今週のまとめ9月30日から10月4日の週

為替 

 30日からの週は、ドル売りが優勢だった。一連の米経済指標が弱い内容だったことを受けて、米景気鈍化への警戒感が広がった。株安が円高圧力に、米債利回り低下がドル安圧力となった。ISM製造業景気指数は2か月連続の50割れ。ADP雇用統計は予想を下回る雇用増となり、さらに前回値が大幅に下方修正された。ISM非製造業景気指数も予想を下回り、2016年8月以来の低水準となった。米労働市場の8割強が非製造業に従事しており、雇用指数の低下が気がかりな点となっていた。一方で、10月FOMCにおける利下げ観測が高まり、株安が落ち着く場面もあった。ドル円は106円台に軟化。ユーロドルは1.10近辺、ポンドドルは1.24台乗せとなる場面があった。PMIなど一連の欧州経済指標も冴えなかったことで、ユーロの上値は抑えられた。一方、ポンドは比較的堅調。ジョンソン英首相がEUに離脱代替案を提示し、ようやく事態が動きだした。週前半の株安がきつかったことで、円相場には円高圧力が残った。ユーロ円117円台、ポンド円131円台などへと水準を下げた。週末の米雇用統計では、雇用者数の伸びが予想を下回ったが、前回値は上方修正された。失業率は3.5%へと予想外の低下。米貿易赤字は拡大したが、対中赤字は前月から減少。総じてそれほど悪い内容ではなかった。


(30日)
 東京市場で、ドル円は軟調に推移した。午前中のもみ合いからその後、円買い優勢に転じた。午前中の中国製造業PMI、中国財新製造業PMIがいずれも予想を上回ったことでリスク警戒感は若干後退したが、午後に入って日経平均の下げ幅が一時200円を超える中でリスク警戒の動きに転じた。金曜日に報じられた米政府が米投資資金の中国への流入阻止を検討との思惑は、米財務省が中国企業の上場阻止の計画はないとの発表も、その他の施策についての言及がなく、やや警戒感に。また、明日からの中国の大型連休(国慶節)を前にした調整の動きもドル売り円買いを誘った。ユーロドルは17ポイントの狭いレンジ。1.09ちょうど手前の買いが意識された。

 ロンドン市場は、手掛かり難で方向性に欠けた。ややドル買いが優勢だが、先週末からのレンジ内にとどまっている。ユーロドルは序盤に1.0948レベルまで買われたが、その後は1.0910台へと下押し。ドイツ小売売上高や失業者数などは予想よりも良好な結果だったが、各州ごとのドイツ消費者物価指数は前年にの伸びが鈍化した。ユーロ円は118円付近から117.80近辺へと小幅の下押し。ポンドは買いが先行に対ドルで1.2330レベルまで買われたが、その後は1.23ちょうど付近へと押し戻されている。ポンド円も133円台乗せは一時的で、132円台後半での推移。週末から始まった英保守党大会では、ジャビッド財務相がインフラ投資を推進するとした。第2四半期英GDP確報値は前年比+1.3%と、わずかに上方修正された。欧州株は高安まちまち。米株先物は前週末の下げから反発しているが、戻しきれず。ドル円は107円台後半での取引に終始。

 NY市場で、ドル円は108円台に買い戻された。先週末にトランプ政権が米証券取引所に上場している中国企業の上場廃止などの制裁案を協議と報じられたが、米財務省やナバロ大統領補佐官がこれを否定したことで、リスク警戒感が後退している。中国の政府高官が閣僚級貿易協議の具体的な日程に言及したことも心理改善につながった。四半期末で、108円台では実需売りが観測されたが、1007.80近辺ではサポートされた。ユーロドルはロンドン昼にかけて1.0885レベルと2017年5月以来の安値をつけたが、NY時間に入ってからは売りが一服した。ポンドは対ドルでは上値が重いものの、対ユーロや円では買いが優勢。ジョンソン首相の女性スキャンダルが浮上しており、ジョンソン政権の勢力後退がポンドをサポートしている面が指摘された。ただ、市場では足元のポンド反発には過熱感も警戒されているようだ。 

