【本日の見通し】円高警戒継続
【本日の見通し】円高警戒継続
関税警戒での神経質な動きが継続しそう。先週末は一時144円50銭台までドル売り円買いが進んだ後、147円40銭台まで上昇。146円90銭台で先週の取引を終えた。パウエルFRB議長が講演の中で追加利下げに慎重な従来姿勢を崩さなかったことが、サプライズ感を誘った。株価の大幅な下落などの状況を受けて、より緩和的な姿勢を示すと期待されていた。
週明けは一気に円高が進む展開。145円台で朝の取引をスタートすると、145円00銭前後まで売りが強まる場面が見られた。ベッセント財務長官が関税に前向きな姿勢を見せたことが、ドル売り円買いを誘った。
この後も当面は直近の不安定な動きが継続すると見込まれる。流れは下方向で、先週の安値を割り込むと売りが加速する可能性もある。大きな下値支持水準が見えないだけに、値幅が大きくなる可能性がある。
クロス円でも円高警戒が強い、161円台で推移していたユーロ円は朝の円高で一時158円台前半を付けている。行き過ぎ感もあって安値からは戻しているがリスク警戒が強い中で、戻りでは売りが出る流れと見られる。189円台から186円台前半を付けたポンド円なども同様で、当面は不安定な動きの中、下方向を意識する展開。
先週末ドル円が144円台から147円台半ば近くまで上昇したことで、短期的なドル売り円買いポジションが整理された後に、早朝に下げて始まるという展開となっているだけに、動きの割に売りポジションの偏りが少ないと見込まれ、売りが入りやすい地合いとなっている。
対ドルでは米景気の鈍化懸念のドル売りとリスク警戒のドル買いが交錯し、円関連に比べると動きは抑えられたものとなりそう。ユーロはマスク氏のEUと米国での自由貿易圏構想を好感する動きも、一過性のものになる可能性が高い。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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