東京株式(大引け)=710円高、エヌビディア時間外上昇と円安を好感
29日の東京株式市場はリスク選好の地合いが加速し日経平均は700円を超える上昇で3万8000円台を大きく回復した。
大引けの日経平均株価は前営業日比710円58銭高の3万8432円98銭と急反発。プライム市場の売買高概算は18億6979万株、売買代金概算は4兆7521億円。値上がり銘柄数は1117、対して値下がり銘柄数は437、変わらずは71銘柄だった。
きょうの東京市場は主力株を中心にリスクを取る動きが一気に強まった。日経平均は高く始まった後も先物を絡め急速に上げ足を強める格好となった。前日の欧米株市場は総じて軟調な値動きとなったが、日本時間早朝に開示されたエヌビディア<NVDA>の決算内容がおおむね好調で、時間外で大きく買われたことから、これを横にらみに東京市場でも半導体関連をはじめ幅広い銘柄に物色の矛先が向いた。また、朝方にニューヨークの国際貿易裁判所がトランプ関税について一部差し止める決定を下したことが伝わると、外国為替市場ではドル高・円安が加速、これも自動車やハイテクなど輸出セクターなどを中心に市場センチメントを強気に傾ける背景となった。日経平均は後場に入っても緩まず、結局この日の高値近辺で取引を終えている。ただ、値上がり銘柄数は1100あまりで全体の70%に届かなかった。
個別では、断トツの売買代金をこなしたフジクラ<5803>が大幅高に買われ、ディスコ<6146>、アドバンテスト<6857>などが急伸をみせたほか、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体主力株が全面高。三菱重工業<7011>、川崎重工業<7012>なども大商いでしっかり。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも堅調。ファーストリテイリング<9983>も上昇した。日本ヒューム<5262>が急騰、イー・ギャランティ<8771>、ネクセラファーマ<4565>なども値を飛ばした。
半面、第一三共<4568>が冴えず、バンダイナムコホールディングス<7832>も売りに押された。ベイカレント<6532>が大きく値を下げ、FOOD & LIFE COMPANIES<3563>も安い。ビーウィズ<9216>が急落、SUMINOE<3501>、タマホーム<1419>なども大幅安。gumi<3903>、パルグループホールディングス<2726>などの下げも目立つ。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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