(1日)
 東京市場は、豪ドルが振幅。豪中銀は大方の予想通り政策金利を1.00%から0.75%に引き下げた。声明では今後の追加利下げについて、必要であれば追加緩和の用意と示され、これまでよりも表現が弱いとして瞬間豪ドル買い。経済成長が昨年下半期よりも今年上半期が高く、緩やかなターニングポイントに到達などの報道も豪ドル買いに。もっとも、すぐに反転して逆にやや重い展開。労働市場の鈍化懸念を示したことなどが、追加緩和の可能性を意識させたと見られた。米債利回りの上昇を手掛かりに、ドル円は108円前半でしっかりとした動き。ユーロドルは1.08台後半で上値が重かった。

 ロンドン市場は、ドル買いが先行。米債利回りの上昇とともにドル円は108.47レベルまで上昇。ユーロドルも1.0879レベルと、2017年5月以来のユーロ安・ドル高水準をつけた。ポンドドルは一時1.2261レベルまで下落する場面があった。この日は豪中銀理事会の内容を受けて豪ドルが売られており、ドル高圧力につながった。豪ドル/ドルは0.67台割れ水準と、本日の安値付近で推移している。ただ、その他主要通貨に対しては次第にドル買いの動きは落ち着いた。ドル円は108.20台へと反落、ユーロドルは1.0906レベル、ポンドドルは1.2308レベルまで反発している。ユーロ圏消費者物価指数速報値は前年比+0.9%に鈍化、一連の欧州製造業PMIは予想比ではまちまちも、いずれも改善を示すほど強くなかった。英製造業PMIは前回から改善したが、引き続き50割れ水準。

 NY市場では、ドル売りが強まった。序盤はドル円が108.40近辺に上昇、10日から米中閣僚級協議が始まるとの報道が期待を広げた。しかし、9月のISM製造業景気指数が雰囲気を一変させている。結果は47.8と前回に引き続き2ヵ月連続で景気判断の分岐点となっている50を下回った。。貿易問題や世界経済の減速が米製造業のセンチメントに悪影響を及ぼしていることが明確に示された格好。米株式市場も売りが強まる中で、リスク回避ムードが広がった。トランプ大統領の「ドルは強過ぎる、政策金利は高過ぎる」との発言もドル売り材料に。ドル円は107円台に下落。ユーロドルは1.09台、ポンドドルは1.23台へと上昇。

(2日)
 東京市場は、小動き。ドル円は107円台後半での揉み合い。前日NY市場での売りを受けて朝方に107.64近辺まで下落したが、その後は米債利回りの上昇とともに、107.89近辺まで反発した。108円台を試す勢いには欠けた。ユーロドルは12ポイントの狭いレンジ取引にとどまっている。ユーロ円は118円台をつけたが、伸びを欠いた。ポンドドルは1.23を挟んでの揉み合い。前日NY市場のレンジ内での取引だった。

 ロンドン市場は、円買いが優勢。前日の米ISM製造業景気指数が予想を下回り、2か月連続の50割れとなったことが、世界的な製造業の活動低下への警戒感を広げた。前日の米株に続いて、きょうのアジア株も下落。欧州株も売られている。ロンドン午前を通じて下げ幅を拡大しており、時間外取引の米株先物も下落に転じている。為替市場ではリスク回避の円買いの動き。ドル円は107.50近辺に安値を更新。クロス円も総じて下落。ユーロ円は117.50割れへと下落。ポンド円は132円台半ばから131円台半ばへ、豪ドル円は72円台半ばから71円台後半へと下落。リスク動向に敏感な豪ドルは各主要通貨に対して軟調に推移した。

 NY市場は、ドル売りが優勢。前日からのリスク回避ムードが続き、米株式市場でダウ平均は一時600ドル近くまで下落した。前日の米ISM製造業景気指数に続いて、この日発表のADP雇用統計が予想を下回ったこともネガティブな流れを加速させた。ドル円は107円台前半へと一段安。ユーロドルは買い戻しが優勢で、1.09台半ばまで上昇。ポンドドルは一時1.23台乗せとなった。米国債利回りの低下が、ドル売り圧力となった。きょうはジョンソン英首相がバックストップ案の代替策をEUに提示している。北アイルランドはEUの関税同盟に留まる。北アイルランドの議会と政府が留まるかを採決で決定できる。残留の場合でも、4年ごとに採決を実施。北アイルランド国境での検査は行わない。提案を受け取ったユンケル欧州委員長は前進を歓迎しつつも、関税規則など問題点もあると述べていた。また、アイルランド政府からも否定的な反応。ジョンソン英首相はこの提案が受け入れられなければ、合意なき離脱を強硬するとしたが、英議会の抑えもあり、市場に懸念は広がっていない。

