リスク回避もドルは売り優勢 逃避先としての地位を失う可能性も指摘される=NY為替
その後もドル円は下値模索が続き、148円台前半での本日安値圏での推移が続いている。トランプ関税の発動とそれに対する各国の報復措置、そしてこのところの相次ぐ弱い米経済指標の発表で市場には先行き不透明感が広がっている。為替市場はリスク回避の円高が強まっている一方、ドルはこれまでとは違い、売りが優勢になっている状況。
ストラテジストからは、世界の市場が新たな地政学的秩序に適応するのに伴い、ドルは逃避先としての地位を失う可能性があるとの指摘が出ている。「世界的なシフトのスピードと規模があまりに急速なため、可能性として認識する必要はある」と述べている。
「世界経済および地政学的関係において、数日単位で起きている変化の規模を過大評価するのは難しい」とも続けた。
トランプ政権は主要貿易相手国に対する関税賦課に踏み切ったが、ドルは本日も下落。従来は関税措置はドルを押し上げる可能性が高いと概ね見られていた。
ただ、短期金融市場ではFRBの年内3回の利下げ期待が復活するなど、関税はインフレもさることながら、米景気そのものに多大な影響を及ぼすと見ているのかもしれない。
関税は米国の個人消費を圧迫する。
USD/JPY 148.36 EUR/USD 1.0526 GBP/USD 1.2716
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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