ドル円はしっかりとした展開 明日のパウエル証言を見極めたい雰囲気=NY為替
ドル円はNY時間に入ってやや伸び悩む動きを見せているものの、108.75円付近としっかりとした展開。きょうも米雇用統計後のドル買い戻しの動きが続いており、ドル円もロンドン時間には109円台をうかがう動きも見せた。しかし、109円付近の売り圧力も強く、現在は108円後半で膠着している。109円付近にはオプション絡みなどの売りも観測されているようだ。
先月の大阪G20の際の米中首脳会談で米中両国は一旦休戦で合意し、市場に安心感も出ていたが、火種はなお燻っているようだ。きょうは米国務省が22億ドル相当の台湾への武器売却計画を承認し、これに対し中国側は主権と安全に損害を与える行為と批判し、直ちに台湾への武器売却計画を撤回し、米台の軍事的な関係を停止するよう求めた。市場では米中が再び対立を深めるきっかけになりかねないと注視している。
明日のパウエルFRB議長の議会証言を見極めたい雰囲気が強い。市場は0.25%の利下げを確実視しているが、市場のポジションは議長の証言は市場の期待ほどハト派よりではないリスクも想定している模様。市場の関心は今月の利下げの有無以上に年後半に何が起こるかを見ているところもあるようだ。
上値レジスタンスは109円ちょうど、下値は108.60円がサポートとして意識される。
USD/JPY 108.75
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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