【本日の見通し】不透明感続く展開、ドル売りにも慎重姿勢
【本日の見通し】不透明感続く展開、ドル売りにも慎重姿勢
昨日の米消費者物価指数は予想を下回る伸びにとどまった。コアサービスの伸び鈍化が重石となっている。2月4日に中国からの輸入品への10%の追加関税が発動したが、今回の統計での影響は限定的にとどまった。ドル円はCPIの弱い結果を受けていったん売りが出たが、今後関税の影響が出てくるとの警戒感があり、すぐに反発し、逆に上を試すという展開を見せた。もっとも上昇も続かず下げるなど不安定な振幅。
上下ともにやや不安定な動き。鉄鋼・アルミニウム関税の影響を見極めたいとの思惑や、ウクライナ情勢への警戒、また来週の米FOMCを前にした警戒感などもあって、一方向の動きになりにくい可能性がある。日本の利上げ期待の根強さもあり、日米金利差の縮小期待がドル売り円買いを誘う展開も、一気の下げには警戒感もありそう。148円台での推移が中心となりそう。
ユーロドルは1.09台後半から1.10にかけての売りが意識されるも、下がると買いが出る展開。1.0900を中心としたレンジ取引の中で、上トライのタイミングをうかがう展開か。
ユーロ円はドル円の振幅もあってやや神経質な動き。こちらもレンジ取引を中心に方向性を探る展開。
昨日の米CPIに続いて、今日は2月の米生産者物価指数(PPI)が発表される。前年比+3.2%、食品とエネルギーを除いたコア前年比+3.5%と、ともに1月からの伸び鈍化が見込まれている。CPI同様に予想以上の鈍化を見せると警戒感につながる。また、PPIの項目のうち、PCEの算定に利用されるポートフォリオ運用管理費、航空運賃、外来医療費などのヘルスケア項目は、注目度が特に高い。これらの項目の動向にも注目。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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