トランプ発言でドル売り広がる、米中協議進展に懸念

見通し 

トランプ発言でドル売り広がる、米中協議進展に懸念

豪ドル、理事会後に上昇、金利据え置き、声明前回と大きな差異なしで
理事会前にいったん収まった豪ドル買いが再開

【東京市場】この時間は買い戻しが優勢

ドル円は昨日のNY市場でISM製造業景気指数の弱い結果をきっかけに108円台まで値を落とした流れを受けて朝は109円前後でのスタート。その後買い戻しの動きが徐々に強まり、NY市場で108円台を付けた後の戻り高値を超えて109円21銭近辺まで買い戻され、その後も高値圏で推移という流れに。
 目立った新規材料が出たわけではなく、昨日の動きがあくまで指標結果を受けてこれまでのドル高ポジションが調整したものという認識で、東京市場に入って108円台を売りに回る勢いに欠ける展開となり、買い戻しが入る格好に。昨日は109円50銭台から108円93銭まで下げており、その分の戻しが少し入ったという形に。

 12時半に豪中銀金融政策理事会の結果が発表された。政策金利は事前見通し通り0.75%で現状維持。専門家予想でも維持見通しで一致しており、こちらには反応薄。声明は前回を基本的に踏襲。同じく据え置きとなった前回の理事会で、利下げが検討されていたことが議事録で明らかになっており、今回の声明で早期利下げに向けた変化が出るのではとの期待が一部で見られたが、前回踏襲の声明となったことで、豪ドルの買いに。豪長期債利回りの上昇なども招く展開となっており、豪ドルは対ドルで0..6820割れから0.6848まで。

【ロンドン市場】米中協議懸念がドル売り円買いに

 ドル円は東京市場での上げを打ち消し、さらに昨日の安値を割り込んで108円70銭台まで売り込まれる展開となった。トランプ大統領が米中通商協議について期限を設定しない姿勢を示し、米中協議合意までの長期化が懸念される状況となったことが市場の警戒感を誘った。
 東京市場朝から昼過ぎにかけて上昇が目立ったドル円は、その後ドルの買い戻しが一服した流れを受けて、ロンドン市場朝から若干頭の重い展開。109円割れを試すなどドル売り円買いの動きが優勢なったところでトランプ大統領の米中通商協議に対する発言が報じられて、一気にドル売りが進行。いったんは108円80銭台で下値進行が止められるも、戻りが鈍く、再び売りが出て下値を広げる展開に。

 その他めだったのはポンドとランド。
ポンドドルは直近世論調査で保守党の支持率が上昇したことが報じられポンド高に。今週に入って労働党の支持率回復報道が目立っていた分、材料視された格好。

【NY市場】トランプ大統領発言でドル売り広がる

 トランプ大統領が米中通商協議について
中国との合意を大統領選挙後まで待つのも良い考え、最近習国家主席と話していないと
合意を急がない姿勢を示したことを受けて
ドル売り円買いの動きが広がった。

【本日の見通し】ドル売りの流れに

 これまでドル円を支えてきた米中通商合意について
ここにきて懸念が広がる展開に。
具体的な話が出ていない状況に変化はなく
市場の楽観論が後退したという格好。

 今月中の合意だけでなく、来年早期の合意期待も後退すると
かなり厳しい状況に。
ただ、中国側から最近比較的前向き姿勢が見られていたように
あくまで条件交渉の中での動きという面も。
悲観的になりすぎるのもリスクか。

 ドル円は戻りが重くなりそうだが、突っ込んだ売りにも警戒といったところ。
 
 その他注目は今晩の米ISM非製造業景気指数。
月曜日の同製造業景気指数がかなり弱めに出たことで
今回の非製造業景気指数にも警戒感。
予想を大きく下回るとドル売りが加速する可能性。
 

【本日の戦略】戻り売り

 戻り売りの流れ。
ドル円は下方向の意識が強い

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《12/3 火曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.98  1.1079  120.73
高値  109.21  1.1094  120.96
安値  108.48  1.1066  120.25
終値  108.63  1.1082  120.39
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/3 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23379.81 -149.69
DOW   27502.81 -280.23
S&P    3093.20 -20.67
Nasdaq  8520.64 -47.34
FTSE   7158.76 -127.18
DAX   12989.29 +24.61
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《12/3 火曜日の商品市場》
NY原油先物1月限(WTI)(終値)
1バレル=56.10(+0.14 +0.25%)
NY金先物2 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1484.40(+15.20 +1.03%)
–+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《12/3 火曜日に発表された主な経済指標》
【韓国】
GDP・確報値(第3四半期)8:00
結果 0.4%
予想 0.4% 前回 0.4%(前期比)
結果 2.0%
予想 2.0% 前回 2.0%(前年比)