(3日)
 東京市場で、ドル円は一時106円台に下落。朝方にドル売り・円買いの動きが広がり、9月24日以来の106円台を付ける動きとなった。ただ、大台割れでは買いが入り、安値は106.97レベルと前日安値水準にとどまった。その後は107.20近辺へと反発した。米景気の鈍化懸念が広がる中で、ドル売り圧力が強まる展開も、欧州通貨が対ドルで重く、ドル安が広がり切れず。日経平均の下げがきつく、リスク警戒の動きも、米株式市場動向から想定済みの状況だった。欧州通貨は対ドルでやや軟調。レンジは狭いながら、その中で安値圏。

 ロンドン市場は、前日からのドル安水準が継続。序盤にはドル買いの動きがみられたが、その後はドル売りが交錯、神経質な値動きに。ドル円は一時107.30レベルまで買われたが、その後は上値重く推移。ユーロドルは1.0940台まで小反落したあと、1.0970台へと上昇し、前日高値から一段高となった。ポンドドルは1.2260台まで下押し後、1.2320近辺まで反発。米10年債利回りは1.57%近辺まで低下し、ドル売り圧力になっている。この日発表された非製造業PMIなど一連の欧州指標は弱めの結果だった。英非製造業PMIも50割れとなった。欧州株は英株続落も仏株反発とまちまち。ユーロ円は117円台、ポンド円は131円台で方向感なく振幅。このあと発表される米ISM非製造業景気指数の結果待ちのムードに。

 NY市場では、ドル売りが強まった。ISM非製造業景気指数が予想を下回ったことが背景。指数は52.6と2016年8月以来の低水準だった。雇用指数も低下しており、あすの米雇用統計への警戒感もでていた。市場での10月FOMCでの利下げ観測が急速に高まっている。ドル円は107円ちょうど付近から106円台半ばへと急落。ただ、急落していた米株が反発すると、107円手前まで買い戻された。ユーロドルは買い戻しが加速して1.10手前まで一時上昇。ポンドドルも1.24台に乗せる場面があった。取引終盤にかけてはドル売りの勢いは一服した。オプション関連の取引で、一方向には動きにくいとの指摘があった。

(4日)
 東京市場は、小動き。ドル円は106.75-106.93レンジにとどまっている。前日発表された米ISM非製造業景気指数が弱い結果だったことを受けて、東京市場でも序盤はややドル安・円高方向への動きをみせたが、日経平均や米株先物が前日比プラスに転じる動きとともに下げ渋った。ユーロドルは1.0984レベルまで買われたあとは、1.0970近辺へと戻した。この時間帯は特段の新しい材料はなく、NY時間に発表される米雇用統計の結果待ちのムードが広がった。

 ロンドン市場は、小動き。米雇用統計の結果を見極めたいとのムードが広がっている。ドル円は106円台後半、ユーロドルは1.09台後半、ユーロ円は117円台前半での取引が続いた。そのなかで取引中盤にかけてはややドル安の動きがみられている。前日の米株高を受けて欧州株は小反発で取引を開始したが、次第に失速している。米債利回りは小幅に低下しており、10年債は1.51%台をつけている。この日は英欧の主要経済指標の発表は無かった。アイルランド外務相は、英国の提案は一歩前進だが、修正が求められるものだ、と述べた。ポンドドルは1.23台前半、ポンド円は131円台半ばで小安く推移している。

 NY為替市場、この日発表された米雇用統計を受けて買い戻しが優勢となり、一時107円台まで上昇する場面が見られた。米雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が13.6万人増と予想は下回ったものの、FRBの雇用は力強いとの認識に変化はないであろう。しかし、今週のISM指数を受けて市場は利下げ期待を急速に強めている。CMEのFEDウォッチでは、10月FOMCでの利下げ確率を前日の90%超から75%に低下させたが、それでも先週の33%からは大きく上昇しており、利下げ期待は根強い。

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執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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