がEU大使らに状況説明を行うと報じられた。英国が漁業権について新提案を行っており、その内容についての説明とみられる。合意への期待もある矢先に、EU関係者から英国の新提案を受け入れ不可能、とのコメントが報じられた。ポンドは一気に下落。その後、EUが英国海域での漁獲高の最大25%削減を受け入れるとの一部報道で再び買い戻される動きとなった。ポンドドルは1.34を挟んで100ポイント幅で上下動。ポンド円も139円付近から138円台前半で下に往って来い。前日ほどの値動きではないが、依然として神経質に動いている。その他主要通貨は小動き。ドル円は103円台前半に膠着。ユーロドルは1.22台前半、ユーロ円は126円台前半での取引が続いている。きょうは欧州株が堅調に推移しており、原油先物も反発の動き。リスク動向は落ち着いている。

 NY市場は、ドル買いが優勢。ドル円はNY時間に入ると買い戻しが優勢となり、103.70付近まで一時上昇。市場はややリスク回避的な雰囲気もみられ、ダウ平均が下げているほか、原油、米国債利回りも下げている。為替市場もリスク回避のドル買いに。ただ、本格的なドル買いというよりも、週末のクリスマス休暇を前にしたポジション調整が中心と思われ、ドル安期待は依然として根強い状況に変化はない。米議会は追加経済対策を上下両院でスピード可決し、あとはトランプ大統領の署名待ちの状況。米国では依然として感染拡大が収束をみせない中で、米議会も対策の可決を急いだようだ。ユーロやポンドは対ドルで軟調。ユーロドルは1.21台に値を落とし、ポンドドルは一時1.33ちょうど付近まで下落する場面がみられた。バルニエEU首席交渉官は、進展があるとEU加盟国大使らに報告した一方で、漁業権の相違は埋めることが難しいとも報告したという。EUは1月1日以降も英国との交渉を継続する用意があるとも伝わっており、クリスマス前の合意は望み薄となっている模様。

(23日)
 東京市場は、ドルが軟調。前日NY市場でみられたドル買いの対して、調整が入る形になっている。午前中にはトランプ米大統領が追加経済対策へ修正を求めているとの報道がリスク警戒のドル買い反応につながる場面があったが、ドル高調整圧力に上値は抑えられている。ドル円は朝方の103.60-70レベルからじり安の動きとなり、103.50前後へと軟化。ユーロドルは1.21台後半から半ばでの振幅。下値は堅く、1.2190近辺へと水準を上げた。ポンドドルは1.34台を回復と底堅く推移。英・EU貿易交渉に関して、最後の争点となる漁業権問題で英国、EU双方から歩み寄りの姿勢が見られていることが材料視された。

 ロンドン市場は、ややドル安推移も値幅は限定的。明日のクリスマスイブを控えて、市場は動意薄となっている。東京市場からのドル安の流れを受けてポンドドルは1.3444レベル、ユーロドルは1.2201レベルまで上昇。その後は1.34台前半、1.21台後半に高止まり。ドル円も売りが先行して安値を103.36レベルまで広げたが、その後は103.40-50レベルに押し込められた。フランスが英国との物流停止措置を解除し、ポンド買いが優勢になっている。ポンド円は139円ちょうど近辺へ上昇、ユーロポンドは0.9065近辺に下落する場面があった。欧州株や米株先物が底堅く推移、NY原油先物の上昇もあってリスク動向に敏感な豪ドルも買われた。豪ドル/ドルは0.7576レベル、豪ドル円は78.34レベルに高値を伸ばし、その後も高止まり。ユーロ円はドル円と同様に小動きで、126円付近での揉み合いが続いた。

 NY市場は、ポンド買いが強まった。きょうは英国とEUの貿易交渉を巡ってニュースが活発に流れており、双方は本日中にも合意しそうな情勢となってきた。英スカイニュースは英政府の関係筋の話として「合意が成立した」と伝えている一方、英BBCは「まだ決着していない」と伝えている。大枠では合意している模様。ポンド買いが強まり、ポンドドルはストップを巻き込んで1.35台後半まで一時急上昇。ポンド円も139円台乗せから一気に140円台前半まで買われた。ポンド買いとともにユーロドルも一時1.22台に乗せたが、すぐに売り戻しも入っている。ユーロ円もポンド円急騰につれて126円台前半での買いがみられた。ドル円は103円台で売買が交錯、ややドル買い優勢で引けた。米議会で可決された9000億ドル規模の米追加経済対策にトランプ大統領が苦言を呈しているが、拒否権行使までは言及しておらず、市場も冷静に受け止めているようだ。
 
(24日)
 東京市場は、揉み合い商状。ドル円は103.50台を中心とした推移で、クリスマスイブということで取引参加者は少ない。この後、米国は株式市場などが短縮取引となっており、お休みムードが広がっている。その中でポンド相場は堅調。昨日のNY市場で、英国とEUとの貿易交渉が大筋で合意したと報じられたことが背景。ポンドドルは前日NY市場で1.34近辺から1.3570近辺まで急騰した。その後は別メディアが合意はまだ決まっていないとしたことで、1.34台後半まで反落。東京市場では1.35台を回復し再び1.35台半ばへと上昇している。ポンド円は前日高値を上抜いて140.40台まで上昇した。ユーロドルはポンドに連れ高となり1.2180台から1.2210台まで上昇。

 ロンドン市場は英・EU通商協議が大筋で合意との報道にポンド高がさらに強まる展開も、その後売りが入るなど、やや不安定な展開となった。ポンドドルは当初午後8時からとされたジョンソン首相の会見を前に期待値が広がり1.3619まで。ポンド円は141円21銭まで。しかし時間になっても会見が始まらず、警戒感が広がったことでいったんポンド売りが入る展開となるなど、不安定な動きを見せた。クリスマスイブとあってドル円は狭いレンジで落ち着いた動き。やや堅調も高値は103円69銭までと限定的に。トルコ中銀は政策金利を15.00%から17.00%まで引き上げた。予想の16.50%を超える引き上げにリラ買いが入り、トルコリラ円は13円54銭前後から13円71銭を付ける動きとなった。

 NY市場でもう一度ポンド買いも、その後反落となった。英国とEUは正式に合意したことを認め、ジョンソン首相とフォンデアライエン欧州委員長が会見を行った。1.3550台まで値を落としたポンドドルは1.36台を再び付ける動きを見せた。しかしその後一転してポンド売りの動きに。クリスマスを前にしたポジション調整の動きが広がった。ドル円は103円60銭台を中心とした動き。実需がらみの買いもあって103円70銭台まで上昇の場面も続かなった。

(25日)

 東京市場は落ち着いた動きを見せた。ドル円は若干頭の重い展開も103円50銭前後までの下げにとどまっている。ユーロドルが1.2200台を付ける場面が見られるなど、若干のドル売りも、目立った動きを見せていない。日本や中国などごく一部を除いて世界的に休場となっており、取引参加者が少ない中で積極的な取引を手控える動きに。ポンドドルは1.3560台。前日のNY市場でポジション調整の売りに押されて1.35台前半を付けたが、下がると買いが出る流れ。
 ロンドン市場、NY市場は休場。

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

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