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【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:186円大台突入も米雇用統計後に急反落、184円岩盤サポートからの再起をかけた神経質な足固めへ

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【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:186円大台突入も米雇用統計後に急反落、184円岩盤サポートからの再起をかけた神経質な足固めへ

先週から今週前半(6月1日〜6月8日)のまとめ
先週から今週初めにかけてのユーロ円は、前回レポートで指摘した「186.00円の大台突破」を一時的に達成し、一時186.21円まで上値を伸ばすなど強気ステージへの移行を試みたものの、週末5日の米雇用統計を境に流れが急変。急激なポジション調整売りに押されて184円台まで大幅に押し戻される、極めてボラティリティの激しい1週間となった。週明け8日(月)には一時184.01円まで深く調整する展開となったものの、最重要岩盤支持線である184.00円の節目手前で強固な押し目買いを確認。足元は184円台後半へと買い戻され、底堅さを模索する展開となっている。

186円大台突破と上値定着を巡る激しい攻防(6月1日〜4日)
週明け6月1日(月)に一時185.98円まで上昇して大台を激しくテストした流れを引き継ぎ、2日(火)には186.00円の節目をクリアして一時186.20円まで上昇。3日(水)17:00台には一時185.12円まで突発的に深く押し戻される場面もあったが即座に反発。4日(木)のNY時間には再び186.08円と大台を回復するなど、日欧金利差を背景とした円売り優勢の地合いの中で186円台定着に向けた底堅い歩みを継続していた。

米雇用統計後の急反落と185円台割れ(6月5日〜6日土曜朝)
堅調だった相場の流れを一変させたのが、5日(金)21:00発表の「米雇用統計」である。発表直前の18:00〜19:00台には週高値となる186.21円まで買い進められていたが、雇用統計発表(サプライズに伴うドル高・円買いやクロス円全体の急速なポジション調整)をきっかけに売りが殺到。21:00台に185.63円へと沈むと、NY時間にかけて下げ足を速め、週末クローズ(土曜朝5:00)には184.73円と、185.00円の大台を割り込む形で引けた。

週明けの184円岩盤テストと足元の反発(6月8日〜9日現在)
週明け8日(月)に入ると、東京時間から欧州時間前半(17:00台)にかけて調整売りが先行し、一時184.01円まで水準を切り下げた。前回レポートで指摘した「最重要岩盤支持線(184.00円)」を激しくテストする格好となったが、この大台手前では猛烈な押し目買いが入りV字反発を達成。引けにかけて184.78円まで押し戻した。
本日6月9日(火)午前現在、直近では184.80円台(安値184.61円、11:00時点184.84円)で推移。184.00円近辺のサポートの強固さを改めて証明したことで、激しい調整一巡からの反転の機をうかがっている。

ファンダメンタルズ分析
この期間のファンダメンタルズは、「米国雇用統計を受けた世界的なポジション調整」と「今週11日のECB理事会を前にした警戒感」の交錯が大きな背景となっている。

欧州・米国側(急激なボラティリティとイベント警戒): 5日の米雇用統計でのサプライズを機に、それまで積み上がっていた円売り(ユーロ買い)ポジションの巻き戻しが一気に加速した。さらに、今週11日(木)に控える欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げ開始がほぼ確実視される中、その後の利下げペースに対する不透明感も実需の利益確定売りを誘う要因となり、一時的にユーロの上値を圧迫している。

日本側(調整局面での岩盤の強さ): 186.00円台への突入局面では、本邦当局による為替介入リスクや心理的抵抗が強く意識された。しかし、根本的な「日欧の実質金利差の大きさ」という地合いは変わっていないため、184.01円への急落局面は結果的に格好の「押し目買いの好機」と捉えられ、184円割れを断固として拒否する底堅さにつながっている。

テクニカル分析
トレンド: 短期的には「185.50 - 186.20円」の強気チャネルから、米雇用統計を機に「184.00 - 185.00円」のレンジへと主戦場が一段切り下がった。しかし、8日の急調整(184.01円)で綺麗に長い下ヒゲをつけてV字反発していることから、日足レベルの長期上昇トレンド自体は崩れていない。ポジション需給が急激に整理されたことで、現在は次なる上昇へのパワーを蓄積するフェーズ(底固め)に移行している。

レジスタンス1: 185.00(心理的節目。ここを安定的にクリアすれば、買い戻しに一段と弾みがつく)
レジスタンス2: 185.40 - 185.50(前週までの強固な支持帯。ロールリバーサルにより、現在は戻り売りの急所として意識される防衛線)
レジスタンス3: 186.00 - 186.21(6月2日および5日に阻まれた直近の高値圏抵抗帯)

サポート1: 184.40 - 184.55(週明けの始値、および直近の揉み合いで踏みとどまった短期支持帯)
サポート2: 184.00 - 184.10(8日の急調整で驚異的な底堅さを見せた下ヒゲ安値184.01円を基準とする最重要岩盤支持線)
サポート3: 183.45 - 183.60(5月中旬の揉み合いにおける長期的な最終防衛線)

