東京株式（前引け）＝反発、米経済への警戒感も前引けにかけ次第高に

　１０日前引けの日経平均株価は前営業日比２０８円６８銭高の３万７０９５円８５銭と反発。前場のプライム市場の売買高概算は７億８２５０万株、売買代金概算は１兆９３３７億円。値上がり銘柄数は９４４、対して値下がり銘柄数は６２４、変わらずは６９銘柄だった。

　きょう前場の東京株式市場は朝方やや買い優勢で始まったものの、日経平均はその後にいったん下値模索の動きとなった。しかし、前場半ば以降に再び戻り足を強めた。日経平均は前引け時点で２００円あまり上昇し３万７０００円台に乗せている。トランプ米大統領が米メディアのインタビューで景気後退の可能性を明確に否定しなかったことが報じられ、東京市場でも先物主導で売りを誘ったが、日経平均は前週末に８００円超の下落をみせていたこともあり、下値では買い戻しや押し目買いの動きが活発化した。外国為替市場ではドル安・円高に振れているが、半導体関連株などへの買い戻しが優勢となったことで投資家のセンチメントを支えた。

　個別では、ディスコ＜6146＞が商いを伴い大きく買い戻されたほか、レーザーテック＜6920＞、アドバンテスト＜6857＞も上昇した。ソフトバンクグループ＜9984＞も買いが優勢だった。セブン＆アイ・ホールディングス＜3382＞がしっかり、オリエンタルランド＜4661＞も値を上げた。大阪チタニウムテクノロジーズ＜5726＞が大幅高で値上がり率首位。低位株では日本駐車場開発＜2353＞の物色人気も目立つ。半面、売買代金トップとなった三菱重工業＜7011＞が冴えず、ＩＨＩ＜7013＞も下げるなど防衛関連株が利食われた。任天堂＜7974＞が下値を試す展開となり、サンリオ＜8136＞の下げも大きい。アイル＜3854＞が急落、良品計画＜7453＞、アシックス＜7936＞も大きく水準を切り下げた。

出所：ＭＩＮＫＡＢＵ　ＰＲＥＳＳ