ドル買いの動き継続、ECBの流動性供給発表もユーロ安止まらず=ロンドン為替概況
ドル買いの動き継続、ECBの流動性供給発表もユーロ安止まらず=ロンドン為替概況
25日のロンドン市場は、ドル買いの動きが継続している。前日の米株大幅安を受けて欧州株も売りが先行した。為替市場ではやや円買いの動きがみられた。しかし、ECBがレポ・ファシリティーで非ユーロ圏の中銀にも流動性供給を行うと発表したことで、欧州株が上昇に転じた。市場のムードが好転し、ユーロドルやポンドドルが買われた。取引中盤にかけては米株先物が再び下落、欧州株の上値も重くなった。ポンドドルは上昇一服、ユーロドルは安値を広げる動きとなっている。ドル円は107円前半に高止まりするなかで一時107.28レベルまで高値を伸ばした。ユーロドルは1.12台割れをうかがう動き。ポンドドルは1.24台後半から前半へ。ただ、ポンド買い・ユーロ売りのフローが優勢で、ポンドの下げは限定的。売買が交錯したが、総じて前日からのドル買いの流れは健在だ。トルコ中銀は予想外に政策金利を据え置きと発表した。サプライズの結果にリラ買い反応が広がっている。
ドル円は107円台前半での取引。東京市場で107.20台まで買われたあとは、欧州株の売り先行とともに107.05近辺まで下押しされた。その後は、ECBの流動性供給発表を受けて株が反発したことでドル円の下げも一服。じり高となるなかで107.28レベルに本日の高値を小幅に広げている。ユーロドルが軟調となっており、ドル高圧力が下支えとなる面もあったようだ。
ユーロドルは1.12台前半での取引。朝方は1.1220-50レベルでの振幅が続いた。欧州株の上下動に神経質な動きをみせた。ECBがレポ・ファシリティーで非ユーロ圏の中銀にも流動性供給を行うと発表したことで、欧州株が上昇に転じる場面があり、ユーロ買いの反応がみられたがレンジ内にとどまった。その後は欧州株の上値が重くなり、前日からのドル買いの流れに回帰、下値を1.1205レベルへと広げている。ユーロ円は120円台での振幅。120.60近辺で上値を抑えられており、序盤には欧州株安とともに120.18レベルまで下落。その後、ECB発表で欧州株高となると120.50台まで再び上昇。しかし、取引中盤にかけては再び120.20台へと押し戻されている。米株先物はマイナス圏で推移しており、リスク回避ムードが継続している。
ポンドドルは1.24台半ばでの取引。前日からのドル買い圧力を受けてロンドン朝方は1.24台前半で上値重く揉み合った。しかし、ロンドン勢が本格参加すると1.2464レベルまで反発。ポンド円は133円挟みの水準から133.50台へと上伸した。継続的にユーロ売り・ポンド買いのフローが入っており、欧州株安局面でもポンドの下げは限定的だった。取引中盤にかけてポンドドルは1.2450台へと再び上昇、ポンド円は高値を133.60台へと伸ばしている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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