ユーロ、PEPP強化のインセンティブはあまりないとの指摘も=NY為替
きょうの市場は株式市場の買い戻しが強まっており、先週までのリスク回避の雰囲気が一服している。そのような中で為替市場はドル売りが優勢となっており、ユーロドルはNY時間にかけて買い戻しの動きが優勢となった。ユーロドルは1.16ドル台前半まで値を落としていたが、NY時間に入って1.1680ドル近辺まで上昇する場面もみられている。
きょうはラガルドECB総裁の議会証言が行われ、「ユーロ高はインフレ率を下押しする見込み。ECBはユーロの動きを極めて注意深く監視している」などと述べていたが、これまでと同様の発言ということもあり、ユーロ相場の反応は限定的となっている。
ラガルド総裁は「必要に応じ全ての手段を調整する用意がある」と、引き続き、量的緩和(QE)拡大の可能性を示唆した発言を繰り返している。ECBは年内にパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を拡大して来るとの見方が、市場でも有力視されている状況。しかし、この見方に関して一部からは、市場金利とボラティリティが低く、スプレッドがタイトな限り、1.35兆ユーロのPEPPを強化するインセンティブはあまりないとの指摘もあるようだ。
EUR/USD 1.1653 EUR/JPY 123.01 EUR/GBP 0.9075
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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