【これからの見通し】週後半のジャクソンホール会議までは手掛かり難、人民元動向にらむ場面も
【これからの見通し】週後半のジャクソンホール会議までは手掛かり難、人民元動向にらむ場面も
今週後半24-26日のジャクソンホール会議、なかでも金曜日25日のパウエルFRB議長講演に注目が集まっている。今週前半はサマーホリデーの状況もあって手掛かり難となっている。
NY市場朝方に動きが出やすい米債利回り動向に敏感に反応するほかは東京、ロンドン市場は主要経済指標発表もなく困った状況となっている。株式や原油などリスク動向に反応するマーケットをにらみながらの展開となっている。
そのなかで最近、注目されているのが人民元動向。中国景気鈍化見通しを反映して売り圧力がかかるなかで、中国当局が国有銀行を通して人民元買いを持ち込むケースが増えてきているようだ。ドル対人民元(オフショア人民元)の値動きが、間接的にドル買いやドル売りとなってその他主要通貨にも波及する局面が散見される。手掛かり難だった昨日のロンドン午前などにその動きが観測されていた。
いわゆる夏枯れ相場、手掛かり難での特殊な事象であると思われる。しかし、今後、人民元を見ながらのクセが市場に定着する可能性もありそうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏経常収支(6月)、米中古住宅販売件数(7月)、米リッチモンド連銀製造業指数(8月)など。注目度の高い米中古住宅販売件数は件数は415万件程度と予想されており、前回の416万件から大きな変化は見込まれていない。減少傾向が一服するようだと、ドル買いに反応する可能性もあろう。
発言イベント関連では、NY朝方にバーキン・リッチモンド連銀総裁が講演をおこなう。NY市場後半には「若者の失業」をテーマにしたイベントが開催される。ボウマンFRB理事、グールズビー・シカゴ連銀総裁などが参加する予定。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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