東京株式(大引け)=215円安、利益確定売り顕在化し5日ぶり反落
8日の東京株式市場は利益確定の動きが表面化し日経平均株価は下値を試す展開となった。ただ、円安は追い風材料となり、TOPIXはプラス圏で着地している。
大引けの日経平均株価は前営業日比215円89銭安の4万7734円99銭と5日ぶり反落。プライム市場の売買高概算は22億1874万株、売買代金概算は5兆8674億円。値上がり銘柄数は557、対して値下がり銘柄数は999、変わらずは60銘柄だった。
きょうの東京市場は強弱観対立のなか、朝方は日経平均が高い場面もあったが、買い一巡後は利益確定売りに押される展開となった。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が揃って下落したほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も軟調で、東京市場でも半導体関連株などへの売りを誘発した。高市新総裁のもとでの経済政策が財政拡張路線を歩むとの思惑が円売りを誘い、1ドル=152円台半ばまで円安が進んだことで、これが株価の下支え効果をもたらしたとの見方もある。金市況の上昇などを背景に非鉄株が買われたほか、銀行株も強い動きを示し、TOPIXは小幅ながら4日続伸で取引を終えている。ただ、値下がり銘柄数が全体の62%を占めた。
個別では、売買代金首位となったソフトバンクグループ<9984>が利益確定売りに押され、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>などが軟調。ファーストリテイリング<9983>も冴えない。キーエンス<6861>が値を下げ、HOYA<7741>、SMC<6273>なども安い。パルグループホールディングス<2726>が値下がり率トップに売られ、いちご<2337>も大幅安。M&A総研ホールディングス<9552>、TOKYO BASE<3415>、KLab<3656>なども大きく水準を切り下げた。
半面、売買代金上位のフジクラ<5803>が上値を追い、三菱重工業<7011>、IHI<7013>、川崎重工業<7012>など防衛関連が堅調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや東京海上ホールディングス<8766>も上昇した。わらべや日洋ホールディングス<2918>がストップ高に買われたほか、前日にストップ高したLink-Uグループ<4446>も続急騰。オリオンビール<409A.T>、サカタのタネ<1377>、三菱製鋼<5632>などが値を飛ばした。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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