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【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:185 円台半ばの壁を突破し後半へステージ移行、186 円大台定着に向けたエネルギー蓄積が続く

為替 

【通貨別まとめと見通し】ユーロ円:185 円台半ばの壁を突破し後半へステージ移行、186 円大台定着に向けたエネルギー蓄積が続く

先週(5月25日〜6月1日)のまとめ
先週のユーロ円は、前回レポートで指摘した「185.22 - 185.50 円の厚い壁」を明確に上抜け、一時 185.98 円まで上値を伸ばすなど、長期的な上昇トレンドのステージを一段引き上げる1週間となった。期間中、27日(水)には一時 187.11 円まで突発的に吹き上げる場面や、翌28日(木)には一時 184.41 円まで深く調整する場面など、上下に荒い値動き(ヒゲ)を見せたものの、下値では極めて強固な押し目買い(レジサポ転換)を確認。週末から週明け1日(月)にかけては 185.80 - 185.90 円台を維持し、186.00 円の大台復帰を目前に控えた足固めの展開となった。
185 円台半ばの突破と突発的な上値トライ(5月25日〜27日)
週明け25日(月)に 185.00 円台を奪還した流れを引き継ぎ、26日(火)には 185.20 円台をクリアして一時 185.36 円まで上昇。さらに27日(水)には、それまで強力な抵抗帯だった 185.50 円を明確に突破すると、17:00台にショートカバーを巻き込む形で一時 187.11 円までフラッシュ的に上値を急伸させる場面を記録した。しかし、大台付近での日本当局による介入警戒感や実需の利益確定売りに押され、引けにかけては 185.40 円台へと急速に押し戻された。
下ヒゲでのサポート確認と185 円台後半での足固め(5月28日〜30日)
27日後半の失速の流れは一時的に売りを誘い、28日(木)0:00台には一時 184.41 円まで水準を切り下げた。しかし、かつてのレジスタンスゾーン(184 円台半ば)が今回は強固な支持線として機能し、即座に猛烈な押し目買いが入ってV字反発を達成。その後、29日(金)から30日(土朝)にかけては、185.50 円付近を完全に下値支持(ロールリバーサル)とした形でじりじりと下値を切り上げ、一時 185.98 円の直近高値を記録。週末は 185.69 円と、185 円台後半の高値圏を維持してクローズした。
週明けの186 円大台攻防と足元の揉み合い(6月1日〜2日現在)
週明け6月1日(月)に入ると、東京時間から欧州時間(15:00台)にかけて再び円売りに傾き、前週高値に並ぶ一時 185.98 円まで上昇し、186.00 円の大台を激しくテストした。しかし、ここでも大台突破には一歩届かず、NY時間にかけては一時 185.44 円まで緩やかな調整を挟む展開となった(終値 185.56 円)。
本日6月2日(火)午前現在、直近では 185.70 - 185.80 円台(安値 185.71 円、11:00時点 185.76 円)へと再浮上。185 円台半ばのサポートの強固さを改めて証明したことで、186.00 円の壁を崩すための準備を順調に整えている格好だ。

ファンダメンタルズ分析
先週から今週にかけてのファンダメンタルズは、「欧州の景気センチメント改善」と「186 円手前での為替介入リスク」の激しい綱引きが大きな背景となっている。
• 欧州側(ユーロ下支え): 景気指標の緩やかな改善がユーロを後押ししているほか、欧州中央銀行(ECB)当局者から6月の利下げ開始以降のペースについて「連続利下げを急がない」とするタカ派寄り(慎重)な発言が相次いでおり、これがユーロの下値を強力に支えている。
• 日本側(上値の重さと底堅さ): 186.00 円の大台、あるいは27日のように一時的に 187 円台に接近・突入する局面では、常に関係当局による「実質的な為替介入への恐怖心」が心理的レジスタンスとして強力に機能した。しかし、根本的な日欧金利差の大きさが意識されるため、184.41 円や 185.44 円への調整局面は結果的に「押し目買いの好機」と捉えられ、歩みを止めることなく円売り再開へとつながっている。

テクニカル分析
• トレンド: 短期的には「185.22 - 185.50 円」の厚い壁を明確に上抜け、上昇トレンドの主戦場が「185.50 - 186.00 円」のレンジへと一段切り上がった。27日の突発的な吹き上げ(187.11 円)や28日の急調整(184.41 円)といった上下の長いヒゲを経て市場のポジションが綺麗に整理され、足元では日足レベルの上昇チャネルに沿った堅調な下値切り上げを継続している。
• レジスタンス1: 186.00 (直近30日および1日に再三阻まれた心理的節目。ここを安定的にクリアすれば上値が一段と軽くなる)
• レジスタンス2: 186.30 (かつての最重要支持線・現在は強力なレジスタンスとして意識される防衛線)
• レジスタンス3: 187.00 - 187.11 (5月27日の突発的高値 187.11 円を基準とする大台抵抗帯)
• サポート1: 185.40 - 185.50 (1日の調整局面で踏みとどまった 185.39 - 185.44 円を基準とする支持帯。かつての抵抗帯が支持帯に転換したロールリバーサルゾーン)
• サポート2: 184.40 - 184.50 (28日の急調整で驚異的な底堅さを見せた下ヒゲ安値 184.41 円を基準とする支持帯)
• サポート3: 184.00 - 184.20 (前週までの調整局面における最重要岩盤支持線)

RSI (14時間足):
前回の調整・揉み合い時の 33 - 40 付近から、6月1日15:00の 185.98 円への上昇に伴い一時 65 付近の強気圏まで力強く上昇した。その後の調整と本日2日午前の揉み合いにより、足元では 53.0 付近の「中立〜やや強気」の巡航速度まで低下。買われすぎ(70 以上)の過熱感は完全にリセットされており、ここから再び上値を追って 186.00 円を突破するための余力は十分に蓄積されている。

