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資源・新興国通貨:2020年3月までの展望

達人の予想 

豪ドル/円

RBA(豪中銀)は6月と7月に利下げを行い(幅はいずれも0.25%)、今後も複数回(少なくとも2回?)利下げしそうです。一方、日銀には金融政策の緩和余地はそれほど多くないとみられ、両中銀の金融政策見通しの差から豪ドル/円には下押し圧力が加わりやすいと考えられます。豪ドル/円が上昇を続けるには、米中貿易摩擦が解消へと向かうなどしてリスクオンが進む必要があるかもしれません。

<注目点・イベントなど>
・RBAと日銀の緩和余地の差
・米中貿易摩擦の行方

NZドル/円

RBNZ(NZ中銀)は5月と8月に利下げを実施(幅は0.25%と0.50%)。11月と来年2月にも利下げを行う可能性があります。また、RBNZは量的緩和など“非伝統的な金融政策”にも言及しています(ただし、その可能性は低いとしています)。日銀との金融政策見通しの差が、NZドル/円の上値を抑えるとみられます。豪ドルと同様、NZドル/円が上昇を続けるには、リスクオンが進む必要がありそうです。

<注目点・イベントなど>
・RBNZと日銀の緩和余地の差
・米中貿易摩擦の行方

カナダドル/円

BOC(カナダ中銀)は政策金利(現行1.75%)を当面据え置きそうです。米FRBやECB(欧州中銀)など主要中銀の多くが緩和方向にあり、こうした金融政策見通しの差はカナダドルの支援材料になりそうです。一方で、10月21日にカナダの総選挙が行われます。自由党政権の継続がカナダドルにとっては良いと考えられますが、世論調査では自由党(保守党)と保守党(最大野党)の支持率は拮抗しており、予断を許さない状況です。政権が交代した場合、政府の政策が大きく転換する可能性があります。それが混乱をもたらすようであれば、カナダドルには下押し圧力が加わりやすくなるかもしれません。

<注目点・イベントなど>
・BOCと他の主要中銀の金融政策の方向性の違い
・カナダ総選挙(10/21)。政権交代はあるのか

トルコリラ/円

TCMB(トルコ中銀)は7月と9月に合計7.50%の利下げを実施。9月27日時点の政策金利は16.50%です。TCMBが大幅に利下げしたにもかかわらず、足もとでトルコリラは安定しています。ただし、ウイサルTCMB総裁は今後の利上げペース鈍化を示唆する一方、エルドアン大統領は政策金利を早急に一桁に引き下げたいとの意向を示しており、TCMBの独立性をめぐる懸念が再燃する可能性があります。また、米国とトルコの関係にも注意が必要です。両国の関係が悪化した場合、トルコリラに対して下押し圧力が加わるとみられます。

<注目点・イベントなど>
・TCMBの利下げペース
・米国とトルコの関係

南アフリカランド/円

ムーディーズが南アフリカの格付けを11月1日に発表する予定です。ムーディーズにおける南アフリカの格付け(外貨建て長期債務)は投資適格級最低の“Baa3”。格下げされれば南アフリカはジャンク(投機的等級)へと転落します。ムーディーズは9月10日に「南アフリカの財政リスクや経済改革をめぐる政治的な制約は、現在の格付けにすでに反映されている」としており、格下げは回避されるかもしれません。その場合、南アフリカランドの支援材料となり得ます。一方で、南アフリカの低成長やエスコム(国営電力会社)の経営問題など、ランドの重石となっている材料も残存するとみられます。また、米ドル/円が下値を試す展開になれば、ランド/円はそれに引きずられる可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・南アフリカの格下げの有無(11/1発表)
・南アフリカの低成長やエスコム問題など、ランドのマイナス材料は残存しそう

メキシコペソ/円

BOM(メキシコ中銀)は9月26日、0.25%の利下げを決定。政策金利を7.75%に引き下げました。利下げは2会合連続です。メキシコの景気低迷やCPI(消費者物価指数)の鈍化に加え、9月の会合で5人の政策メンバーのうち2人が0.50%の利下げを主張したことを踏まえると、BOMは今後追加利下げを行う可能性が高そうです。BOMの利下げは本来、メキシコペソにとってマイナス材料です。一方で、急激な利下げはペソ安を招いてインフレ圧力を強めるおそれがあるため、BOMは慎重に利下げをしていくと考えられます。主要国中銀を大きく上回る政策金利水準は今後も維持されるとみられ、そのことはペソを下支えしそうです。

メキシコと米国の関係に注意は必要です。米国は現在、対メキシコ関税の発動を“期限を設けずに延期”している状態です。米国が対メキシコ関税の発動に動いた場合、メキシコペソは下落する可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・BOMの利下げペース
米国の対メキシコ関税の行方

豪ドル/米ドル

RBA(豪中銀)は6月と7月に利下げを実施。8月と9月は利下げを見送ったものの、10月1日の会合で追加利下げに踏み切るとみられます。10月に利下げしなくても、11月に利下げしそうです。市場では、10月を含めて少なくともあと2回(1回の利下げ幅は0.25%と仮定)利下げするとの観測が市場にはあり、こうした観測を背景に豪ドルは上値が重い展開になりそうです。一方、米FRBも今後複数回の利下げを行う可能性があります。米ドル高が一方的に進むのも難しいとみられるため、豪ドル/米ドルはレンジ内で上下動を繰り返しそうです。ただし、米中貿易摩擦に大きな動きがみられた場合、豪ドル/米ドルは予想レンジの上下いずれかを抜ける可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・RBAと米FRBの金融政策
・米中貿易摩擦の行方

NZドル/米ドル

RBNZ(NZ中銀)は5月と8月に利下げを実施。9月25日の会合では利下げを見送ったものの、NZの企業景況感の低迷を背景に、11月に追加利下げに踏み切るとみられます。それでも企業景況感に改善がみられない場合、RBNZは2020年2月にさらに利下げするかもしれません。一方で米FRBも複数回利下げする可能性があり、そのことがNZドル/米ドルを下支えしそうです。NZドル/米ドルはレンジ内で上下動を繰り返すとみられますが、豪ドル/米ドルと同様に米中貿易摩擦に大きな動きがあればレンジの上下いずれかを抜ける可能性があります。

<注目点・イベントなど>
・RBNZと米FRBの金融政策
・米中貿易摩擦の行方

執筆者 八代 和也

執筆者 : 八代 和也|マネ―スクエア シニアアナリスト

マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。

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