アップルの下落は行き過ぎ アナリストが復活を期待する理由は?=米国株個別
(NY時間12:24)(日本時間01:24)
アップル<AAPL> 172.49(-0.26 -0.15%)
きょうはIT・ハイテク株への買い戻しが優勢となっており、ナスダックは大幅高となっている。しかし、アップル<AAPL>は相変わらず軟調な値動きが続いている。今年の同社株は大打撃を受けているが、一部のアナリストは「いまこそ買い時だ!」とし、買戻しを誘発する可能性のあるカタリストを挙げている。
今年の同社株は10%下落し、いわゆるマグニフィセント7との他のメンバーや市場全体に遅れをとっている。昨年に49%上昇したのと比べると、その落ち込みは激しい。下落の理由はいくつかあるが、中国での販売不振、規制への懸念、同社のAIへの道筋が明確でないことなどが挙げられている。しかし、こうした懸念にもかかわらず、ウォール街の大半は依然として同社株の強気で、アナリストの6割は「買い」の判断を維持している。
最近の同社株の下落は行き過ぎ、ここから株価を上昇させる可能性のある明確なドライバーがいくつか存在すると考えているとの指摘も出ている。同社はいずれiOS機能に生成AIを組み込むと考えており、それが投資家の楽観主義を復活させるという。同社はAI戦略においてアイフォーンに留まらず、MacやiPadにもAIモデルの機械学習に使われる大規模言語モデルを組み込むという。
同社はAIに関する何らかの発表があることが予想されているが、ウォール街では6月に予定されている世界開発者会議(WWDC)を有力視している。
また、別のアナリストからは、国際的な競争が激化しても同社がスマートフォンの市場シェアを維持する能力を挙げている。新バージョンの発売時に古い携帯の価格を引き下げるという同社の戦略は、新規顧客の増加を維持し、既存顧客は次の最善の時期にアップグレードするという。
販売台数の伸び悩みにもかかわらず、同社は販売台数の構成比を高価格帯モデルに誘導することに成功しており、これは長期的な傾向として続くと考えられると述べている。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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