ダウ平均は続伸 S&P500は5500ポイントを上回り最高値更新 テスラが大幅高=米国株概況
NY株式2日(NY時間16:21)(日本時間05:21)
ダウ平均 39331.85(+162.33 +0.41%)
S&P500 5509.01(+33.92 +0.62%)
ナスダック 18028.77(+149.47 +0.84%)
CME日経平均先物 40285(大証終比:+175 +0.43%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。S&P500は5500ポイントを上回り、終値ベースでの最高値を更新した。米雇用統計を週末に控え、全体的に様子見の雰囲気が強い中、前半は前日終値を挟んでの上下動が続いた。しかし、利益確定売りに押されていたIT・ハイテク株に買いが入り、ナスダックが堅調に推移する中、ダウ平均も終盤に上げ幅を伸ばす展開となった。象徴となっているエヌビディア<NVDA>は下落したものの、その他のIT・ハイテク株に買い戻しが入った。
特にテスラ<TSLA>が上昇。取引開始前に4-6月期(第2四半期)の販売台数を公表し、マスクCEOの対策にもかかわらず、2四半期連続で販売台数は減少したものの、予想は上回ったことで安心感に繋がったようだ。一部では悲観的な見方も出ていた。
きょうはパウエルFRB議長がECBのフォーラムに出席し「物価はディスインフレ傾向再開を示すようになった」と述べていた。米株式市場もポジティブな反応を示していたが、「インフレが2%まで下がることを確信したい。最近のようなデータをもっと見たい」とも述べ、慎重姿勢も示していたことから、それ自体への反応は限定的に留まった。
インフレは落ち着きを示すデータが相次いでいるが、同時に景気減速の兆候を示すデータも相次いでいる。ストラテジストは「最近のデータはインフレ鈍化を示唆し、短期的に株価を下支えする要因になっている。しかし、景気減速の兆しは中期的により広く重くのしかかり、ディフェンシブなポジショニングが求められる」と述べていた。
「今後6カ月間、市場がどのように取引されるかの中心的な柱は、まずインフレ低下であり、次いで景気減速だという。そのような中、株式は全般的にリスクオフになっている」と指摘している。
ペイパル<PYPL>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を71ドルに設定した。
大手メディアのパラマウント・グローバル<PARA>が上昇。数十年前に米映画会社パラマウント・ピクチャーズを率い、同社の買収合戦に敗れたディラー氏が、親会社の経営権取得案を検討と報じられた。また、取引時間中に傘下のブラック・エンターテインメントTVネットワーク(BET)をBETのミルズCEOと、ニューヨークを拠点とするプライベート・エクイティのCCキャピタルを経営するチュー氏のグループに売却する交渉を行っているとも伝わった。
大学などで書店運営を手掛けるバーンズ&ノーブル・エデュケーション<BNED>が大幅高。前日引け後に2-4月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想を下回ったものの、EBITDAは予想外の黒字となったことが好感されている。
バイオ医薬品のインサイト<INCY>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も48ドルに設定した。前日終値よりも21%低い水準。
パラマウント<PARA> 10.72(+0.58 +5.72%)
ペイパル<PYPL> 58.97(+1.16 +2.01%)
バーンズ&ノーブル<BNED> 6.81(+0.69 +11.27%)
インサイト<INCY> 59.02(-1.85 -3.04%)
アップル<AAPL> 220.27(+3.52 +1.62%)
マイクロソフト<MSFT> 459.28(+2.55 +0.56%)
アマゾン<AMZN> 200.00(+2.80 +1.42%)
アルファベットC<GOOG> 186.61(+2.12 +1.15%)
テスラ<TSLA> 231.26(+21.40 +10.20%)
メタ<META> 509.50(+4.82 +0.96%)
AMD<AMD> 164.31(+6.62 +4.20%)
エヌビディア<NVDA> 122.67(-1.63 -1.31%)
イーライリリー<LLY> 906.71(-7.66 -0.84%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。