RSI (14時間足):
前回の186.00円攻防時の50〜65付近の強気圏から、5日の雇用統計後の急落および8日の184.01円への突入に伴い、一時30を割り込む「売られすぎ圏」まで急低下した。しかし、その後の反発により足元(9日午前)では42.0付近の「中立〜やや弱気」の水準まで回復。買われすぎの過熱感は完全にリセットされており、岩盤サポートを確認したここからの自律反発・上値追いに向けた余力は十分に蓄積されている。

MACD:
6月2〜4日にかけては186.00円台維持によりプラス圏の高水準で推移していたが、5日後半の急落によって明確なデッドクロス(DC)を形成し、ヒストグラムがマイナス圏で拡大するなど下降モメンタムが一時的に強まった。しかし、8日夕方の184.01円を底とするV字反発に伴い、時間足のMACDラインが反転。ゼロラインの下方でゴールデンクロス(GC)を形成する手前の局面にあり、短期調整が完了し、再び上昇トレンドへ回帰するためのサインを示唆しつつある。

今後のポイント・見通し
今週の最大の焦点は、11日(木)の「ECB理事会」という超大型イベントを無難に通過し、先週失った「185.00円大台の奪還」および「185.50円(旧支持帯)への完全回帰」を達成できるかである。

【メインシナリオ】ECB通過による不透明感払拭と185円台半ばへの回帰
11日のECB理事会では0.25%の利下げが確実視されているが、事前の慎重な当局者発言の通り「連続利下げを急がない(タカ派的スタンス)」がラガルド総裁から示されれば、材料出尽くしによるユーロ買い戻し(ショートカバー)が優勢となる。184.00円の岩盤支持を背景に、185.00円を明確に上抜け、185.40 - 185.80円台への 본격的な復帰へ向かう可能性が高い。

想定レンジ: 184.20 - 185.80

根拠: 184.00円のサポート転換の成功、およびECB理事会通過に伴うショートの買い戻し圧力。

【対抗シナリオ】ECBのハト派サプライズに伴う184円割れと再調整
ECB理事が今後の連続利下げに対して前向きな姿勢(ハト派サプライズ)を示した場合、日欧金利差の緩やかな縮小思惑からユーロ売りが加速。184.40円近辺のサポートを割り込み、再び最重要支持線である184.00円をテストする形となる。ここを明確に割り込んだ場合は、売り方の仕掛けも巻き込み、183.40 - 183.60円近辺までのレンジ拡大・パワー蓄積期間の延長を余儀なくされる。

想定レンジ: 183.40 - 185.00

根拠: ECB利下げペース加速懸念に伴うユーロ安、および時間足MACDのマイナス圏推移の長期化。

総評
6月1日から8日にかけてのユーロ円は、一時186円台への上抜けに成功したものの、5日の米雇用統計をきっかけとした急反落により大きな調整を余儀なくされた。しかし、週明け8日に184.01円まで深く押し込まれながらも、最重要岩盤である184.00円を死守して終値ベースで184.70円台を維持したことは、相場の底流にある「円安地合い(長期上昇トレンド)」の根強さを改めて証明している。
11日のECB理事会を前に市場は神経質な動向を続けているが、テクニカル的な下値確認は順調に完了しており、イベントを通過すれば再び185円台奪還、そして186円大台への再挑戦に向けた歩みを再開させるものと期待される。

今週の主な予定
ユーロ圏
06/11 21:15 ECB政策金利 (6月) 予想 2.4% 前回 2.15% (ECB政策金利)
06/11 21:15 ECB政策金利 (6月) 予想 2.25% 前回 2.0% (ECB預金ファシリティ・レート)
06/11 21:15 ECB政策金利 (6月) 予想 2.65% 前回 2.4% (ECB限界貸出ファシリティ)

ドイツ
06/08 15:00 製造業新規受注 (4月) 結果 -3.8% 予想 -1.8% 前回 5.0% (前月比)
06/08 15:00 製造業新規受注 (4月) 結果 1.6% 予想 2.7% 前回 6.3% (前年比)
06/09 15:00 貿易収支 (4月) 予想 157.0億ユーロ 前回 143.0億ユーロ
06/09 15:00 鉱工業生産指数 (4月) 予想 0.1% 前回 -0.7% (前月比)
06/09 15:00 鉱工業生産指数 (4月) 予想 -1.2% 前回 -2.8% (前年比)
06/11 未定 経常収支 (4月) 前回 236.0億ユーロ
06/12-06/15 未定 卸売物価指数 (5月) 前回 2.0% (前月比)
06/12-06/15 未定 卸売物価指数 (5月) 前回 6.3% (前年比)
06/12 15:00 消費者物価指数(確報) (5月) 予想 -0.2% 前回 -0.2% (前月比)
06/12 15:00 消費者物価指数(確報) (5月) 予想 2.6% 前回 2.6% (前年比)
06/12 15:00 消費者物価指数(確報) (5月) 予想 -0.1% 前回 -0.1% (調和消費者物価指数(HICP)・前月比)
06/12 15:00 消費者物価指数(確報) (5月) 予想 2.7% 前回 2.7% (調和消費者物価指数(HICP)・前年比)

フランス
06/12 15:45 消費者物価指数(確報) (5月) 予想 0.1% 前回 0.1% (前月比)
06/12 15:45 消費者物価指数(確報) (5月) 予想 2.4% 前回 2.4% (前年比)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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