ポンド急落、英中銀２５ｂｐ利下げも一部に大幅利下げ主張 ドル全般に堅調＝ロンドン為替概況

ポンド急落、英中銀２５ｂｐ利下げも一部に大幅利下げ主張　ドル全般に堅調＝ロンドン為替概況

　ロンドン市場では、ポンドが急落している。英中銀の金融政策決定では大方の予想通り２５ｂｐの利下げが発表された。注目の票割れは７対２での２５ｂｐ利下げで、マン氏とディングラ氏が５０ｂｐの大幅利下げを主張した。市場では８対１での１名は据え置きとの見方が優勢だったことで、一気にポンド売りが強まった。発表前には全般的にドル買い圧力が広がった。米債利回りの上昇に反応。ポンドドルは英中銀発表前から軟調に推移。1.25付近から1.24手前まで下げていた。発表後には1.2360付近まで一段安となった。ユーロドルは1.04付近から1.0350台へと軟化した後は揉み合いに。ドル円は東京市場で152円台後半から151.80付近まで下落。日銀追加利上げ観測に反応していた。しかし、ロンドン時間にかけては買戻しが進み高値を152.90付近に伸ばした。その後は152円台前半へと押し戻されている。ポンド円は大幅安。191円手前から売られ続けており、英中銀発表後には188.30台まで急落した。ユーロ対ポンドではポンド売りが強まっている。英ＦＴ指数は上げ幅を拡大。欧州株や米株先物が全般に堅調に推移している。

　ドル円は152円台前半での取引。東京午前に152.70台から151.80付近まで下落。田村日銀審議委員のタカ派見通しで市場には追加利上げ観測が広がったことに反応した。しかし、東京午後以降は買戻しに転じた。ロンドン序盤には152.89近辺まで高値を伸ばしている。米債利回りの上昇がドル買いを誘った。その後は上昇一服となり152円台前半から半ばで推移している。

　ユーロドルは1.03台半ばでの取引。東京朝方の1.0405近辺を高値に上値重く推移している。ロンドン時間には米債利回り上昇とともに一段と売られ、安値を1.0353近辺に広げている。足元でも安値付近で揉み合っている。ユーロ円はドル円とともに振幅。東京朝方の158.86近辺を高値に158円台割れまで下落。その後158円台後半まで戻すも、ロンドン時間には売りに押されて安値を157.71近辺に広げている。対ポンドではユーロ買いが強まっている。あすにはＥＣＢ中立金利について新たな推定値が発表されると報じられている。

　ポンドドルは1.23台後半での取引。東京午前の1.2510近辺を高値にその後は売りに押されている。ロンドン時間にかけては米債利回り上昇とともに1.24台前半へと下落。英中銀の２５ｂｐ利下げ発表および票割れで２名が５０ｂｐ利下げを主張と判明すると一気に1.2361近辺まで安値を広げた。ポンド円も大幅安。東京午前の190.97近辺を高値に、英中銀発表後には一気に188.36近辺に安値を広げた。ユーロポンドは0.8315近辺から0.8378近辺へと上伸。全般にポンド売りが強まっている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明