8月の米消費者信頼感は今後1年以内の景気後退の水準に接近
コンファレンスボードがこの日発表した8月の米消費者信頼感指数は106.1と前回から低下し、予想も下回った。なお、7月の改定値は2021年12月以来の高水準となった。一方、米消費者が今後6カ月間に何を期待するかを示す期待指数は前回の88から80.2に低下した。過去の経験則から、今後1年以内の景気後退を示す80のレベルに急接近している。
労働市場のひっ迫が6月と7月の景況感を押し上げていたが、8月の落ち込みは、そうした上昇分をすべて逆転させた。ただ、2022年7月の最低水準からは10.8ポイント上回っている。
エコノミストは8月の低下の背景にはガソリン価格の上昇があるとみている。無鉛ガソリン1ガロンの価格は年初から19.6%、7月から2%超上昇している。
今回の結果を受けて、発表元のコンファレンスボードは今後1年以内の景気後退を予測している。今回8月の落ち込みは、昨年夏からの上昇トレンドを完全に終わらせるものではないが、7月の米小売売上高が好調だったのはアマゾン<AMZN>のプライムデーによるもので、これは今後も続くことはない。そのうえ、裁量的サービス支出に関するほぼリアルタイムの指標もあまり明るいものではなかったからだと述べた。
*コンファレンスボード消費者信頼感指数(8月)23:00
結果 106.1
予想 116.8 前回 114.0(117.0から修正)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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