怒り心頭トランプは次期FRB議長「夏にも」指名か、利下げ観測と信認低下でドル全面安

怒り心頭トランプは次期FRB議長「夏にも」指名か、利下げ観測と信認低下でドル全面安

東京時間はドル全面安。対ドルでユーロは21年10月以来の高値、ポンドは22年1月以来の高値をつけている。ドル円は144.60円台まで下落している。ドル円の下げを受けユーロ円や豪ドル円などクロス円も下落している。ドル指数は22年3月以来の低水準。

中東緊張緩和でリスク回避が後退、弱い米経済統計やFRB当局者のハト派発言を受けドル安が続いている。さらにトランプがなかなか利下げしないパウエルに怒り心頭で、9月か10月までに次期FRB議長を指名することを検討しているとWSJが報じた。苛立ちを募らせていることから「夏にも」指名する可能性もあるという。パウエル議長は来年5月で任期満了となるがトランプはそれまで待てないようだ。WSJ報道を受け早期利下げ観測が高まっている。

利下げ観測と米国の信認低下でドルはさらに下落か。トランプ氏は忠誠心の高い人物をFRB議長に指名するようで、トランプ暴走による米金融市場混乱が警戒される。後任候補にはハセットNEC委員長、ウォーシュ元FRB理事を検討。元世銀総裁マルパス氏とウォラーFRB理事も候補にあがっている。