【豪州】
経常収支(第3四半期)9:30
結果 79億豪ドル
予想 61億豪ドル 前回 59億豪ドル

豪中銀政策金利 12:30
結果 0.75%
予想 0.75% 現行 0.75%

【トルコ】
消費者物価指数(11月)16:00
結果 0.38%
予想 0.75% 前回 2.00%(前月比)
結果 10.56%
予想 11.00% 前回 8.55%(前年比)

生産者物価指数(11月)16:00
結果 -0.08%
予想 N/A 前回 0.17%(前月比)
結果 4.26%
予想 N/A 前回 1.70%(前年比)

【スイス】
消費者物価指数(11月)16:30
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.2%(前月比)
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.3%(前年比)

【南アフリカ】
GDP(第3四半期)18:30
結果 -0.6%
予想 0.0% 前回 3.2%(3.1%から修正)(前期比年率)
結果 0.1%
予想 0.4% 前回 0.9%(前年比)

【ユーロ圏】
ユーロ圏生産者物価指数(10月)19:00
結果 0.1%
予想 0.0% 前回 0.1%(前月比)
結果 -1.9%
予想 -1.8% 前回 -1.2%(前年比)

【ブラジル】
GDP(第3四半期)21:00
結果 0.6%
予想 0.4% 前回 0.4%(前期比)
結果 1.2%
予想 1.0% 前回 1.0%(前年比)

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《12/3 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*黒田日銀総裁
潜在成長率を高めることで企業の成長期待が高まることが重要
ここ数年企業収益が高水準を維持
投資スタンスが徐々に積極化する中で、設備投資は増加傾向、資金需要も増加
貸し出しも2010年台前半から前年比プラスに転じ、ここのところは2%台前半に
財政健全化への信認が失われると、金利上昇などを招き、
将来の国民負担の高まりなどで民間経済を下押しする恐れ
中長期的な財政健全化への信認を確保しつつ、
経済成長とのバランスを取っていくことが重要となる。

【米国】
*USTR
フランスのデジタル課税への対応決定。
フランスからの輸入品24億ドル(約2600億円)相当を対象に追加関税を検討する。
デジタル課税を巡りトルコとオーストリア、イタリアへの調査を検討している。

*トランプ大統領
中国との合意を大統領選挙後まで待つのも良い考え。
しかし、中国はいま合意することを望んでいる。
良い合意でなければならない。
合意ができるかどうかは私が望むかどうか次第。
ファーウェイは安全保障に甚大な問題をもたらす。
最近、習国家主席とは話をしていない。
ドイツはNATOへの拠出を増額すべき。
さもなければ貿易措置へ。
中国との貿易交渉は重大な段階に来ている。
次のG7はキャンプデービッドで開催へ。

*ロス米商務長官
米中が合意に達すると楽観。
何も変化なければ12月15日に関税発動へ。
ブラジルとアルゼンチンへの関税は中国とは無関係。
香港の港がなくても米国はやっていける。
中国への対応で米国にはまだ手段が残されている。

【豪州】
*豪中銀理事会
政策金利は現状の0.75%で維持。
必要ならば追加緩和を実施
インフレは2020年から2021年にかけて(ターゲットの)2%に近づく
賃金の拡大は穏やか
低い金利は雇用や給与拡大をサポートする。
低金利が長期間続くと予想することは妥当である
住宅市場は分岐点を超えたと直近の指標が示している
豪ドルは直近レンジの低い水準
家計所得の弱さが消費の重石
世界経済のリスクは減少

【中国】
*外務省報道官
ポンペオ米国務長官が華為技術(ファーウェイテクノロジーズ)に関する
「有害な嘘」を繰り返している。

【ユーロ圏】
*ビスコイタリア中銀総裁
ドイツ紙ハンデルスブラット(HB)でのインタビュー。
マイナス金利はほとんど役に立たない。
金融システムに有害な副作用を及ぼす恐れ。
マイナス金利よりも債券購入を支持。
政策効果は資産買い入れの方が強力。

*クーレECB専務理事
成長は循環的に弱すぎる。
一部の国の失業率は受け入れ難いほど高い。
単一市場を完成しなければならない。
ユーロ圏は共通の財政手段が必要。
–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【豪州】
GDP(第3四半期)9:30
予想 0.5% 前回 0.5%(前期比)
予想 1.6% 前回 1.4%(前年比)

【ユーロ圏】
ドイツ非製造業PMI確報値(11月)17:55
予想 51.3 前回 51.3

ユーロ圏非製造業PMI・確報値(11月)18:00
予想 51.5 前回 51.5

【英国】
CIPS非製造業PMI(11月)18:30
予想 48.6 前回 48.6

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(29日までの週)21:00
予想 N/A 前回 1.5%(前週比)

ADP雇用者数(11月)22:15
予想 14.0万人 前回 12.5万人

ISM非製造業景気指数(11月)5日0:00
予想 54.5 前回 54.7

【ブラジル】
鉱工業生産(10月)21:00
予想 1.4% 前回 1.1%(前年比)

【カナダ】
カナダ中銀政策金利 5日0:00
予想 1.75% 現行 1.75%

執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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