MACD:
5月27〜28日の激しい乱高下や、6月1日後半の調整により、1日夜間にはヒストグラムが一時的にマイナス圏へと沈み、上昇モメンタムはやや一服した。しかし、本日2日午前の再反発に伴い、時間足のMACDライン(0.013)がシグナルライン(0.011)を上抜けるゴールデンクロス(GC)を、ゼロラインの上方(プラス圏)という非常に高い位置で形成しつつある。これは短期調整が完了し、中長期の強気トレンドが再加速するサインを示唆している。

今後のポイント・見通し
今週の最大の焦点は、再三阻まれている「186.00 円の明確な上抜け」を果たし、かつての主戦場であった「186.30 円(かつての防衛線)への完全回帰」を達成できるかである。

【メインシナリオ】足固め完了に伴う186.00突破と186円台半ばへの回帰
先週から今週初めにかけて、185.40 円近辺という新たな押し目(レジサポ転換)を固め、市場のロングポジションの需給整理とエネルギー蓄積を完了した。日欧金利差の需給を背景に、欧州時間以降に再び円売りが加速すれば、186.00 円の壁を突破し、売り方のショートカバーを巻き込んで 186.30 円、さらには 186.80 - 187.00 円台への本格復帰へと向かう可能性が高い。
• 想定レンジ: 185.30 - 186.80
• 根拠: 185.50 付近のサポート転換(ロールリバーサル)の成功、および時間足MACDのプラス圏でのゴールデンクロス形成による上昇モメンタムの再開。

【対抗シナリオ】186.00円手前でのトリプルトップ形成と再調整
186.00 円の節目を前に、日本当局による「実質的な介入への警戒」や強い口頭牽制に再び上値を阻まれた場合、失望売りを誘い、短期的なトリプルトップ(185.98 円を頂点とする形)を形成して再び 184.40 - 185.00 円近辺まで押し戻される可能性がある。ただし、この場合も 184 円台半ばが維持される限りは、単なるレンジの拡大とパワー蓄積期間の延長と捉えられる。
• 想定レンジ: 184.40 - 186.00
• 根拠: 186.00 円の心理的節目に伴う為替介入リスクのくすぶり、および6月のECB理事会(利下げ開始)を前にしたポジション調整売りの出やすさ。

総評
先週から今週にかけてのユーロ円は、前回レポートで懸念された「185.22 - 185.50 円」の壁を突破し、185 円台後半へと着実にステージを切り上げることに成功した。27日や28日には上下に荒い値動き(長いヒゲ)が見られたものの、終値ベースで 185.50 円以上をキープしている事実は、相場の底流にある「円安(ユーロ高)」の地合いの強さを改めて物語っている。
186.00 円の大台突破を前に市場は政府・日銀の動向を神経質に注視しているものの、テクニカル的な足固めは順調であり、機が熟せば一気に 186 円台を奪還する歩みを再開させようとしている。

今週の主な予定と結果
ユーロ圏
06/01 17:00 製造業PMI(購買担当者景気指数・確報値) (5月) 結果 51.6 予想 51.4 前回 51.4
06/01 17:00 マネーサプライM3 (4月) 結果 2.7% 前回 3.2% (前年比)
06/01 18:00 雇用統計 (4月) 結果 6.3% 前回 6.2% (ユーロ圏失業率)
06/02 18:00 消費者物価指数(HICP・概算値速報) (5月) 予想 0.1% 前回 1.0% (前月比)
06/02 18:00 消費者物価指数(HICP・概算値速報) (5月) 予想 3.3% 前回 3.0% (前年比)
06/02 18:00 消費者物価指数(HICP・概算値速報) (5月) 前回 2.2% (コア・前年比)
06/03 17:00 サービス業PMI(購買担当者景気指数・確報値) (5月) 予想 46.4 前回 46.4
06/03 18:00 生産者物価指数(PPI) (4月) 前回 3.4% (前月比)
06/03 18:00 生産者物価指数(PPI) (4月) 前回 2.1% (前年比)
06/04 18:00 小売売上高 (4月) 前回 -0.1% (前月比)
06/04 18:00 小売売上高 (4月) 前回 1.2% (前年比)
06/05 18:00 実質GDP(確報値) (2026年 第1四半期) 予想 0.1% 前回 0.1% (前期比)
06/05 18:00 実質GDP(確報値) (2026年 第1四半期) 予想 0.8% 前回 0.8% (前年比)

ドイツ
06/01 15:00 小売売上高 (4月) 結果 -0.3% 予想 -0.5% 前回 -2.0% (前月比)
06/01 15:00 小売売上高 (4月) 結果 -2.7% 前回 0.9% (前年比)
06/01 16:55 製造業PMI(購買担当者景気指数)(確報値) (5月) 結果 50.1 予想 49.9 前回 49.9
06/03 16:55 非製造業PMI(購買担当者景気指数)(確報値) (5月) 予想 47.8 前回 47.8

フランス
06/01 16:50 製造業PMI(確報・購買担当者景気指数) (5月) 結果 49.7 予想 48.9 前回 48.9
06/02 15:45 財政収支 (4月) 前回 -429.0億ユーロ (財政収支)
06/03 16:50 非製造業PMI(確報・購買担当者景気指数) (5月) 予想 42.9 前回 42.9
06/05 15:45 経常収支 (4月) 前回 -12.0億ユーロ
06/05 15:45 貿易収支 (4月) 前回 -68.64億ユーロ
06/05 15:45 鉱工業生産指数 (4月) 前回 1.0% (前月比)

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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